著者
渡部 恂子 池田 なぎさ 水谷 潤 佐藤 直子 金 世琳 平井 智子 有賀 秀子
出版者
日本酪農科学会
雑誌
ミルクサイエンス (ISSN:13430289)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.1-8, 1998 (Released:2015-10-31)
参考文献数
26
被引用文献数
1

中国内蒙古草原地帯における伝統的発酵乳エードスンスー, アイラグおよびチェゲーのの3種類から計10試料を採取し, 理化学性状の分析と微生物の分離同定を行った。また, 製法が類似しているカルピス酸乳との関連性を検討した。内蒙古発酵乳10試料ならびにカルピス酸乳のすべてから乳酸菌と酵母が分離された。理化学性状の分析結果から, エードスンスーは発酵が緩慢であるため, 乳酸やアルコールの生成量が少なく, アイラグは製法や原料の違いで成分組成や微生物叢に差異が見られた。チェゲーは原料乳が馬乳であるため成分組成は他の発酵乳と異なったが, カルピス酸乳の主要菌種であるLactobacillus helveticusが優勢に分離された。アイラグの数試料からはL. helveticusのほかヘテロ発酵乳酸桿菌が分離され, カルピス酸乳との類似性が示唆された。また, アイラグ, チェゲーからケフィール粒の構成菌であるLactobacillus kefirgranumが多数検出された。
著者
近藤 章 鈴木 伸幸 加藤 賢治 八木 清 水谷 潤
出版者
一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会
雑誌
Journal of Spine Research (ISSN:18847137)
巻号頁・発行日
vol.11, no.4, pp.741-744, 2020-04-20 (Released:2020-04-20)
参考文献数
8

第4/5腰椎間に行ったLLIF例(L群)とPLIF例(P群)で検討を行った.L群の方が,P群と比べて術後椎体前縁椎間板高や術後前弯角,獲得椎間板高,獲得前弯角が有意に大きかった.しかしながら,術後1年での前弯角の損失はL群の方が有意に大きかった.骨癒合は術後1年ではP群の方が有意に良好であった.LLIFの方がPLIFよりも脊椎矢状面アライメントの矯正はしやすいが,矯正損失や骨癒合には注意を要する.
著者
村上 里奈 和田 郁雄 水谷 潤 植木 美乃 三井 裕人 青山 公紀 伊藤 奈緒子 佐久間 英輔 万歳 登茂子
出版者
公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
リハビリテーション医学 (ISSN:18813526)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.40-45, 2018

<p>小児期には,骨成熟過程の旺盛な骨代謝,モデリング(modeling)と呼ばれる骨幹端部に生ずる形態変化,骨端線の存在などと相まって,スポーツなど身体活動量や体重の増加など力学的ストレスが加わることから,特有の骨格障害がみられる.本稿では,子どもの足部に生じる有痛性疾患あるいは変形のうち,リハビリテーション医療領域で最もよくみる扁平足について述べる.扁平足のうち,幼児期~小学校低学年にみられる全身性関節弛緩を基盤とした可撓性扁平足と年長~思春期に生ずることのある非可撓性扁平足の病態について概説するとともに,リハビリテーション的治療としての運動療法やストレッチ,可動域訓練および装具療法を紹介する.</p>
著者
鈴木 伸幸 水谷 潤 加藤 賢治 近藤 章 八木 清
出版者
一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会
雑誌
Journal of Spine Research (ISSN:18847137)
巻号頁・発行日
vol.11, no.4, pp.737-740, 2020-04-20 (Released:2020-04-20)
参考文献数
3

近年,Lateral Interbody Fusion(LIF)手技の発展により,脊椎手術の手術時間と出血量の軽減が実現されている.しかし,その合併症の1つとして分節動脈損傷がある.今まで椎体側面の分節動脈の走行は研究され,注意喚起がなされてきたが,椎体前方でも,前方レトラクターの設置やAnterior Column Realignment(ACR)手技の際には重要であり,L1/2では89.1%,L2/3では81.0%,L3/4では34.5%と高頻度に分節動脈が椎間板と交差しておりこれらの手技の際には注意が必要である.
著者
渡邉 武 李 明哲 水谷 潤 山田 哲雄 佐藤 秀一 竹内 俊郎 吉田 範秋 北田 哲夫 荒川 敏久
出版者
日本水産學會
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.681-694, 1991
被引用文献数
12 59

Red seabream broodstock were fed various diets of different nutritional quality for either 26 days or shortly before spawning to clarify the effective components in cuttlefish meal and raw krill which aid in quality egg production.<br> The percentage of buoyant eggs was lowest in the control group receiving the white fish meal diet, and was elevated by the addition of 200mg DL-α-tocopheryl acetate. The value was also effectively improved by replacement of white fish meal with defatted or intact cuttlefish meal as a protein source. Feeding broodstock with frozen raw krill after previously being fed control diet resulted in elevation of the percentage of buoyant eggs and normal larvae. Equally good results were obtained by substitution of cuttlefish liver oil in the control diet with 2.5% krill polar lipid or 2.5% krill nonpolar lipid. However, neither defatted krill meal nor fat-soluble fraction of cut-tlefish meal showed the good effect on the egg quality.<br> Consequently, the superior quality of cuttlefish meal to the white fish meal as a protein source for red seabream broodstock diets was reconfirmed. And the effective components in raw krill, aiding the reproduction of red seabream, are suggested to be the polar and nonpolar lipid fractions. In addition, vitamin E was also found to have the same efficiency for improvement of the egg quality.