著者
原田 大 内野 滋彦 須田 奈美 北村 正樹 瀧浪 將典 川久保 孝
出版者
一般社団法人 日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.293-295, 2014

ICUでは診療科を問わず様々な疾患をもった患者が入室し,病状も刻々と変化するため,様々な理由により投与中の薬剤が廃棄されている。本研究では,薬剤の廃棄理由とその総額について調査を行った。2週間の調査より廃棄総件数382件,廃棄総額262,525円が確認された。診療科別廃棄件数・廃棄金額は心臓外科が最も多く,薬品別廃棄総額はカルペリチド,デクスメデトミジンが上位を占めていた。また,廃棄理由は「治療方針の変更」が最も多かった。本研究により,ICUにおける注射薬の廃棄原因や具体的な廃棄金額が明らかとなった。今後,日々の診療にICU薬剤師が積極的に関与することで,ICU患者の薬剤費を削減できる可能性が示唆された。
著者
増本 駿 川上 覚 井上 勝博 岡松 佑樹 粥川 貴文 謝 柯智 高畑 有里子 原田 大志
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.41, no.1, pp.7-10, 2019-01-25 (Released:2019-02-06)
参考文献数
8

背景.気管気管支巨大症(Mounier-Kuhn症候群)は気管気管支の内腔が異常に拡張する稀な疾患で,しばしば慢性呼吸器感染症を伴う.症例.64歳女性.近医で施行されたCT検査にて気管気管支の著明な拡張を認めたため,当科紹介となった.気管支鏡検査では,気管内腔の著明な拡張と,気管気管支軟化症の所見を呈した.また,右肺底区気管支粘膜に白色顆粒状の変性を認め,同部の生検組織では気管支粘膜組織内にアミロイド沈着を認めた.結語.限局型アミロイドーシスを伴った気管気管支巨大症の1例を経験した.
著者
前川 智 新澤 真理 原田 大
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.460-466, 2021-04-20

【ポイント】◆内視鏡的胃内バルーン留置術は,BMIが27 kg/m2以上の肥満患者に対する減量を目的として,内視鏡を用いて胃の中に直径が約10 cmのバルーンを留置する術式のことである.◆物理的な胃内容量の減少と機能的な胃内容の排泄遅延によって,摂食量を減少させることで減量効果を期待する治療法であり,穹窿部にバルーンを留置することが望ましい.◆完全に可逆的な治療法であるため,十分な効果が得られるためには,バルーン留置中および留置後の食事指導が重要となる.*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2024年4月末まで)。
著者
原田 大 中込 早苗 影山 明 加藤 潤一郎 川久保 孝
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.22, no.5, pp.723-731, 2019-10-31 (Released:2019-10-31)
参考文献数
9

東日本大震災では東北地方を中心に甚大な被害をもたらした。今後,首都直下型地震においても高確率で発生すると予測されているなか,患者がどの程度常用薬を備蓄しているかに関する情報は少ない。そこで本研究では,外来患者を対象に常用薬およびお薬手帳に関するアンケート調査を行った。その結果,常用薬がある患者のうち27.4%は常用薬の名称・用法・用量のいずれか1つ以上を覚えておらず,かつ常用薬に関する情報も備蓄していなかった。また,約6割の患者は常用薬を備蓄しておらず,備蓄していても5人に2人は1週間未満しか備蓄していなかった。お薬手帳に関しては,医師または薬剤師に対し患者が提示する頻度に有意差が認められた(p<0.001)。今後,薬剤師は患者の薬識向上やお薬手帳の正しい活用法の指導を強化するとともに,常用薬の備蓄を1週間程度可能とすることは,大規模災害に対する有用な対策のひとつとなると考えられる。
著者
原田 大樹
出版者
京都大学法学会
雑誌
法学論叢 (ISSN:03872866)
巻号頁・発行日
vol.173, no.1, pp.1-25, 2013-04
著者
原田 大介
出版者
日本教科教育学会
雑誌
日本教科教育学会誌 (ISSN:02880334)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.31-40, 2006-03-10

現代の子どもや若者は「キャラ」ということばを用い,「キャラ」という視点から人間関係を捉える傾向がある。教室では,発言者の「キャラ」をふまえて内容(ことば)を読み解き,「私」の「キャラ」を自覚して発言内容(ことば)を調整する。学習者一人ひとりのことばを育むことを目的とする国語科教育において,「キャラ」の理論を提示することの重要性は否定できない。本稿では,「キャラ」についての具体的な授業実践を提案・実施し,そこで生まれた問題を分析・検討した後,国語科教育全体に新たな光をあてる「キャラ」の理論を提示する。
著者
原田 大介
出版者
全国大学国語教育学会
雑誌
国語科教育 (ISSN:02870479)
巻号頁・発行日
vol.68, pp.67-74, 2010-09-30

The purpose of this paper is to point out the new directionality of research on Japanese language education while assessing and confirming the problems inherent therein from the viewpoint of special needs education. The method adopts the following three measures: (1) assessing the present conditions in the special needs education from the viewpoint of developmental disabilities, special educational needs, and inclusion, (2) confirming the problems in Japanese language education based on (1), and (3) pointing out the new directionality of research on Japanese language education based on (1) and (2).