著者
服部 昭
出版者
日本薬史学会
雑誌
薬史学雑誌 (ISSN:02852314)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.69-74, 2018 (Released:2020-07-15)

I investigated the Toki Medicine Chest, named after its owner Takanobu Toki (Okayama Prefecture). The Toki Medicine Chest consisted of two boxes, one large and one small. This combination of large and small boxes is similar to that of the Katagiri Medicine Chest reported previously. However, in the case of the Toki Medicine Chest, it is believed that the chest was owned by the same person after confirming an analysis of the contents, which were crude drugs. In terms of medicine chest design, there wasn't any big difference between the Toki Medicine Chest and Katagiri Medicine Chest. Judging from the contents of the drugs found in it, the Toki Medicine Chest was likely used at the beginning of the Meiji era, not Edo. There were different types of medicines in the chest; not only local powdered drugs, but also imported drugs. Moreover, there were a few different drugs in glass bottles. The results reflect modernization of the medicine chest. The Toki Medicine Chest represents the end of the medicine chest era, and this report also reveals the beginning of the medicine cabinet.
著者
中山正 服部昭著
出版者
共立出版
巻号頁・発行日
2010
著者
上﨑(堀越) 菜穂子 鮫島 隆 大森 康雄 府中 英孝 三明 清隆 森岡 豊 小谷 健二 小齊 喜一 後藤 清太郎 渡辺 至 中島 誠人 猪口 由美 西坂 嘉代子 五十君 靜信 新村 裕 服部 昭仁
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.60, no.7, pp.347-356, 2013-07-15 (Released:2013-08-31)
参考文献数
34
被引用文献数
1

非加熱食肉製品である生ハムにおけるaWおよび乳酸ナトリウムによるL. monocytogenesの制御について5試験機関で検討した.(1) 血清型の異なるL. monocytogenesの増殖に対する乳酸ナトリウムの影響試験から,供試した菌株の乳酸ナトリウムに対する感受性は,4種の菌株間で差がないことが明らかとなった.(2) 試験用生ハムで,いずれの試験機関でもaW 0.93(0.930≤aW<0.940) では,L. monocytogenes (血清型4b,Scott A株) は,10℃で56日間保管した場合に増殖しなかった.このことから,生ハムではaW0.93であれば,原料肉のpHや食塩濃度,亜硝酸塩および低温保管(10℃) などの条件が相加,相乗的に作用して,L. monocytogenesの増殖が抑制されるものと推測された.(3) 今回の試験では,aW 0.94(0.940≤aW<0.950) であれば,2%の乳酸ナトリウムを添加することによってL. monocytogenesの増殖が抑制されることが示唆された.
著者
服部 昭 杉原 正泰
出版者
日本薬史学会
雑誌
薬史学雑誌 (ISSN:02852314)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.p150-157, 1989
著者
服部 昭
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.155-155, 1952-12-10 (Released:2008-12-25)
参考文献数
4
著者
服部 昭尚
出版者
日本サンゴ礁学会
雑誌
日本サンゴ礁学会誌 (ISSN:13451421)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.1-27, 2011-12-01 (Released:2012-03-13)
参考文献数
68
被引用文献数
7

クマノミ類が共生するイソギンチャクは,“宿主イソギンチャク”と呼ばれ,クマノミ類にとっての隠れ場所として重要な役割を果たしている。一方,“宿主イソギンチャク”にとってのクマノミ類の役割については,これまで曖昧な点が多かった。本稿では,まず,褐虫藻に注目した最近の研究をまとめ,クマノミ類との共生がイソギンチャクにもたらす利益について明確にした。このことにより,あるイソギンチャク1個体の着底後初期の生存と成長には,クマノミ類との潜在的共生種数が多いほど有利であろうと推察された。“宿主イソギンチャク”には,定着したクマノミ類のほとんど全てが繁殖場所として利用する種(4種)のほかに,定着したクマノミ類の中の特定の種のみが繁殖に利用する種(2種),ほとんど全てが繁殖場所には利用しない種(4種)があり,クマノミ類にとってのイソギンチャクの価値に格差が存在する。イソギンチャク1種にとってのクマノミ類の潜在的共生種数はそこで繁殖が確認されたクマノミ類の種数と極めて強く相関しており,クマノミ類が価値の高いイソギンチャクを選択的に利用する傾向が示唆される。“宿主イソギンチャク”は,クマノミ類との関係性,特に双方にとっての価値の高低に注目すると4タイプに類型化されるが,タイプ間で観察例数に大きな違いが見られ,地理的分布が重複する221例の組合せのうち,実在するのは37.1%(82例)であった。これまでの研究を概観することにより,実在する組合せには,1)“宿主イソギンチャク”とクマノミ類の地理的分布の重複のほかに,2)生息場所の一致,3)クマノミ類による宿主選択性,さらに,4)宿主をめぐるクマノミ類の種間競争が大きく影響していることが理解できる。クマノミ類よりも寿命が長く,浮遊幼生期間も長い“宿主イソギンチャク”の地理的分布には,暖流の影響が大きいことが文献情報の分析から明らかになった。“宿主イソギンチャク”の分類は日本では混乱しているが,多少の問題点があったとしても,世界で幅広く用いられている分類に従うことにより,日本近海で報告されているイソギンチャクとクマノミ類の分布や生態,関係性について,他海域で得られた知見との比較分析が可能となる。