著者
高沢 潤 星野 准一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.515, pp.7-12, 2003-12-11
被引用文献数
1

対話型3D映画においては,仮想俳優が静止して利用者と対話するのではなく,ストーリーや会話と連動して,仮想空間中を移動しながら対話できることが必要となる.本稿では,対話型3D映画のための階層的動作生成法を提案する.本手法では,仮想俳優の動作生成機構を階層化することで,ストーリーと連動した会話動作,歩行動作,注意動作の生成を並列的に行う.更に,仮想俳優が空間記憶を持つことで,利用者と注意を共有したり,視野に入っている物体やある場所で起きた出来事について話すことを可能にする.プロトタイプシステムを利用した印象評価によって,仮想俳優が3D映像空間中を移動しながら会話をすることで,ストーリー空間への没入感が高まることを確認した.
著者
益子 宗 星野 准一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.88, no.3, pp.585-595, 2005-03-01
被引用文献数
2

映画やゲームをはじめとするマルチメディアコンテンツにおいて, 仮想俳優が会話をするアニメーションが多く見られるようになった.しかし, そのようなアニメーション作成は発話内容や会話状態など多くの要素を考慮する必要があるため, 多くの時間や手間がかかるといった問題がある.そこで, 本論文では会話に連動した仮想俳優の頭部・眼球動作を簡易に生成する手法を提案する.本手法では, 視線角度を頭部と眼球の回転角の和とし, 視線方向によって頭部と眼球の回転の割合を動的に変更する動的分担機構を考え, 頭部と眼球の複合的な動作を生成する.また, 頭部と眼球の動作を生成する二つのモジュール間で同一の会話状態を共有することにより, 会話に連動した頭部・眼球動作を生成する.最後に, 提案した手法を用いて会話に連動した仮想俳優のアニメーションを示す.
著者
益子 宗 星野 准一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.111, pp.97-102, 2007-11-13

従来のCGキャラクタとプレイヤーとのインタラクティブな対話に用いられている視線制御は比較的単純なルールに基づいて行われていたため,会話の状態や周囲の状況に応じた柔軟な視線移動が困難であった.そこで本稿では会話状態やキャラクタの視野画像を基に注視箇所を決定することで,対話に連動したCGキャラクタの視線制御を行う手法を提案する.また,多様な視線パターンを生成するために,視線方向における頭部と眼球の回転角の比率を注視箇所の重要度により変化させる動的分担機構を提案する.Traditional view line control for CG characters was based on some simple rules. Therefore it is difficult to generate gaze movement corresponding to a conversation. In this paper we proposed the view line control method which dynamically selects gaze point using the conversation status and visual images of a character. Furthermore we change the sharing ratio, the ratio of eye angle to the view line angle, using an importance at the gaze point.
著者
中野 敦 塩入 健太 星野 准一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.59, pp.61-66, 2005-06-04

近年,CGキャラクタとの対話によってストーリーの進行するコンテンツが数多く見られるようになった.そのためCGキャラクタの表現力を向上することは,これらのコンテンツに没入するための重要な要素となっている.従来の対話型コンテンツでは,CGキャラクタは台詞に対応付けられた振る舞いを行っており,同じ台詞に対して同じ動きを繰り返すといった動きの単調さが見られた.そのため内面に存在するはずの心理状態を感じられない無機質な印象を利用者に与えてしまうという問題がある.そこで本研究では会話内容を補足するジェスチャに加えて,心理状態を表現する姿勢やしぐさを動的に複合することで心理状態を表現した振る舞いを生成する.この技術によって表現豊かな振る舞いを生成した結果を心理コミュニケーションゲームという対話型コンテンツ上で示す.Mental communication with characters is important for many entertainment and edutainment applications. Human's mental statuses are complex, and mental behaviors typically consist of multiple components such as poses and many unconscious movements. In this paper, we propose the layered behavior synthesis technique for integrating mental behaviors and conversational gestures. We compose various mental behavior representations by considering the spatial consistency and co-occurrence probability. We also show an example of a game using the mental behavior synthesis technique.
著者
中野 敦 星野 准一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.390, pp.13-18, 2004-10-21

会話と連動したジェスチャを自動的に生成することはCGアニメーションやゲーム制作などで必要とされている.従来法では複数のジェスチャを組み合わせるときに運動レベルでの連続性や整合性については考慮されていないため,あるジェスチャを行う度に必ず直立位置に戻るなど機械的な印象を与えるという問題がある.本稿では,ジェスチャの運動的な連続性と連動性を考慮に入れることで,より自然な会話動作を生成することができる複合行動生成法を提案する.
著者
太田 さゆり 森 博志 星野 准一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HIP, ヒューマン情報処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.165, pp.77-82, 2003-06-26

音楽と連動したダンス動作の作成は,映画やゲームなどの様々なコンテンツにおいて重要である.本稿では,ビデオ映像から音楽とダンス動作の関連を分析して再構成することで,新しいダンス動作を自動的に生成する手法を提案する.まず,音楽を構成単位ごとに分割して,音楽特微量とダンス動作の相関を求める.次に,新しい音楽が入力されたときに,分析によって得られた音楽・動作相関を適用することで,新しいダンス動作を生成する.本稿では,現代的な踊りの代表例としてヒップホップに適用した結果を示す