著者
吉岡 誠記 横山 真太郎 小口 智
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会 論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
vol.34, no.146, pp.13-21, 2009-05-05 (Released:2017-09-05)
参考文献数
24
被引用文献数
2

わが国では人口構成の高齢化が進んでおり、今後、社会福祉施設を利用する数の増加が予想される。一方、近年では室内環境における微生物汚染が着目されており、例えば一般に易感染者とされる高齢者を中心とする社会福祉施設においては、重症かつ大規模な被害の可能性も考えられる。そこで、我々は札幌市東区にある老人保健施設を対象に、ビル管法で室内における濃度基準が定められている項目に加え、一般に室内空気汚染の指標として取り上げられることが多いと思われる室内浮遊微生物や自然放射性物質などを加えた項目を主要室内空気質として、その測定調査を実施し、その実態の調査を行った。この結果、冬期では非常に低湿度傾向にあることが確認された。続いて、このような低湿環境においては細菌やウィルスに対する抵抗力が低下すること多くなることが考えられるため、施設内感染対策に関連した室内空気環境における微生物制御を念頭に、加湿・滅菌複合システムの開発を行った。そして本システムの有効性の考察およびその活用法の具体的手順の提示を目的とし、同施設での導入実験を行い、湿度レベルの保持とともに浮遊微生物数の減少に効果がみられることを確認した。
著者
松井 潤 髙野 知行 龍神 布紀子 安齋 祐子 吉岡 誠一郎 竹内 義博 後藤 雄一
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.46, no.5, pp.363-366, 2014 (Released:2014-12-25)
参考文献数
13

Leigh症候群を発症後に, mitochondrial myopathy, encephalopathy, lactic acidosis and stroke-like episodes (MELAS) を合併し, ミトコンドリア遺伝子の10191 T>C変異が同定された1例を経験した. 症例は26歳女性. 11歳時に外斜視で発症し, juvenile Leigh症候群と診断された. 26歳時に頭部MRIで血管領域に合致しない梗塞像が多発し, MELASを合併したと診断された. 文献考察からMELAS/Leigh overlap症候群の臨床像は発症年齢, 症状, 予後の点でLeigh症候群とは明確に異なる点が推測された. Overlap症候群の表現型の多様性はヘテロプラスミーを含めた多面的な遺伝要因の関与が推定された.
著者
吉岡 誠一郎 須貝 研司 富士川 善直 小牧 宏文 中川 栄二 佐々木 征行
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.432-435, 2007-11-01 (Released:2011-12-12)
参考文献数
9

乳児期に部分皮質形成異常と診断されていたが, 経過中に片側巨脳症に進展した難治性てんかん男児例を報告した.患児は4カ月時に難治性てんかんを発症し, 発達は退行した.4カ月時の頭部MRI検査では, 右前頭葉弁蓋部周囲の部分皮質形成異常と診断された.この皮質形成異常部位は徐々に肥厚, 拡大し, 5年後には右大脳皮質のほとんどを占め, 右半球全体も大きくなり, 片側巨脳症と診断した.最重度精神運動発達遅滞を呈し, てんかん発作のコントロールは困難であった.FDG-PET, 脳血流SPECTでは片側巨脳症側の糖代謝低下と発作時脳血流量増加を認めた.進行性腫大を呈した片側巨脳症の報告は今までになく, 片側巨脳症の病態生理を考察する上で重要な症例である.
著者
綾部 貴典 福島 靖典 帖佐 英一 吉岡 誠 鬼塚 敏男
出版者
特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会
雑誌
日本心臓血管外科学会雑誌 (ISSN:02851474)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.61-64, 2002-01-15 (Released:2009-08-21)
参考文献数
14
被引用文献数
1 1

症例は30歳男性.発熱,咳嗽,呼吸困難を主訴に,入院精査した.心室中隔欠損(VSD, subarterial type)と大動脈弁の感染性心内膜炎(IE)を伴う今野分類I型のValsalva洞動脈瘤破裂と診断された.手術所見として,大動脈弁と肺動脈弁の感染性心内膜炎が認められたため,右Valsalva洞動脈瘤切除,大動脈弁,肺動脈弁切除とVSD周囲の右室壁の炎症性脆弱組織の切除術を施行した結果,VSDと右Valsalva洞切除部が連続した欠損孔を生じ,ウマ心膜パッチを用いて閉鎖を行った.大動脈弁置換術は機械弁(ATS18AP)の弁輪の一部をパッチに縫着し,肺動脈弁置換術は機械弁(ATS23A)を用い肺動脈弁位で施行した.術後13ヵ月を経過し,厳重なワーファリン管理下,感染や心不全徴候なく経過良好である.本症例はVSDから大動脈閉鎖不全症をきたし,Valsalva洞動脈瘤の形成と破裂,さらにIEが大動脈弁と肺動脈弁にまで波及し,心不全がより重症化したことが考えられた.重篤な心不全やIEが併発する前の早期にこのような適切な手術が不可避であることが示唆された症例と思われた.
著者
吉岡 誠記 横山 真太郎 小口 智
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会 論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
vol.34, no.146, pp.13-21, 2009
参考文献数
24
被引用文献数
2

わが国では人口構成の高齢化が進んでおり、今後、社会福祉施設を利用する数の増加が予想される。一方、近年では室内環境における微生物汚染が着目されており、例えば一般に易感染者とされる高齢者を中心とする社会福祉施設においては、重症かつ大規模な被害の可能性も考えられる。そこで、我々は札幌市東区にある老人保健施設を対象に、ビル管法で室内における濃度基準が定められている項目に加え、一般に室内空気汚染の指標として取り上げられることが多いと思われる室内浮遊微生物や自然放射性物質などを加えた項目を主要室内空気質として、その測定調査を実施し、その実態の調査を行った。この結果、冬期では非常に低湿度傾向にあることが確認された。続いて、このような低湿環境においては細菌やウィルスに対する抵抗力が低下すること多くなることが考えられるため、施設内感染対策に関連した室内空気環境における微生物制御を念頭に、加湿・滅菌複合システムの開発を行った。そして本システムの有効性の考察およびその活用法の具体的手順の提示を目的とし、同施設での導入実験を行い、湿度レベルの保持とともに浮遊微生物数の減少に効果がみられることを確認した。
著者
吉岡 誠也
出版者
中央大学
巻号頁・発行日
2017

【学位授与機関】中央大学【学位の種類】博士(史学)【学位記番号】文博甲第111号【学位授与の日付】2017年3月16日【学位授与の要件】中央大学学位規則第4条第1項【論文審査委員主査】山崎 圭(中央大学文学部教授)【論文審査委員副査】佐藤 元英(中央大学文学部教授),藤田 覚(東京大学名誉教授)