- 著者
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土山 玄
村上 征勝
- 雑誌
- じんもんこん2013論文集
- 巻号頁・発行日
- vol.2013, no.4, pp.153-160, 2013-12-05
計量文献学において,研究対象となる文献の文体について統計的な手法を用い分類する研究は,従来から為されているが,現代文を対象とした研究に比べ古典文学作品を対象とした研究は十分に展開されているとは言えない.そこで本研究では,平安時代に著された『源氏物語』および『宇津保物語』を対象とし,語彙に関する情報を用い,作者の相違に起因すると考えられる文体的相違を明らかにし,両作品の諸巻を作品別に分類する.分析に用いた語彙に関する情報とは語の頻度,語の長さ,品詞構成比率,語彙の豊富さの4 つの指標である.分析の結果,これらの指標を単独に用いるのではなく,複合的に分析することで,両作品の文体的相違が顕著になる.