著者
藤坂 洋一 中川 誠司 荻田 武史 外池 光雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.606, pp.13-17, 2004-01-21

骨導振動子による呈示では,気導音では可聴帯域外となる20kHz以上の高周波であっても知覚可能であることが知られている.また,高度感音性難聴者においても,骨導可聴音提示では知覚できないが,骨導超音波であれば知覚可能であることが報告されている.我々は重度難聴者のための骨導超音波補聴器の実用化を目指している.実用化を目指すうえで音声の明瞭性が重要となる.これを解決するためには骨導超音波知覚のメカニズムを明らかにしなければならない.知覚メカニズムには幾つかの仮説が存在するが,我々は蝸牛関与説を重視している.知覚メカニズムの解明に向けた第一段階として,本報告では振動子から蝸牛へ至る波動伝搬を数値的に解析し,その特性を観察することとした.
著者
山田 芳靖 土方 啓暢 川原 伸章 藤坂 洋一 中川 誠司
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌. E, センサ・マイクロマシン準部門誌 = The transactions of the Institute of Electrical Engineers of Japan. A publication of Sensors and Micromachines Society (ISSN:13418939)
巻号頁・発行日
vol.124, no.8, pp.272-277, 2004-08-01
参考文献数
4
被引用文献数
7 4

Voice recognition utilizing bone-conducted voice, which is very robust under noisy environment, has been investigated. The suitability for voice recognition and voice communication of bone-conducted voice recorded at several measurement points on human head was evaluated using LPC cepstrum distance (LCD) and Speech Transmission Index (STI). Experimental results show that forehead and cheek are good as the acquisition points of bone-conducted voice. In order to improve the quality of bone-conducted voice, a novel sensor, which has an inclined frequency response, was fabricated. Using the sensor, acquired bone-conducted voice has a similar frequency response as that of air-conducted voice. Spectral Subtraction is suggested as a method to improve the voice recognition ratio of bone-conducted voice.
著者
細谷 泰久 西田 修 原田 秀樹 日下 輝年 波田 重英 坂 洋一 堀井 充 大野 辰治 杉山 建生 井上 文彦 中井 妙子 水本 孝 古川 裕夫
出版者
The Japanese Society of Internal Medicine
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.84, no.2, pp.298-300, 1995-02-10
被引用文献数
3

症例は生来健康な32歳男性.平成5年1月30日早朝より右上腹部痛を自覚し当院受診.血液,尿検査にて白血球11100/μl,逸脱膵酵素の上昇(血中アミラーゼ3128U,尿中アミラーゼ65000U)を認め,腹部USおよびCT検査で膵頭部の腫大,上腸間膜静脈から門脈本幹に拡がる血栓を認めた.急性膵炎及びそれに伴う門脈血栓症と診断し,膵炎の治療と並行してヘパリンの投与を行い門脈血栓の消失を確認した.急姓膵炎の経過観察において腹部USおよびCT検査が有用であるが,その実施に当たっては,門脈血栓の合併の可能性をも考慮する必要があると思われた.