- 著者
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小松 正史
加藤 徹
桑野 園子
難波 精一郎
近藤 明
井上 義雄
山口 克人
- 出版者
- The Institutew of Noise Control Engineering of Japan
- 雑誌
- 騒音制御 (ISSN:03868761)
- 巻号頁・発行日
- vol.24, no.4, pp.268-276, 2000-08-01 (Released:2009-10-06)
- 参考文献数
- 26
- 被引用文献数
-
2
道路交通騒音の不快感緩和対策として, 本稿では樹木葉擦れ音のマスキング効果に着目し, 高木類6種が発生する葉擦れ音の周波数やレベル分析, 距離減衰に伴うレベル変化などの物理測定を実施した。その結果, 各樹種とも100Hzから1,000Hzにかけて平坦な成分をもち, 1,000Hz以上で樹種間に差が現れた。レベルの高い音を発生する樹種の特性は受風感度の高い形状をもつものであり, 高域の周波数成分を多く含む樹種の特性は葉縁部の硬度が高いことが示された。また, 距離減衰に伴って高域の周波数成分が減少することも確認された。3樹種については風速値とLAeq,10minの間に相関がみられた。最後に葉擦れ音を活かした沿道植栽計画の必要性を論じた。