著者
村井 隆之 Takayuki Murai
出版者
四條畷学園短期大学
雑誌
四條畷学園短期大学紀要 = Annual reports of Shijonawate Gakuen Junior College (ISSN:18811043)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.1-18, 2007

千島列島と北方四島がソ連軍に不法に占領され、日本人島民一万七千余人の身に危険が迫った。根室町長安藤石典は連合国軍最高司令官に「陳情書」を出しソ連軍に代わってアメリカ軍の島への進駐を要請するが、陳情は功を奏さなかった。だが、彼が「陳情書」で展開した理論は、後に「四島一括返還論」という形を整え、鳩山内閣が妥協的に選択した二島返還論と交差しながら返還運動をリードしていく。ソ連邦崩壊後、社会主義経済から市場経済への移行につまずいた一時期、ロシア人の日本を見る目が少し変わり、四島返還が実現するかに思える瞬間があったが、日本はこの絶好の好機を逸した。プーチン大統領も最初の頃は四島返還論に一定程度理解を示したが、現在はこの問題にすっかり冷淡になっている。原油急騰で経済に余裕が出たことが彼をそうさせている。拙稿では戦後60年間の領土問題をめぐる動きを多角的に分析し、併せて将来を展望する。
著者
[ウネ]村 泰樹 藤岡 秀一 今井 貴 鈴木 旦麿 三澤 健之 村井 隆三 吉田 和彦 小林 進 山崎 洋次
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.32, no.12, pp.2643-2648, 1999-12-01
被引用文献数
2

今後,day surgery (DS)への移行が予測される腹腔鏡下胆嚢摘出術(LC)施行患者の意識調査を施行した.希望入院時期は術前日:55%,2∼3日前:43%,術当日:2%であり,また当日入院は忙しさよりも個々の価値観から派生すると考えられた.83%以上が入院期間延長による負担増額を気にせず入院していた.民間の保障制度には80%が加入し,うち86%が請求していた.術後入院期間短縮を考慮する負担増額は1万円/日程度と思われた.術後入院期間は全例で4.5±1.9日,非常に多忙,多忙,やや余裕あり,余裕ありそれぞれ3.7±0.8,4.3±1.9,4.5±1.9,5.2±2.0日で,余裕のある者で有意に長かった.しかし体験した程度でよいとする者が87%を占め,短縮希望者は8%に止まった.うち自己負担額の増域によらず積極的に早期退院を望む者は全体の3%に過ぎなかった.現行医療保険制度内では,本調査施行患者はLCのDS化にあらゆる面で肯定的とは考えられなかった.
著者
金田 吉弘 粟崎 弘利 村井 隆
出版者
一般社団法人日本土壌肥料学会
雑誌
日本土壌肥料學雜誌 (ISSN:00290610)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.385-391, 1994-08-05
被引用文献数
29

育稲箱全量施肥は,初期の溶出が少ないタイプの被覆尿素を利用して本田の施肥窒素分全量をあらかじめ育苗箱内に施用しておき,移植苗とともに本田に施肥する方法である.本報告では,グライ土水田での水稲不耕起栽培における育苗箱全量施肥の適応効果を検討し,以下の結果を得た. 1)不耕起区の土壌無機態窒素は,慣行区に比べて少なく推移した. 2)無加温育苗34日間における被覆尿素からの累積溶出率は2.8%であった. 3)被覆尿素区では,,本田施肥量を化成肥料区の基肥と追肥の合計窒素量の50〜60%に減肥しても茎数は多く推移した. 4)被覆尿素区における窒素吸収量は化成肥料区より多く推移し,成熟期における利用率は79%と高かった. 5)被覆尿素区における水稲根は下層まで深く伸長し,接触施肥による伸長抑制は認められなかった. 6)被覆尿素区では化学肥料区に比べて総籾数が多く,増収効果が高かった.以上のことから,育苗箱全量施肥法は不耕起植栽培にきわめて有効であることが認められた.
著者
村井 隆文 内藤 久資 千代延 大造 小沢 哲也 舟木 直久 青本 和彦
出版者
名古屋大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1991

コンパクトリ-マン多様体上の調和写像に関連して現れる非線型楕円型方程式及び古典力学的ハミルトン系流体現象から現れる同種の非線型方程式を解析し、その幾何学的構造、確率論的解釈及び方程式自身の吟味を試みることが目標である.特に、これらの方程式の泡沫現象、爆発現象、安定性、境界条件の吟味等に焦点を合わせて研究を行っている.これらの幾何学的構造を明らかにし、確率論的意味付けを与えることは純粋数学としての重要性のみならず、応用の立場からも不可欠である.自然現象と照らし合わせながら問題設定、結果の吟味を行う必要がある研究代表者は、方程式の基本構造はその再生的構造が本質的であると考え、この立場から文献1、2(報告書欄11、上から順)をまとめた.楕円型方程式の基本構造は、対応する境界特異積分方程式と境界値問題に帰着する.この立場から、境界上のヒルベルト変換を導入しその構造と境界値条件の関連を調べた.青本氏は方程式の代数化を試みgー解析的立場から文献3,4,5を発表した.舟木氏は確率論的観点から流体力学的方程式(特に、ランダウ型方程式)の吟味とその考察を行い文献6をまとめた.小沢氏は幾何学的立場から、軌跡や安定性についての問題を量子的に定式化した.さらに多様体の埋蔵についての議論も行った.千代延氏は確率論的立場から、ラプラス型方程式の漸近挙動を解析した.内藤氏は微分幾何学的立場から、多様体上の熱力学的調和写象の安定性を議論した.