著者
森 正明
出版者
The Japanese Society of Sericultural Science
雑誌
日本蚕糸学雑誌 (ISSN:00372455)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.320-328, 1981-08-28 (Released:2010-07-01)
参考文献数
25

イチジク (Ficus carica L.) 生葉よりカイコに対する毒性物質として psoralen を単離・同定した。 psoralen は食下試験により1.0mg/g dry diet の濃度で成育を著しく阻害し, 1頭当り200μgの皮下注射で5齢起蚕を死亡させた。また, この物質の0.3mg/g dry diet 添加によりカイコの摂食が阻害された。
著者
浅野 浩一郎 山口 佳寿博 河合 章 森 正明 高杉 知明 梅田 啓 川城 丈夫 横山 哲朗
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.30, no.12, pp.2098-2104, 1992-12-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
20

急性低酸素症における臓器レベルの代償機構を検討するため, 麻酔犬に室内気または13%酸素を吸入させ各種血行動態指標および動脈血, 混合静脈血, 頸, 冠, 肝, 腎静脈血の血液ガス諸量を測定した. これらの測定諸量を用いて室内気ならびに低濃度酸素吸入下における生体全体ならびに主要臓器の酸素利用・輸送に関する諸指標を解析した. 低濃度酸素吸入時には生体全体の酸素供給量が減少したが, 酸素摂取率の増加により酸素消費量は有意な変化を示さなかった. 臓器レベルでは低酸素吸入時に酸素摂取率が肝・門脈系臓器で室内気吸入時の1.5倍に, 腎臓で2倍に増加したが, 心臓, 脳では有意な変化を認めなかった. 一方低酸素吸入時の臓器血流量は肝・門脈系で34%減少したのに対し心臓, 脳では各々11%, 22%増加した. 腎血流量には有意な変化を認めなかった. 以上の結果より急性低酸素症時には肝・門脈系, 腎臓の腹部各臓器はその酸素摂取率を増加させることによって, 脳, 心臓は血流量の増加によって臓器レベルの好気性代謝を維持することが示唆された.
著者
福塚 康三郎 森 正明 岩尾 雄四郎 黒木 貴一 大成 和明
出版者
Japan Society of Engineering Geology
雑誌
応用地質 (ISSN:02867737)
巻号頁・発行日
vol.46, no.6, pp.341-346, 2006-02-10 (Released:2010-02-23)
参考文献数
15

本研究では, 佐賀平野北西部の標高10m以下の低地において, 地形と土地利用の変遷を明らかにし, 既存の文献資料を用いてクリークと表層地盤との関係を検討した. その結果, 軟弱地盤とクリークの分布はおおむね一致することが指摘され, クリークは表層地盤の推定可能な地形要素の一つであることが示された. さらに, クリークの一部は農地整備や都市化に伴い, 改変もしくは埋め戻されているケースがあるため, 旧地形情報による地形判読の重要性を指摘した.道路計画を検討するうえで, 新旧地形情報を活用して表層地盤を推定することは, 概略設計段階における有効的な地盤評価手法である. とくに, 旧地形情報は, コスト縮減やPI (パブリックインボルブメント) におけるコミュニケーション資料として活用することも可能である.
著者
山本 喜一郎 森岡 孝朗 広井 修 大森 正明
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.1-7, 1974-01-25 (Released:2008-02-29)
参考文献数
20
被引用文献数
33 39

Intramuscular injection of acetone-dried pituitary glands of salmonid fishes was carried out in 1971 and 1972.1. A weekly injection of four chum salmon pituitaries or eight pink salmon pituitaries into silver eels (per Kg body weight) produced conspicuous growth of ovarian eggs up to about one mm in diameter. Maturity factors of the treated eels ranged from 40 to 72 per cent. The oocytes corresponded to the migratory nucleus stage or pre-maturation stage. One eel treated with salmon pituitary naturally spawned a large number of mature eggs.2. Eels treated with hormones showed a striking increase in body weight with the commencement of maturation. The pattern of increase in body weight may be divided into four types. The coefficient of correlation between the maturity factor and increase in body weight was greatest in type A, followed by type B and D, but very low in type C.
著者
山本 喜一郎 大森 正明 石井 清士 森岡 孝朗
出版者
日本水産増殖学会
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.20, no.1, pp.7-10, 1972-04-30 (Released:2010-03-09)
参考文献数
6

青森県三戸町泉山地先の馬淵川で採集した下りウナギにサケまたはカラフトマス下垂体を投与し十分成熟させた10個体についてその孕卵数を数えた。その結果, 体長71.8cm卵巣採集時の体重860g, 成熟度指数54.6%のもので1, 166, 070粒, 体長85.5cm体重2, 020g, 成熟度指数66.3%のもので3, 023, 040粒と算定され, 自余の個体の孕卵数はこの両者の間の数値を示した。