著者
松本 希
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.66, no.5, pp.190-195, 2020-09-20 (Released:2021-09-20)
参考文献数
15
被引用文献数
1
著者
松本 希
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.59, no.3, pp.142-145, 2013-05-20 (Released:2014-06-01)
参考文献数
9
著者
君付 隆 松本 希 柴田 修明 玉江 昭裕 大橋 充 野口 敦子 堀切 一葉 小宗 静男
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.158-163, 2011 (Released:2012-07-01)
参考文献数
13
被引用文献数
1

語音聴力検査における最高明瞭度は聴覚閾値の上昇に伴い低下する。しかし、どの程度の難聴で最高明瞭度がどの程度になるか明らかな基準はない。今回、604 耳において純音聴力検査閾値と最高明瞭度の相関関係を解析した。明らかな相関関係を認め([最高明瞭度]= - 0.92 ×[聴力レベル] + 117.04、R = - 0.83)、閾値の上昇に伴い最高明瞭度は低下した。伝音難聴では聴力レベルと比較して最高明瞭度値が良好であった。聴神経腫瘍では、中等度以上の難聴症例で純音聴力検査の悪化以上に最高明瞭度が低下していた。スピーチオージオグラム曲線の傾きは正常、伝音難聴、内耳性難聴、後迷路性難聴において差を認めなかった。ロールオーバーの陽性率は内耳性難聴で 60.6%、聴神経腫瘍で 56.6%と差を認めなかった。
著者
石川 一葉 松本 希 東野 好恵 田泓 朋子 中川 尚志
出版者
一般社団法人 日本聴覚医学会
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.328-335, 2021-08-30 (Released:2021-09-22)
参考文献数
18
被引用文献数
1

要旨: 聴覚情報処理障害の検査として使われている聴覚情報処理検査 (APT) の正常聴力成人の基準値を決定した。健聴ボランティアを募集し, 20歳から37歳の成人21名の協力を得た。標準純音聴力検査, Fisherの聴覚的問題に関する質問紙日本語版, 小渕の聞こえにくさのチェックシートの全てで異常なしと判定された20名の APT 結果を集計した。平均 ± 2 × 標準偏差を基準範囲とし, 低成績側の限界を基準値とした。各項目の設問数と基準値を元に, 基準を満たす最低の正答数の百分率を各項目のカットオフ値とした。また, 検査項目毎の正答率とカットオフ値が一覧できるように工夫した APT 記録用紙を作製した。
著者
及川 和美 荒金 圭太 倉藤 利早 斎藤 辰哉 松本 希 高木 祐介 河野 寛 藤原 有子 白 優覧 小野寺 昇
出版者
川崎医療福祉大学
雑誌
川崎医療福祉学会誌 (ISSN:09174605)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.453-456, 2011

本研究は,「水中だるまさんがころんだ」運動時の心拍数と酸素摂取量の変化から水中運動としての「だるまさんがころんだ」の特性を明らかにすることを目的とした.被験者は,健康成人男性8名(年齢 : 21±2歳,)とした.被験者は,鬼が「だるまさんがころんだ」と発声している時に最大努力で水中を移動し,声が止んだ時に静止した.鬼までの距離を20mとした.鬼に到着するまでを1セットとし,3セット繰り返した.セット間には,3分間水中立位安静を行った.測定項目は,心拍数と酸素摂取量とした.運動後の心拍数および酸素摂取量は,1セット目の運動時と比較して,1セット目以降の運動時が,同等あるいはそれ以上の値を示した.水中でも陸上の「だるまさんがころんだ」と同様にインターバルトレーニング様の心拍数と酸素摂取量変化を示した.運動生理学的な分析から「水中だるまさんがころんだ」が身体トレーニングの要素を持つことが明らかになった.
著者
君付 隆 松本 希 高岩 一貴 大橋 充 小宗 徳孝 野口 敦子 堀切 一葉 小宗 静男
出版者
日本聴覚医学会
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.152-156, 2009 (Released:2009-07-31)
参考文献数
16
被引用文献数
3 1

聴力正常の聴覚過敏患者24名 (男性8名, 女性16名) に対してSISI検査, MCL・UCL検査, 自記オージオメトリー検査, Metz検査を行い, リクルートメント現象の陽性率を検討した。17名 (71%) が, 聴力が正常であるにもかかわらず何らかの内耳機能検査で陽性であった。それぞれの検査の陽性率はSISI検査で27%, MCL・UCL検査で38%, 自記オージオメトリー検査で38%, Metz検査で33%であった。片側のみの聴覚過敏は9名 (37.5%), 両側の聴覚過敏は15名 (62.5%) であった。片側聴覚過敏の場合, 症状と陽性を示した検査側は必ずしも一致しなかった。
著者
倉藤 利早 斎藤 辰哉 及川 和美 荒金 圭太 松本 希 高木 祐介 河野 寛 藤原 有子 白 優覧 小野寺 昇
出版者
川崎医療福祉大学
雑誌
川崎医療福祉学会誌 (ISSN:09174605)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.461-464, 2011

「だるまさんがころんだ」は,日本の伝承遊びであり,幼稚園や保育所の保育教材として広く導入されている.しかしながら,今までに,「だるまさんがころんだ」を運動と捉え,運動生理学的な分析を行った研究は,見当たらない.本研究は,「だるまさんがころんだ」遊びの心拍数と酸素摂取量変化から運動と捉えたときの運動生理学的な特性を明らかにすることを目的とした.被験者は,健康成人男性10名であった.被験者は,鬼が「だるまさんがころんだ」として発声している時間に全速で移動し,声が止んだ時に静止した.鬼までの距離を20mとし,3回繰り返した.その間,心拍数と酸素摂取量を測定した.結果から,「だるまさんがころんだ」は,インターバルトレーニング時にみられる心拍数と酸素摂取量変化を示した.運動生理学的な分析から「だるまさんがころんだ」が身体トレーニングの要素を持った伝承遊びである可能性が示唆された.
著者
野田 哲平 松本 希 髙岩 一貴 小宗 静男
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.140-147, 2015-07-20 (Released:2016-07-01)
参考文献数
9

難聴の本質はコミュニケーション障害であり、言語獲得、学業、就労、家庭など人生のさまざまなステージで多大な問題を引き起こしている。現在広く用いられている補聴の機器としては補聴器と人工内耳があり、これらの装用者は難聴患者の増加に伴って今後増加すると予想される。しかし、補聴器はその外見や価格などからすべての難聴者に受け入れられているとは言い難く、また難聴の程度によっては十分な効果が得られないことも多い。反響や残響、周囲の騒音レベルなどによっても、補聴器や人工内耳の効果は減退する。 こういった問題を補完するため、2013 年冬に難聴支援スピーカー Comuoon® が発売された。強い指向性と高音域を増強する周波数特性を持ち、聴取改善に寄与するとされる。その有用性を検証しここに報告する。
著者
山口 優実 荒川 友美 川口 美奈子 東野 好恵 松本 希 中川 尚志
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.121-129, 2018-07-20 (Released:2019-07-01)
参考文献数
10

UD トークは、音声認識機能を用いて難聴者と健聴者とのコミュニケーションを支援するソフトである。しかし、その音声認識精度は完璧とはいえない。われわれは、その音声認識ソフトを利用して構音障害患者の発話明瞭度評価を客観的に行う方法を検討した。 標準ディサースリア検査の教材用音源を UD トークに聴き取らせたところ、UD トークは健常者以外の音声を高率に聞き取れず、構音障害の程度に応じた聞き取り成績を示した。 UD トークは 36/53 の音声で言語聴覚士による評価に沿った評価を下し、15/53 の音声で言語聴覚士による評価より厳しい評価を下し、残りの 2/53 の音声で言語聴覚士より甘い評価を下した。この評価方法を利用し、従来言語聴覚士の主観的評価に頼っていた構音障害患者の発話明瞭度が客観的に評価できる可能性が示唆された。
著者
及川 和美 荒金 圭太 倉藤 利早 斎藤 辰哉 松本 希 高木 祐介 河野 寛 藤原 有子 白 優覧 小野寺 昇 Oikawa Kazumi Arakane Keita Kurato Risa Saito Tatsuya Matsumoto Nozomi Takagi Yusuke Kawano Hiroshi Fujiwara Yuko Baik Wooram Onodera Sho
雑誌
川崎医療福祉学会誌 = Kawasaki medical welfare journal
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.453-456, 2011

本研究は,「水中だるまさんがころんだ」運動時の心拍数と酸素摂取量の変化から水中運動としての「だるまさんがころんだ」の特性を明らかにすることを目的とした.被験者は,健康成人男性8名(年齢 : 21±2歳,)とした.被験者は,鬼が「だるまさんがころんだ」と発声している時に最大努力で水中を移動し,声が止んだ時に静止した.鬼までの距離を20mとした.鬼に到着するまでを1セットとし,3セット繰り返した.セット間には,3分間水中立位安静を行った.測定項目は,心拍数と酸素摂取量とした.運動後の心拍数および酸素摂取量は,1セット目の運動時と比較して,1セット目以降の運動時が,同等あるいはそれ以上の値を示した.水中でも陸上の「だるまさんがころんだ」と同様にインターバルトレーニング様の心拍数と酸素摂取量変化を示した.運動生理学的な分析から「水中だるまさんがころんだ」が身体トレーニングの要素を持つことが明らかになった.
著者
湯浅 正洋 松本 希美 渡邊 敏明
出版者
公益社団法人 日本ビタミン学会
雑誌
ビタミン (ISSN:0006386X)
巻号頁・発行日
vol.86, no.12, pp.678-684, 2012
参考文献数
32

Biotin is a water soluble vitamin that is a cofactor for carboxylases in fatty acid synthesis, gluconeogenesis, and amino acids metabolism. Biotin deficiency is very rare in humans since biotin is widely contained in various foods. However, biotin deficiency has been reported in infants using "infant formulas" made in Japan. Biotin deficiency is especially developed in infants with special formulas, high-calorie infusion with low biotin contents and anticonvulsants. Biotin deficiency is sometimes shown in infant patients with milk allergies caused by amino acid formula with low biotin contents. In this article, we reviewed the biotin deficiency induced by special formulas in Japanese infants. From previous reports, the biotin content in Japanese formulas is lower than the recommended dietary amount of FAO/WHO (1.5 μg/100kcal) and that of United States products. Urinary biotin concentration in formula-fed infants is lower than breast-fed infants, because biotin contents in Japanese formulas are much less. From these findings, biotin should be added to Japanese infant formulas as soon as possible, and it is necessary to make clinical staffs, such as dietitians and pediatricians, and neonatal intensive care unit staffs recognize that the biotin contents in special formula are not enough for maintaining the nutritional status of biotin.
著者
君付 隆 松本 希 大橋 充 梅野 好啓 野口 敦子 石川 一葉 築地 宏樹 小宗 静男
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.58, no.5, pp.197-202, 2012 (Released:2013-09-01)
参考文献数
20

耳鳴と聴覚過敏(hyperacusis)はしばしば合併する。両者が異なる病因を持つのか、あるいは同じ病態を二面性に捉えているのかは不明である。今回、無難聴性耳鳴患者 80 名と聴力正常の聴覚過敏患者 24 名に対して SISI 検査、MCL・UCL 検査、自記オージオメトリー検査、Metz 検査を施行し、リクルートメント現象の陽性率を比較することにより耳鳴と聴覚過敏が区別できないか否か検討した。両患者に陽性率の差は認めなかったが (耳鳴患者25 - 63%、聴覚過敏患者 33 - 38%)、症状を有する耳として比較すると聴覚過敏耳で陽性率が高い傾向にあった(耳鳴耳 10.3%、聴覚過敏耳 15.5%)。
著者
君付 隆 松本 希 賀数 康弘
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

音を認知するためには、空気の音圧振動から鼓膜、耳小骨の固体振動への変換、内リンパ液への液体振動への変換、さらに内耳の音受容器(有毛細胞)から聴神経への電気信号への変換へとその伝達様式が変化していく。それぞれの過程で振動刺激の物理的減衰があるため、内因性の音増幅のメカニズムが存在するが、その中でも内耳蝸牛の音増幅メカニズムが最も重要である。従来蝸牛の有毛細胞の中で外有毛細胞がその役割を担うとされてきたが、本研究は内有毛細胞も音増幅に貢献するメカニズムを有することを示した。