著者
高橋公海 佐藤進也 松尾真人
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.24, pp.1-6, 2013-07-15

Web 上の blog 記事や Twitter などのテキストには,日常生活における人々の行動や出来事と,その繋がり (行動パターン) が記述されている.それらのテキストデータを元に行動パターンをモデル化することが出来れば,人間の行動や思考の予測が可能となり,ユーザに対して状況に即した行動提示 (ナビゲーション) や推薦,といったコンテキストアウェアサービスへの応用が見込まれる.とり得る行動は状況により異なるため,モデル化する際にはどのような状況において成立する行動パターンであるかを考慮することが望ましい.そこで本稿では,blog 記事集合を対象として,キーワードに関連する状況毎に文書集合をクラスタリングし,文書集合全体から推定した行動パターンの頻度と,クラスタ内の文書集合から観測される頻度の差を利用して重み付けすることにより,状況に依存した行動パターンを抽出する手法について検討を行った.実験では,本手法を用いて blog 記事集合から抽出した状況ごとの行動パターン例についても報告する.The ability to understand our daily behaviors has long been regarded as enabling a variety of useful applications(e.g. activity-based actuation, recommendation). In this paper, we present an approach to extract context-dependent human behavior models from weblogs. At first, we apply clustering method to weblogs, and then extract important behavior patterns from each cluster using word frequency. We estimated our method by experiment and made sure the effect of it.
著者
高橋公海 佐藤進也 松尾真人
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. 情報学基礎研究会報告
巻号頁・発行日
vol.2013, no.24, pp.1-6, 2013-07-15

Web 上の blog 記事や Twitter などのテキストには,日常生活における人々の行動や出来事と,その繋がり (行動パターン) が記述されている.それらのテキストデータを元に行動パターンをモデル化することが出来れば,人間の行動や思考の予測が可能となり,ユーザに対して状況に即した行動提示 (ナビゲーション) や推薦,といったコンテキストアウェアサービスへの応用が見込まれる.とり得る行動は状況により異なるため,モデル化する際にはどのような状況において成立する行動パターンであるかを考慮することが望ましい.そこで本稿では,blog 記事集合を対象として,キーワードに関連する状況毎に文書集合をクラスタリングし,文書集合全体から推定した行動パターンの頻度と,クラスタ内の文書集合から観測される頻度の差を利用して重み付けすることにより,状況に依存した行動パターンを抽出する手法について検討を行った.実験では,本手法を用いて blog 記事集合から抽出した状況ごとの行動パターン例についても報告する.
著者
松尾 真人 久保田 稔 板生 知子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SSE, 交換システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.97, no.131, pp.31-36, 1997-06-23
被引用文献数
1

ユーザのネットワーク利用を積極的に支援する, 気が利くネットワークを提案する. 気が利くネットワークは, ネットワーク内の情報を活用し, ネットワーク側からユーザに積極的に働き掛けることにより, ユーザの目的・状況に応じて, 最高の条件で, ユーザが求めるものを提供する. これにより, ユーザは, ネットワークのオープン化や多様化に伴う選択肢の増大に悩まされることなく, 要求に応じたネットワークサービスが利用できるようになる. また気が利くネットワークの実現例として, 適応型ネットワーキングサービス環境DANSEを提案する. DANSEは, 個々のユーザにポータブルなユーザ環境を提供すると共に, プロバイダ〜ユーザ間のリソースの流通を活性化する.
著者
山口 啓 吉田 学 今田 美幸 金 順暎 松尾 真人 上原 秀幸
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.38, pp.129-134, 2013-05-16

我々は,対人関係におけるコミュニケーション支援に向けて,対人感情や対人認知からなる心理因子(つながり感と呼ぶ)の定量化を目指している.これまで,つながり感の変化に着目したWebアンケートを実施し,ユーザの属性で分類したセグメント毎につながり感予測式(線形重回帰式)を作成してきた.本稿では,Webアンケートデータから作成したつながり感予測式の妥当性を検証するために,遠隔会議システムを使った被験者実験を実施し,被験者のつながり感の予測を行った.検証の結果,5種類のつながり感因子のうちの3種類に対し,つながり感予測式を概ねそのまま活用できる見込みを得たので報告する.
著者
竹内 亨 坂野 遼平 馬越 健治 川野 哲生 神林 隆 武本 充治 松尾 真人 柿沼 隆馬
雑誌
研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC)
巻号頁・発行日
vol.2013-CSEC-60, no.9, pp.1-8, 2013-03-07

脳活動に基づいて機器の操作を可能にする BMI (Brain Machine Interface) 技術を実環境に適用することを目指したネットワーク型 BMI プロジェクトにおいて、BMI 応用サービスを容易に提供可能なサービス基盤が必要である。そこで、エージェントの連携によってシステムを表現することで、状況に応じて適応的な振る舞いが可能なエージェントベース分散処理基盤を提案する。一般に、エージェントベースで構成されたシステムは、垂直統合で構成されたシステムに対して遅延が大きいため、実時間性がある BMI 応用サービスに適用できるのかが明らかでない。そこで、P2P エージェント基盤 PIAX 上に実証システムを構築し、実環境を想定したシミュレーションを行った。その結果、分散処理基盤上での遅延時間をおおむね 50ms 以下に抑えられていることが分かり、実現可能であることを明らかにした。
著者
臼井 翔平 鳥海 不二夫 松尾 真人 平山 高嗣 間瀬 健二
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

ソーシャルメディアは2011年3月11日に発生した東日本大震災時に,非常に有力なツールとして,情報の拡散や収集に用いられた.現在ソーシャルメディアを新たな情報源として確立するため,ソーシャルメディア内に構築される友人ネットワーク上での情報拡散を対象とした研究が数多く行われている.本研究では,友人ネットワークの構造に着目し,構造の違いが情報拡散に及ぼす影響を分析する.
著者
須田 達也 板生 知子 中村 哲也 松尾 真人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.84, no.3, pp.310-320, 2001-03-01
被引用文献数
14 6

本論文では, IT2に代表される新しいネットワークパラダイムの考え方を背景に, オープンなネットワーク環境におけるサービス創発のための適応型ネットワークアーキテクチャ:Jack-in-the-Netを提案する.Jack-in-the-Netでは, 複数の自律的なシステム構成要素であるサイバーエンティティ(CE:Cyber-Entity)の間で, 柔軟で可塑的なインタラクションを行うことによって適応型サービスを提供する.CEは自らを取り巻く環境をセンシングする能力をもち, 状況に応じてインタラクションを変化させたり, 移動, 交配, 死などの生物的動作を行う.複数CE間のインタラクションの結果, 集団としての望ましい動作や秩序が生まれ, 新しいサービスを創発する.そして, 創発によって多様化したサービスとその自然淘汰を経て, サービスが進化する.Jack-in-the-Netにより, ユーザの日々の生活シーンやマスの傾向の変化に追従できるサービスの創発が可能になる.
著者
高橋 公海 佐藤 進也 中村 哲也 松尾 真人
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

近年,SBM等のタギングシステムがユーザに浸透しつつある.タグにはタグ付け対象の特徴を客観的に説明する語が多く用いられてきたが,最近では「これはひどい」「あとで読む」等の主観的な語が用いられることも増えてきている.タグは,ユーザがコンテンツをどのように捉えているかを示すものであると考えられるため,この変化はコンテンツの捉え方の変化と考えることもできる.そこで本研究ではその変化を分析し,要因を探る.
著者
板生 知子 松尾 真人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.82, no.5, pp.730-739, 1999-05-25
参考文献数
11
被引用文献数
27

ユーザの要求とコンテクスト(ユーザのおかれている状況)に応じて, マルチメディアネットワーク上のサービスを利用するための環境(サービス環境)を動的に構成する適応型ネットワーキングサービス環境DANSE(Dynamically Adaptive Networking Service Environment)を提案する. DANSEは, ハードウェアからソフトウェアまでのあらゆるサービス構成要素を統一的にネットワークリソース(NR)として扱い, サービス実行時にユーザ要求やコンテクストに応じて必要となるNRを探索し, これらを組み合わせてサービス環境に割り当てる. ユーザが要求するサービスに必要なNRがそろわない場合は, コンテクストに応じた代替案を提案する. これにより, ユーザは意識せずとも常にNRをコンテクストに応じて組み合わせたサービス環境を利用できるようになる. また, 従来ならサービス内容の実現をあきらめていた状況にあっても, 代替案を示すことでネットワークは可能な限りユーザの要求にこたえることが可能となる. 更に, DANSEの機構を利用すれば, 既存のNRを利用し, サービス実施手順を規定するだけでサービスを作成し, 提供できるようになる.
著者
荒川 豊 柏木 啓一郎 中村 隆幸 中村 元紀 松尾 真人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.79, pp.49-54, 2009-06-04

我々はセンサやアクチュエータにより収集・操作する実世界のデータを蓄積・検索する機構uTupleSpaceの研究を行っている。多数のデバイスからのデータを蓄積し、様々なアプリケーションでこれを共有するため、uTupleSpaceはスケール性を考慮して構築されなければならない。そこで、uTupleSpaceを構成する複数サーバ間で動的に負荷を分散し、また必要に応じてサーバ増設を可能とするダイナミックヘルプ方式を考案した。評価の結果、センサデータを利用する想定アプリケーションにおける負荷に対し、考案方式によりuTupleSpaceは十分にスケール可能となることを確認した。