著者
樫原 正澄 赤井 洋子 石川 友美 伊藤 佳代子 佐保 庚生 辰己 住子 森 正子
出版者
関西大学経済学会
雑誌
関西大学経済論集 (ISSN:04497554)
巻号頁・発行日
vol.71, no.4, pp.403-460, 2022-03-10

第2次世界大戦以降における大阪府内学校給食の変遷について考察を加えた。それを踏まえ、今後の課題を解決するための視点について論述した。第1としては、「学校給食法」の趣旨に基づいて、学校給食を子どもの成長に資するものとするように、関係者は努めることである。第2としては、学校給食の調理業務の民間委託によって、調理現場において起こっている変化について正確に把握して、必要な対策を講じることである。第3としては、学校給食を考える主体の形成である。
著者
福田 敦子 花岡 澄代 喜多 淳子 津田 紀子 村田 惠子 矢田 眞美子 中村 美優 鶴田 早苗 松浦 正子 伊藤 佳代子 古城門 靖子
出版者
神戸大学
雑誌
神戸大学医学部保健学科紀要 (ISSN:13413430)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.35-45, 2004
被引用文献数
1

本研究の目的は、リアリティショックの潜在構造を明らかにして新卒看護職者の傾向を示し、今後の看護教育への示唆を得ることである。方法は、病院に就職した新卒看護職者275名を対象に、独自に作成した質問用紙を用いた調査を行い、因子分析により潜在構造を求めた。質問紙において用いたリアリティショック23項目に対する因子分析より、6因子『患者・家族との複雑な関係・対応』『職場における協働の仕方とシステム』『未経験の機器やケア』『ナースコールや電話への対応』『生命監視装置等のある環境』『患者の死亡や急変』が抽出され(α係数0.898)、『未経験の機器やケア』『ナースコールや電話への対応』『職場における協働の仕方とシステム』で各因子における平均得点が高かった。今回、各因子における平均得点が高かったのは看護実習においても経験することが難しい因子であった。今後は在学中の看護基礎教育および継続教育を含めて、臨床的なリアリティ認知を高める取り組みの必要性が示唆された。
著者
村田 敬 伊藤 佳代子 高木 洋子 森 栄作 安藤 理子 中川内 玲子 阿部 恵 河野 茂夫 山田 和範 葛谷 英嗣
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.9, pp.845-848, 2008 (Released:2009-05-20)
参考文献数
6
被引用文献数
1

症例は2型糖尿病の男性(49歳),前医にてインスリンおよびエパルレスタットの処方を受けていたが,歩行障害悪化を主訴に来院.BMI 14.9 kg/m2, 下肢優位で左右対称な軽度筋力低下,下肢優位の小脳失調症状を認めた.HbA1c 15.6%, 糖尿病網膜症なし,神経伝導速度は運動・感覚ともに低下.入院後,次第に筋力低下と歩行機能が改善.入院時の残血清中ビタミンB1濃度は0.6 μg/dlと低値.フルスルチアミン100 mg/日の点滴を行ったところ,筋力回復し,軽快退院した.管理栄養士による聞き取り調査では白米中心の偏食傾向があり,ビタミンB1の推定摂取量は0.5 mg/日と所要量(1.2 mg/日)の半分程度であった.以上のような検査結果・臨床経過から総合的に判断して,本症例の歩行障害の主因はビタミンB1欠乏症による脚気神経炎であった可能性が高いと診断した.脚気神経炎は糖尿病性多発神経障害と症状が似ており,つねに鑑別診断として念頭におく必要がある.
著者
小池 潤 田澤 賢次 並川 宏英 伊藤 佳代子 八塚 美樹 安田 智美 小林 祐子 梶原 睦子 大上 英夫 斎藤 智裕
出版者
富山医科薬科大学看護学会
雑誌
富山医科薬科大学看護学会誌 (ISSN:13441434)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.153-160, 2000-04

十全大補湯, 四物湯, 補中益気湯, 小柴胡湯の経口投与は実験的ラット肝転移を抑制し, 十全大補湯と四物湯はマクロファージを, 補中益気湯はNK細胞を活性化するが, これら漢方方剤における活性酸素消去能の特徴を検討した.上記を含めて9種類の漢方方剤を検討したところ, ・O_2^-と・OH(Fenton反応・UV照射)の消去能の総和では小柴胡湯が最も強く, 温清飲, 補中益気湯十全大補湯四物湯人参養栄湯の順であった.更にこれら9種類の構成生薬23種類別における活性酸素消去能の検討の結果, 漢方方剤の特徴として十全大補湯, 四物湯温清飲は・O_2^-を, 補中益気湯と小柴胡湯は・OHを抑える傾向がみられ, ・O_2消去能の高い漢方方剤はマクロファージ活性に, ・OH消去能の高い漢方方剤はNK細胞活性に関与するという可能性が示唆された.