著者
有馬 明恵 下島 裕美 竹下 美穂
出版者
東京女子大学論集編集委員会
雑誌
東京女子大学紀要論集 (ISSN:04934350)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.209-230, 2017-03-15

This article reveals mothers’ attitudes toward PTA activities through internet survey. Four hundred and fifty mothers who had participated in PTA activities answered a questionnaire. Hierarchical cluster analysis found five types: “mothers engaging in PTA activities for their children,” “mothers criticizing PTA,” “traditional and moderate mothers,” “mothers participating in social activities,” and “rational mothers”. The results showed the following; “mothers participating in social activities” think that parents and teachers should be equal partners and parents should work hard in PTA activities. These mothers however became more negative and suffered stress through engaging in the activities. On the other hand, “mothers criticizing the PTA” and “rational mothers” were reluctant to participate in PTA activities but, through the activities, they became more positive. There is a prevailing norm that tells mothers that they should help teachers as if they were servants and engage in PTA activities with modesty.
著者
下島 裕美 佐藤 浩一 越智 啓太
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.74-83, 2012-07-31 (Released:2012-09-07)
参考文献数
31
被引用文献数
6 8

「ある一定の時点における個人の心理的過去および心理的未来についての見解の総体」を時間的展望という(Levin, 1951 猪股訳 1979)。本研究は,時間的展望の個人差を測定する尺度であるZimbardo Time Perspective Inventory(ZTPI)を日本語に翻訳し,原版と同様の5因子構造が得られるかどうか確認することを目的とした。大学生748名を対象に調査を行い,探索的因子分析の結果,未来・現在快楽・現在運命・過去肯定・過去否定の5因子計43項目が見出された。回転前の5因子で全分散を説明する割合は37%であった。確証的因子分析の結果,CFI=.681, GFI=.829, AGFI=.810, RMSEA=.057, AIC=3125.726であった。α係数は.65から.76,再検査信頼性(n=110)は.63から.78(p<.05)の範囲であり,原版に劣らない信頼性が確認された。原版と日本版の項目を比較したところ,日本版の現在快楽は「刺激希求性」の意味合いが強いことと,未来とのつながりがあることが示唆された。妥当性を検討した上で日本版尺度を完成させ,現在進行中である国際比較研究への参加が期待される。
著者
下島 裕美 小谷津 孝明
出版者
慶應義塾大学
雑誌
慶應義塾大学大学院社会学研究科紀要 (ISSN:0912456X)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.11-16, 1998-12-15

論文幼児期記憶に付随する感情幼児期記憶の年齢差幼児期記憶の種類方法 被験者 質問紙結果 幼児期記憶の平均年齢 想起された出来事の感情 出来事カテゴリー 入園式エピソードと引越しエピソード考察 幼児期記憶の想起年齢 幼児期記憶の感情 出来事を限定した想起方法
著者
下島 裕美 三浦 雅文 門馬 博 齋藤 昭彦 蒲生 忍
出版者
杏林医学会
雑誌
杏林医学会雑誌 (ISSN:03685829)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.3-10, 2015 (Released:2015-03-30)
参考文献数
22

医療チームは,医師,看護師,臨床検査技師,理学療法士,作業療法士,臨床工学士,放射線技師,薬剤師,介護士,社会福祉士など多様な職種から構成される。更には患者とその家族もまた自身の治療プロセスの決定に参加する権利を持っている。多様な価値観をもった人々が一つのチームとして一人の患者の治療にあたるためには,自分の視点と他者の視点の共通点・相違点を認識した上で,患者にとって最善の意思決定を俯瞰的な視点で追及する姿勢が必要であろう。この俯瞰的な視点の教育には,心理学におけるメタ認知と呼ばれる概念が有効であると考えられる。そこで本論文では,医療倫理における意思決定を促進する方法である4ボックス法(4 box method, 四分割法)をメタ認知という視点から考察する。個人レベルと集団レベルにおけるメタ認知教育の効果と,熟達化におけるメタ認知教育の効果を提案する。
著者
下島 裕美 蒲生 忍
出版者
杏林医学会
雑誌
杏林医学会雑誌 (ISSN:03685829)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.2-7, 2009 (Released:2009-09-11)
参考文献数
26

本稿では,ワシントン大学のマコーミック博士が杏林大学において実施したGuided Death Experienceという課題を紹介する。GDEはワシントン州の大学や病院,ホスピス等で広く実施されている課題である。まず五色のカードを5枚ずつ計25枚用意し,1枚のカードに1つずつ「大切なもの」「大切な人」「大切な場所」「大切な目標」「普段大切にしている出来事」を記入する。そして「あなた」が死にゆく物語を聞きながら大切なものが記されたカードを投げることにより,死にゆく過程における喪失を疑似体験するものである。本稿では,これまでとは異なる時間的展望への気づき,本当に大切なものへの気づき,他者との関係性の中に織り込まれた自己への気づきという視点からGDEのデス・エデュケーションとしての可能性を考察する。医療系の専門教育においては,死にゆく過程における患者やその家族へのサポート意識の高まりとともに,燃え尽き症候群から医療関係者の心を守るという役割も期待される。