たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した…
…が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.
https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
政党は選挙の種板に映写せられた選挙人の写真である。…選挙民が「道理」を愛し、不正不義を憎めば、政党は善事を為し、正道を踏むの公党となり、選挙民が無理でも通す「力」を愛すれば、政党は勢い悪事を為すところの朋党私党に堕せざるを得ない。
『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM, pp. 119-120.
かりに戦争が起る場合を考えて,もし軍備を必要とするなら…世界第1流の軍備…でなければ役に立たぬ.そうして,そんな軍備を維持することは…日本の国力が許さない.わが国力の許す程度の中途半ぱな軍備なら,むしろない方が国家のためには安全だ
『民主政治読本』
https://t.co/hZfphMdHKe, p. 34.
我が同胞中には国際関係に於ては、道理の価値は、極めて僅少であって、万事皆武力に由って決するが如く考えるものが多い。此思想は、軍閥政治や軍国主義の根柢である。此思想があればこそ、彼等軍閥者流は其勢力を維持することが出来るのだ。
『軍備制限』
https://t.co/Gi4WSeEWT2, p. 83.
まず,自分はいかなる政治を希望するかという自分の意思を,はっきりきめてかかることが大切である.選挙は国民の意志を国政に反映させるために行われるというが,有権者それ自身に政治的意欲がなければ,すなわち反映する本能がなくては,いくら投票しても意味がない
https://t.co/hZfphMdHKe, p. 88.
どうして,人民の生命と財産の安全を保障するか.一番たしかな方法は,人民から総代を出して…人民の総代がつくった法律によるより外には,人民から1銭1厘の税金でも取ることは相成らぬ…税金を1銭1厘も使うことは相成らぬということにすることだ
『民主政治読本』
https://t.co/hZfphMdHKe, p. 4.
“出たい人より出したい人を”これは先年,トーキョー市政刷新運動が起ったとき,さきにトーキョー市長をつとめた人から標語をつのったことがある.その求めに応じて私がつくった標語である.有権者のための選挙である以上かくあるべきが当然であろう
『民主政治読本』
https://t.co/hZfphMdHKe, p. 90.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである.
https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
たのむはただ自己の武力あるのみと,国費の3~4割をつぎ込んで,ひたすら陸海軍備の拡張に熱中した…
…が,これも封建思想のたたりで,陸海軍の直接軍備のみに気をとられ,産業・経済・科学・文化等の間接軍備の充実は,まるでお留守になってしまった.
https://t.co/hZfphMdHKe, p. 24-25.
事ごとに政府に反対するのは、素より好ましい事ではないが、それでもなお、事ごとに政府に迎合するに比すれば害毒が少ない。何となれば若し事ごとに政府に迎合すれば、政府は自然に国費を浪費するようになり、議会は浪費を捻出する為の増税機関となるからである。
https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 95.
今度の憲法にも,もし国民が油断したり,選挙をやりそこなったりすれば,せっかく憲法で与えられた権利自由が有名無実に化するおそれは十分ある.…なぜなら今度の憲法にも法律のでき工合一つで,伸縮自在に決定せられる権利自由が,なかなかたくさんあるからである.
https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
我が領土は狭小で、資源は貧弱だ。故に…移住地を世界に求め、原料を世界に得る方法を講究せねばあらぬ。…鎖国攘夷的思想を以て、国家主義国防主義を高調すれば、栄螺同様の国家となり、防禦だけは厳重にできても、一括して枯魚の市に上せられる患いがある。
https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 146.
立憲政治は最大多数の最大幸福を目的とする政治である.ゆえに多数の人のためになることはよい事で,多数の人にめいわくをかけるようなことは悪いことだ.これが世界中の民主主義を正しく理解している人々の間に共通する善悪判断のものさしである.
『民主政治読本』
https://t.co/hZfphMdHKe, p. 154.
「自国のためにさえなれば、他国はどうなっても構わぬ。否、他国の独立又は利益を侵害しても、自国の国利国権を増進するのが愛国心の本義である」というが如き思想は、決して国家を久遠に繁栄せしめる真の愛国心ではなく、却って国家を危地に陥れる危険思想である。
https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 23.
世界大戦争[第一次世界大戦のこと]に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。
https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 145.
読者諸君の中,もし幸に私のいう所に道理があり,それが正しい国家再建の方途であるとみとめられる方があれば,どうぞ1文倍ましで次から次へ,これを宣伝し,目前の利害損得をすてて,国家再建の正道を日常生活の上で実行してください.
『民主政治読本』
https://t.co/hZfphMdHKe, p. 6-7.