10 0 0 0 OA 生体と磁気

著者
上野 照剛
出版者
一般社団法人 日本生体医工学会
雑誌
BME (ISSN:09137556)
巻号頁・発行日
vol.2, no.10, pp.643-650, 1988-10-10 (Released:2011-09-21)
参考文献数
11
被引用文献数
2

MRI, SQUIDによる生体磁気計測および磁気の生体作用に関する研究領域はバイオマグネティックスと呼ばれ, この新しい境界領域の進展には各方面からの関心が寄せられている. ここでは, バイオマグネティックスの最近の動向を概観し, 今後の展望を述べる.
著者
上野 照剛
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.5-11, 1998-04-01 (Released:2010-10-13)
参考文献数
69

電磁界とは, 電界 (電場) , 磁界 (磁場) および電磁波の総称である.昨今問題になっている電磁界と生体との関りあいについての論議は低周波磁界, 特に50Hz, 60Hzの商用周波数帯域の超低周波ELF (Extremely Low Frequency) 磁界と, 携帯電話に使用される800MHz―1.5GHz帯域の電磁波に関するものが中心になっている.ここでは, 静磁界および低周波電磁界の生体影響によって研究の現状を概観し, 電磁界生体影響評価について論じる.
著者
伊良皆 啓治 N. Chaiyapoj 中西 徳昌 後藤 恵一 上野 照剛 小田原 成計 中山 哲 茅根 一夫 山崎 慶太
出版者
公益社団法人 日本磁気学会
雑誌
日本応用磁気学会誌 (ISSN:02850192)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4_2, pp.805-808, 1997 (Released:2007-08-20)
参考文献数
7
被引用文献数
1 1

We have developed a multi-channel high-resolution SQUID magnetometer. This system consists of 12-channel pick-up coils 5 mm in diameter located on a 7.5 mm grid. The base-line of the gradiometer is 15 mm. The distance between the pick-up coil and the outside surface of the dewar is 5 mm. We measured the magnetic field produced by the activity of the orbicular muscle of eye, the magnetocardiogram produced by a human, and the magnetocardiogram produced by a rat. It is possible to obtain signals with good spatial resolution.
著者
吉川 勲 岩坂 正和 上野 照剛
出版者
公益社団法人 日本磁気学会
雑誌
日本応用磁気学会誌 (ISSN:02850192)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.597-600, 1995-10-01 (Released:2007-11-07)
参考文献数
26
被引用文献数
2 2

To ascertain the possible genetic effects of magnetic fields, the somatic reversion at the white locus and the somatic recombination mwh and fir genes in Drosophila melanogaster were examined quantitatively after lavae were exposed for 8 hours to static magnetic fields (8 T) or timevarying, sinusoidal magnetic fields (3.3 mT, 20 Hz). A static magnetic field of 8 T was effective in producing mosaic spots of eye color caused by intragenic mutation. The diagnosis according to statistical tests (Frei and Würgler, 1988) indicated a positive result under the testing conditions. Mosaic spots on the wing hairs caused by somatic recombination were slightly higher in the group exposed to static fields (8 T) than in the control group, but statistical analysis indicated a negative result. After exposure to time-varying magnetic fields (3.3 mT, 20 Hz), the mosaic spots of both types occurred with almost the same frequencies as in the control group.
著者
矢野 和成 森 秀樹 南川 清 上野 照剛 内田 詮三 長井 健生 戸田 実 増田 元保
出版者
水産庁西海区水産研究所
雑誌
西海区水産研究所研究報告 (ISSN:0582415X)
巻号頁・発行日
no.78, pp.13-30, 2000-06

電界印加実験および局部電界発生実験(電撃実験)を用いて,電気刺激に対するサメ類の反応について研究を行った。電界印加実験(EFE)は,クロトガリザメ,ネムリブカ,トラフザメの3種類で行った。実験方法は,直径7メートルの円形水槽の中心部と縁辺部に銅板電極を設置し,電流を流して実験魚の遊泳行動の観察を行った。実験は方形波パルスと60Hz正弦波交流を電力増幅し,電極間に印加した。電界印加実験は1回の実験につき10分間行い,ビデオカメラによる撮影と目視による行動観察を行った。3種類の実験魚の通常の遊泳行動は,円形水槽の縁に沿って遊泳していた。クロトガリザメとネムリブカは,電界印加を与えたところ,頭部を左右に振り急激な方向変換をし,その回数は通常の遊泳行動よりも多かった。そして,電極付近には近づかず,電極間もほとんど通過することがなく,これら2種は電界を嫌う行動が見られた。一方,トラフザメは電界印可を行っても遊泳行動に変化が現れることがなかった。局部電界発生実験(PEF)は,EFEの実験魚3種とイタチザメについて円形水槽で,ツマグロ,ドチザメ,ナヌカザメ,トラザメでは長方形水槽(180cm×120cm×70cm)で実験を行った。クロトガリザメ,ツマグロ,ネムリブカ,ドチザメは,電撃刺激に対して非常に強い逃避行動の反応がみられた。ナヌカザメとトラザメでは,電撃刺激に対して頭部をほんの僅か振る程度の非常に弱い反応があり,逃避行動もみられなかった。イタチザメとトラフザメは電撃刺激に対してまったく反応しなかった。以上のように電気刺激に対して非常に強い逃避行動がみられる種類もいるが,まったく反応しない種類もみられ,これら刺激に対する反応には種類別に違いがあることが判明した。そのため,電気刺激に対する反応が強い種類では,サメ類の人的被害防止あるいは漁業への食害防止のための電気刺激を利用できることが示唆された。

1 0 0 0 生体と磁気

著者
上野 照剛
出版者
一般社団法人 日本生体医工学会
雑誌
BME (ISSN:09137556)
巻号頁・発行日
vol.2, no.10, pp.643-650, 1988
被引用文献数
2

MRI, SQUIDによる生体磁気計測および磁気の生体作用に関する研究領域はバイオマグネティックスと呼ばれ, この新しい境界領域の進展には各方面からの関心が寄せられている. ここでは, バイオマグネティックスの最近の動向を概観し, 今後の展望を述べる.
著者
上野 照剛
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電氣學會雜誌 (ISSN:00202878)
巻号頁・発行日
vol.104, no.2, pp.87-89, 1984-02-20 (Released:2008-04-17)
参考文献数
10
被引用文献数
1
著者
樋脇 治 上野 照剛
出版者
公益社団法人 日本磁気学会
雑誌
日本応用磁気学会誌 (ISSN:02850192)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.570-575, 1992-06-01 (Released:2013-01-11)
参考文献数
8
被引用文献数
2 2

This study focused on the properties of nerve excitation responding to pulsed electric fields induced by time-varying magnetic fields. We carried out magnetic stimulation of the human brachial plexus by localized and vectorial stimulation using a sequence of rectangular electric fields induced by trapezoidal magnetic fields. The results show that the nerve excitation is suppressed when plateau of trapezoid is shorter than a critical value. We introduced a model to explain this phenomenon. The nerve excitation elicited by magnetically induced electric fields was simulated. A computer simulation shows that the threshold for nerve excitation elicited by the trapezoidal magnetic field decreases with the increase of plateau of the trapezoidal magnetic field.
著者
上野 照剛 伊良皆 啓治 関野 正樹
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2005

神経電磁気現象に関する脳機能情報を解析して,脳機能の動的機構の解明に迫るため,MRIによる神経電気活動の電流分布イメージングや細胞膜の水透過率を解析する手法を提案した.また,経頭蓋磁気刺激と脳波の同時計測により高時間分解能,高空間分解能を有する新しい脳機能ダイナミックスイメージング法を開発した.さらに,アミロイド沈着をMRIで観測するため,鉄の貯蔵蛋白質であるフェリチンに着目し,これに交流磁場を印加することで,鉄イオンのフェリチンへの取り込みとフェリチンからの放出に関する磁場の作用を調べた.