著者
向井 周平 河﨑 公 佐藤 あかね 佐藤 洋平 加藤 肇 村上 高志
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.76, no.1, pp.e5-e10, 2023 (Released:2023-01-31)
参考文献数
13

子宮広間膜により腹壁背部から吊り下げられている牛の子宮には,捻転が生じても正常な位置へ戻る力が働いている.押し込み保持法は,その元に戻る力を引き出すように,子宮を押し込み続けて子宮捻転を整復するという新しい概念に基づく用手整復方法である.本法では,① 回転ではなく押し込む力を加えること ② 押し込み続けること ③ 胎子ではなく子宮に力を加えることの3点が重要となる.本法の適応は,分娩時に発症し産道に手を挿入可能な症例であり,整復開始時に胎子を産道から触知できない症例も含まれた.未破水の症例では人工破水を行う必要はなかった.6年間で子宮捻転の35例に本法を適応し,27例の整復に成功し胎子生存率は70%であった.本法は,従来法と比べ,短時間で省力的に整復でき,適応症例の範囲も広く,子宮捻転の用手整復率向上に寄与すると考えられる.
著者
澤田 佳奈 玉置 正史 橋本 秀子 唐鎌 淳 佐藤 洋平 原 睦也 戸根 修
出版者
一般社団法人日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.62-68, 2016 (Released:2016-01-25)
参考文献数
20
被引用文献数
1 1

症例は65歳女性で歩行障害と認知機能障害を主訴に来院した. 単純MRIで右前頭側頭葉に腫瘍性病変を認め, 造影MRIでは, わずかに腫瘍辺縁と内部が隔壁状に造影されるのみであり, 髄膜腫に典型的な所見ではなく, また髄膜種に特徴的なdural tail signなどもみられなかった. 開頭腫瘍摘出術を施行しmicrocystic meningiomaと診断した. Microcystic meningiomaの中にはその画像所見が一般的な髄膜腫の画像所見と異なるものがあり, 術前に髄膜腫と診断できないことも多い. 本症例にみられる特徴的な造影MRI所見であるfaint reticular patternがmicrocystic meningioma術前診断の鍵となることがあり, 認知しておくべきものと考える.
著者
岡本和也 薦田登志矢 中田尚 三輪忍 佐藤洋平 植木浩 林越正紀 清水徹 中村宏
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB)
巻号頁・発行日
vol.2012-EMB-26, no.4, pp.1-8, 2012-09-03

マイクロプロセッサを備えたセンサであるスマートセンサは,周囲の状況を周期的にサンプリングし,センシングした結果に簡単な処理を施し,その結果をメインのシステムへ送信する,周期的リアルタイムシステムの一種である.ただし,一般的なリアルタイムシステムとは異なり,入力データのサンプリング周期とデータ送信 (デッドライン) の周期が必ずしも一致するわけではなく,一般には,後者の周期が前者の周期よりもはるかに大きい.そのため,データの入力間隔に合わせてシステムがデータを処理するのではなく,データを一旦バッファに格納しておき,いくつかのデータがバッファに溜まったらシステムを起動して処理を行い,処理が完了したらシステムをシャットダウンする,という制御が可能である.このような制御を行えば, DVFS や動的電源制御などの従来の制御を行う場合よりも,省電力なシステムを実現できると考えられる.本稿では,上述の制御を行うシステムのモデルを提案し,既存の制御手法と比較する.評価の結果,既存手法と比べて消費エネルギを 79.6% 削減できることがわかった.
著者
田中 和永 小澤 徹 大谷 光春 西田 孝明 山崎 昌男 山田 義雄 柳田 英二 倉田 和浩 足達 慎二 平田 潤 関口 昌由 佐藤 洋平
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

非線型問題の研究を変分的手法により行った. 特に(1) 非線型シュレディンガーおよびその連立系に対する特異摂動問題に関して凝集解の変分的構成を行い, 非常に一般的な設定の下でその存在を示した. (2) 非線型楕円型方程式 (系) の解の存在を種々の設定の下で扱い, 解の新しい変分的構成を与えた. また解の安定性, 不安定性の研究を行った. (3) 空間次元 1 の特異摂動問題においては高振動解の特徴付けと存在結果を与えた.
著者
佐藤 洋平 杉原 厚吉
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.669, pp.91-96, 2005-02-17
被引用文献数
6

Human-computer interactionに関連した研究でジェスチャの認識があるが、本稿は, その中でもPCへのマウスやキーボード以外の入力手段としてのジェスチャ認識について研究したものである.このシステムは実時間処理が要求されるが, 本稿では先行研究に比べより実時間処理に適した手法を用い, さらにその手法に対して認識率を上げるための改良も行った.そして結果として, 先行研究よりも計算コストを減らし, かつ認識率を上げることが出来た.また、実際に実装することによって, このシステムがPCと安価なUSBカメラのみで容易に実現可能であることも実証できた.