- 著者
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井伊 博行
平田 健正
松尾 宏
田瀬 則雄
西川 雅高
- 出版者
- Japan Society of Civil Engineers
- 雑誌
- 土木学会論文集 (ISSN:02897806)
- 巻号頁・発行日
- vol.1998, no.594, pp.57-63, 1998-05-22 (Released:2010-08-24)
- 参考文献数
- 9
- 被引用文献数
-
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茶畑からの湧水には肥料からの硝酸イオン, 硫酸イオンなどの酸性物質と共にアルミニウムイオン, リンなどが多量に含まれている. 湧水が池に入ると, 光合成, 脱窒, 硫酸還元によって, 中和され, 場合によっては, アルカリ性にもなる. 池内での短期間のpHの大きな変化には, 窒素, リンによる池の富栄養化に伴って起こる光合成が大きく貢献していた. 年間通じての硝酸イオンの池内での消失には, 脱窒が関与していたと考えられる. 池の水が中和されることで, 湧水に含まれていたアルミニウムイオンは水酸化物として沈殿し, 硫酸還元によって硫酸イオンも池から除去されたと考えられる. リンは生物 (有機物) として池内に貯蔵された. 池内で, 有害なアルミニウムイオンや硝酸イオンの濃度が下がるため, 池の存在は重要と考えられる.