著者
横山 正人 井上 和夫
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.41-48, 1984-02-15 (Released:2010-03-11)
参考文献数
9

本論文は人間の声質感覚に基づく音声の個人性知覚情報の抽出を目的としている. まず, 一対比較法により話者の類似性判断, および音声の嗜好性判断に対する聴覚実験を行っている. 音声資料として13名の話者の発生した単母音 [e] を用いる. 次に声質を表す5つの日常表現語を用いて, 音声の類似性評価実験を行っている. さらに改良ホモモルフィック予測法 (IHPA) を適用し, 音声信号より音響パラメータの抽出を行う.以上の実験結果に基づく相関分析およびMDSによる解析の結果, 次のことが明らかになった. (1) 話者の類似性および音声の嗜好度を判断する場合, ある特定の声質感覚が大きく寄与する. (2) これらの声質情報は, 主にピッチ周波数, および高次フォルマント周波数によって特徴づけられる.
著者
白井 健二 天野 佳則 井上 和夫
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.118, no.10, pp.1485-1492, 1998-10-01 (Released:2009-10-02)
参考文献数
9

The purpose of this paper is to theoretically identify that there exist stationary distributions in the system with transaction lost. In order to examine this type of system, we formulate and analyze the input/output process as the counting process based on point process. Accordingly, we make clear that this stationary distributions are the geometrical distributions as well. We, also analyze the average transit time in the stationary. We presented the simulation results in order to evaluate this system.
著者
井上 博行 亀井 且有 井上 和夫
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本ファジィ学会誌 (ISSN:0915647X)
巻号頁・発行日
vol.8, no.6, pp.122-133, 1996-12-15
被引用文献数
9

ファジィ推論は, 人間の知識を表現できるものとして, ファジィ制御をはじめ様々な分野に応用されてきた.このファジィ推論は, エキスパートの知識をファジィif-thenルールで記述する.しかし, メンバーシップ関数や推論ルールのチューニング問題が存在する.また, 入出力数が多い複雑なシステムになると, その知識を獲得するのも困難になる.そこで, ファジィルールの自動チューニング, 自動生成を行う研究が盛んに行われてきた.本論文では, 遺伝的アルゴリズム(GA)による機械学習の枠組みよりファジィif-thenルールを自動生成する手法を提案する.そこで, 人間の感覚に近いルールを獲得するため, ファジィルールの形状と位置にある程度の柔軟性を持たせる.すなわち, 提案法では各ルールの前件部と後件部を, それぞれ超円錐形メンバーシップ関数で表す.そして, 前件部と後件部のメンバーシップ関数の配置とその半径をGAで決定する.また, それぞれのルール発火の許否を決定する情報を遺伝情報として埋め込み, 忘却的考え方を用いて不必要なルールの削除を行う.本手法の応用例として, 自動車の追従運転とトレーラ・トラックの後退運転のファジィ制御に適用する.
著者
粂田 一仁 伊藤 敏博 小川 栄司 中島 孝 亀井 且有 井上 和夫
出版者
一般社団法人 システム制御情報学会
雑誌
システム制御情報学会論文誌 (ISSN:13425668)
巻号頁・発行日
vol.7, no.4, pp.122-133, 1994-04-15 (Released:2011-10-13)
参考文献数
10
被引用文献数
1 1

A ceramic kiln is a two-input/two-output system where temperature and atmosphere (hydrogen or carbon monoxide) inner it are controlled by fuel and a damper. The ceramic kiln has a huge heat capacity and is a nonlinear system because the combustion characteristics in the kiln is always changing due to interference of temperature and atmosphere. Experts, therefore, have been controlling it based on their experimental knowledge.In this paper, we try to control the ceramic kiln by fuzzy control. First, we make a kiln model based on the combustion theory. Next, we choose membership functions of the fuzzy controller while simulating the fuzzy control of the ceramic kiln using the kiln model and fuzzy production rules given by experts. Finally, we make experiments on the fuzzy control for a real ceramic kiln in Shigaraki, Shiga Prefecture, and show some experiment results.
著者
北野 宣裕 亀井 且有 井上 和夫
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本ファジィ学会誌 (ISSN:0915647X)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.129-138, 1993
被引用文献数
1 3

熟練者が制御を行う場合, その操作量決定過程は一般に多段であると考えられている.しかしながら, その推論過程は, まず最初に制御対象に関する包括的な知識を用いて大域的な操作量を決定する.この操作量を用いて制御結果を予測し, 制御目的を最大満足するように操作量を直接修正している.このように熟練者の操作量決定過程は大別すると二段階になっており, 二段でほぼ満足のいく制御結果が得られると考えられる.本論文では, 二段階で近似できる熟練者の操作量決定過程の各段で異なった推論を行う二段ファジィ制御法を提案する.本制御法の一段目は従来の状態評価ファジィ制御法に対応し, 二段目は目的評価ファジィ制御法に対応している.また, 二段目は制御結果を最適にするために調整を行う部分であり, チューニング問題である.したがって, 二段ファジィ制御法は, 従来の手法とは異なったチューニング手法の一つであるとも考えられる.この二段ファジィ制御法を模型自動車の縦列駐車制御に応用し, 従来の状態評価ファジィ制御法との比較を行う.
著者
柳本 哲也 大場 和久 井上 和夫
出版者
一般社団法人 システム制御情報学会
雑誌
システム制御情報学会論文誌 (ISSN:13425668)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.141-148, 2000-03-15 (Released:2011-10-13)
参考文献数
22
被引用文献数
1

In this paper, we construct a genetic algorithm (GA) for location problems of urban facilities. In the encoding of the GA, loci and alleles are defined as sites for placements and types of the facilities, respectively. An individual is a planar array. The genetic operators are selection, crossover and mutation. In the selection, roulette selection and elitist preserving selection are used. In the crossover, 2 selected individuals are each divided into 4 by 2 straight lines which are selected at random. One of the 4 divided parts is selected at random. The selected part is changed between the 2 individuals. In the mutation, a facility or a residence is randomly placed in the randomly selected locus. For fitness, the GA uses the results of the evaluating system which we have proposed. We execute simulation for placement of urban facilities and consider the results of the simulation.