著者
吉田 舜 北園 淳 小澤 誠一 菅原 貴弘 芳賀 達也
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌. C (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.136, no.3, pp.340-347, 2016
被引用文献数
3

In recent years, along with the popularization of SNS, the incidents, which are called flaming, that the number of negative comments surges are on the increase. This becomes a problem for companies because flamings hurt companies reputation. In order to minimalize the damage of reputation, we propose the method that detects flamings by estimating the sentiment polarities of SNS comments. Because of the unique SNS characteristics such as repetition of same comments, the polarities of words are sometimes wrongly estimated. To alleviate this problem, transfer learning is introduced. In this research, the sentiment polarities of words are trained in every domain. This will enable to extract the words that are domain-specific and dictate the polarity of comments. These words are occurred in retweets. Transfer learning is implemented to non-extracted words by averaging the occurrence probabilities in other domains. These processes keep the polarities of important words that dictate the polarity of comments and modify the wrongly estimated polarities of words. The experimental results show that the proposed method improves the performance of estimating the sentiment polarity of comments. Moreover, flamings can be detected without missing by monitoring time course of the number of negative comments.
著者
大原 貴弘
出版者
日本顔学会
雑誌
日本顔学会誌 (ISSN:13468081)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.23-31, 2023-12-26 (Released:2023-12-26)
参考文献数
20

日本では古くから、顔などに対して「面影」という概念が用いられてきた。面影は、知覚している顔と記憶している顔間の類似性の相互的評価を通して立ち現れる主観的体験である。本研究ではまず、データ駆動型の探索的手法である「逆相関法(reverse correlation method)」を用いて、「面影のある顔」の可視化を試みた(研究1)。具体的には、複数の子ども顔画像のなかから、特定の有名人の現在の面影を感じる画像を選択する課題を実験参加者に課した。その結果、有名人の面影を、子ども顔画像のなかに見出す作業を繰り返すことで、「有名人の現在の面影のある子ども顔」を一定の精度で可視化できた。さらに、画像選択において重視されたピクセル領域について分析を行った結果、面影を規定する視覚的特徴は、目や口、輪郭などに分布することも示された。次に、可視化された顔画像が、第三者から見ても「有名人の面影のある顔」として認知されるか、および有名人の実際の幼少期の顔とどのくらい似ているかについて、評価調査を行った(研究2)。その結果、高い精度に基づいて可視化された画像は、第三者からも「面影のある顔」として評価されており、面影が集団内である程度共有されうることも示された。さらに、高い精度に基づいている場合には、有名人の実際の幼少期の顔よりもさらに面影を色濃く帯びた顔を生成できる可能性も示された。
著者
藤井 信忠 高井 剛 貝原 俊也 菅原 貴弘
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.2G5OS25b6, 2015

<p>SNSの普及により,SNS上での情報伝播の速さに起因して誹謗中傷などが急激に拡散し,いわゆる炎上発生が散見される.企業活動においてもそれらは無視できず,ネガティブ情報の流布が企業イメージを毀損することにも繋がりかねない.本研究では,過去の炎上事例を分析するとともに,エージェントベースシミュレーションによりネガティブ情報拡散防止方策について検討する.</p>
著者
廣瀬 明 トー ジアユン エリス 原 貴弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.758, pp.113-118, 2005-03-21

対人プラスチック地雷の除去は人類の急務であり、レーダによる探知が期待されているが、未だ難しい課題である。本報告は、これまでに著者らのグループが提案している複素自己組織かマップによって区分化され可視化された位相感受型地中レーダ画像の中で、どの領域が地雷であるかを推定する地雷同定システムを提案し、その方式と実験結果を述べる。この地雷同定システムは教師ありシステムであり、また2つの段階の連想記憶からなる。地雷の埋設状況は千差万別であり、その変化を克服して地雷を見つけ出す必要がある。このために、はじめにその土地に埋設されている地雷(あるいは模擬地雷)を実際に埋設しなおしていくつかの典型的な埋設状況を作り、これを計測することにより埋設状況を学習させる。そして第1ステージ連想記憶で埋設状況の類似のものを見つけ出し、第2ステージ連想記憶で地雷クラスを同定する。実験の結果、プラスチック地雷の同定性能がきわめて高いことが確認される。またこの方法では教師埋設例データの作成を現地で行うことができるため、探査の現場に合った適応的な探索を実現することができる。その意味でも高い実用性を有する。
著者
原 貴弘 廣瀬 明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.758, pp.119-124, 2005-03-21

本報告では, 干渉型レーダを用いて複数の周波数で測定された地中レーダイメージに基づくプラスチック地雷探知システムについて述べる.本システムでは, 干渉型レーダで広い周波数での観測を行うことにより, 高い空間分解能を実現する.また, 干渉型レーダによって, 取得された同相成分, 直交成分を複素振幅として解釈し, それを複素自己組織化マップを用いて適応的に区分化する.この区分化によって, 地中に埋設されたプラスチック地雷が適切に区分化されることを示す.また, レーダ画像データの実空間および周波数領域でのピクセル値相関値のばらつきに着目した特徴ベクトルを提案し, より高速かつ良好な区分化が行えることも示す.