著者
三村 喬生 松村 杏子 松村 優哉 関家 友子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.70, no.4, pp.181-186, 2020-04-01 (Released:2020-04-01)

テキスト分析とは,文字として符号化された筆者の意図を定量的な手法により逆符号化するプロセスである。特に大量のデータを用い,その内部に潜む構造や背後にあるアルゴリズムを統計的に推定する手法が盛んに研究され,多くのプログラミング言語において実装が進んでいる。その中でもR言語はプログラミング初心者でも見通しよく解析プロセスを進めることができるため入門に適している。そこで本稿ではテキスト分析初心者に向けた,本格的な分析に挑む前に知っておくべき統計的な基礎知識・基本的な分析環境の構築法・小規模データによる解析の具体事例をハンズオン形式でまとめた。
著者
北川 洋子 北原 哲 田村 悦代 古川 太一 松村 優子
出版者
日本音声言語医学会
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.213-219, 2001-07-20 (Released:2010-06-22)
参考文献数
15
被引用文献数
2 3

発声時仮声帯も振動する仮声帯発声について, 自験例の音声治療経過を過去の文献と比較し報告した.症例は66歳の男性で, 嗄声を主訴とし来院した.軽度の声帯溝症を伴った仮声帯発声の診断で, 喉頭ファイバースコープを用いた視覚的フィードバック法および音声訓練を実施した.初診より90日後の最終評価では仮声帯の接近は解消され, 声帯による声門閉鎖が得られ, 音声も良好となった.GRBAS評価においては全般的嗄声度Gは2から0へと改善し, ソナグラムの分析でも倍音波形の振幅が大きくなり, 櫛型の明瞭な調波構造となった.本例の仮声帯発声の原因は声帯溝症による声門閉鎖不全を代償するものと考えられた.ファイバースコープでの発声運動の視覚的フィードバック, 音声治療手技が有効であった.当院の仮声帯発声の症例は発声障害患者400例に対して5例, 1.2%であり他の文献と一致していた.
著者
石井 容子 伊藤 奈央 松村 優子 横山 孝子 青山 真帆 宮下 光令
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.283-291, 2023 (Released:2023-12-27)
参考文献数
16

【目的】緩和ケアの包括的な評価尺度であるIntegrated Palliative care Outcome Scale(IPOS)の非がん患者への適用を検討する.【方法】非がん患者と患者をケアする医療者, 各20名にIPOSの調査票へ回答してもらい,その調査票に対するコグニティブインタビューを行った.インタビュー内容は,質的分析手法である内容分析を用いて分析した.【結果】患者・医療者ともに約半数から9割がIPOSの全17項目に対して答えづらさやわかりにくさを感じなかったと回答し,表面的妥当性が確認された.また,分析結果を専門家で検討し,IPOSの内容的妥当性が確認され,非がん患者に特徴的なIPOSの項目も明らかになった.【結論】非がん患者に対するIPOSの表面的・内容的妥当性が確認され,IPOSは非がん患者の緩和ケアの包括的な評価ツールとして活用できることが明らかになった.
著者
唐帆 健浩 兵頭 義浩 松村 優子 北川 洋子 田部 哲也 北原 哲
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.49, no.6, pp.454-458, 2003-11-20 (Released:2013-05-10)
参考文献数
9
被引用文献数
1

嚥下障害患者に対して、内視鏡を用いた嚥下機能検査と咽頭食道造影検査を実施し、誤嚥の検出精度に関して両者を比較し、内視鏡検査の信頼性を検討した。対象は、誤嚥を疑われて当科を受診した86例である。患者の原疾患は、脳血管障害30例、ALS7例、脳腫瘍術後7例などである。誤嚥に関して内視鏡検査と造影検査は高い連関性を示した。内視鏡検査にて誤嚥を認めたのは86例中40例であり、このうち造影検査でも誤嚥を認めたのは32例であった。造影検査での誤嚥検出を基準とすると、誤嚥に関する内視鏡検査の鋭敏度は74%、特異度は81%であった。両検査は、嚥下機能検査として相補するものであり、特に内視鏡検査は誤嚥のスクリーニングに有用と考える。
著者
松村 優 真鍋 陸太郎 村山 顕人
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.24-31, 2021-04-25 (Released:2021-04-25)
参考文献数
9

外出は高齢者が自立して生活していく上で重要な要素である。本研究では徒歩による外出に関わる街路や施設配置などの市街地環境に着目し、外出の阻害要因および促進要因を明らかにすることを目的とした。高齢化が進む郊外計画住宅地である小金原地域において市街地環境の客観的調査・アンケート調査・ヒアリング調査を行ったところ、主に「坂道・公共交通不便という阻害要因があること」、「いつでも立ち寄れる行き先という促進要因が無いこと」が外出を妨げていることが明らかになった。よって、外出しやすい環境の実現には、坂道でも歩けるような休憩場所の整備・コミュニティバスの導入・行き先となる集い場の整備の優先度が高い。また、身体状況に不安がある高齢者は阻害要因を、健常高齢者は促進要因を重視するという傾向が見られた。身体状況により意向が異なることを考慮し、阻害要因の解消・促進要因の創出の両面からアプローチすることが望ましい。
著者
丹地 実子 渡遺 千里 松村 優花 代野 あやめ 木村 美智子
出版者
ヒューマンケア研究学会
雑誌
ヒューマンケア研究学会学術集会 プログラム/抄録集 (ISSN:2187283X)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.18, 2016-10

看護学生にとって臨地実習とは、学内での学習した看護の知識・技術を実践する能力を習得する重要な場であるとともに、身についている生活習慣が崩れることにより、様々なストレス反応が現れる。我々も、実際に臨地実習を経験したなかで、体調を崩などの身体的変化が現れる者、憂欝な気持ちになるといった心理的変化が生じる者などストレスの感じ方や、ストレス反応が個々で異なると感じた。