- 著者
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島田 武彦
土師 岳
山口 正己
武田 敏秀
野村 啓一
吉田 雅夫
- 出版者
- 園藝學會
- 雑誌
- 園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
- 巻号頁・発行日
- vol.63, no.3, pp.543-551, 1994
- 被引用文献数
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95種類の10m erのオペロンプライマーを用いて, RAPD分析法により59品種•系統のウメの品種分類を行った. ウメを小梅•台湾梅品種群, 中梅品種群, 大梅品種群, 杏梅品種群に分け, 各々の品種群について分類を行った. 小梅と台湾梅のグループは遺伝的変異が小さく, アンズの形質をほとんど含んでいなかった. 台湾野生梅は中梅品種群とは遠縁で, 明らかに異なっていた. '室谷'と'藤之梅', '小向'と'古城', '鈴木白'と'太平'では相互の識別ができず, これらは異名同品種である可能性が高いと考えられる'豊後'はウメとアンズの雑種であることが証明された. '高田梅'はアンズにかなり近縁であることが確かめられた.RAPD分析法は近縁な品種問でもDNA多型を十分に検出できるので, 従来の方法では識別できなかった異名同品種や同名異品種を識別することも可能であると推察される.<BR>RAPD分析の結果, 実ウメは次の7つのグループに分類できた. 1) 台湾梅品種群, 2) 小梅品種群, 3) 中梅品種群, 4) 大梅 (白花) 品種群, 5) 大梅 (桃花) 品種群, 6) 杏梅品種群, 7) 李梅品種群. 花ウメは実ウメと遺伝的特性は近いものと考えられ, 中梅品種群, 大梅品種群, 杏梅品種群のいずれかに属するものと推察される.