著者
水野 基樹 川田 裕次郎 飯田 玲依 山本 真己 東 慎治 上野 朋子 山田 泰行 杉浦 幸 田中 純夫 Motoki Mizuno Yujiro Kawata Rei Iida masaki Yamamoto Shinji Higashi Tomoko Ueno Yasuyuki Yamada Miyuki Sgiura Sumio Tanaka 千葉経済大学短期大学部非常勤講師 CHIBA KEIZAI COLLEGE Part-time Lecturer
出版者
千葉経済大学短期大学部
雑誌
千葉経済大学短期大学部研究紀要 = Bulletin of Chiba Keizai College (ISSN:13498312)
巻号頁・発行日
no.4, pp.51-61,

The psychology of motivation is a broad and loosely defined field. Furthermore, motivation is a basic psychological process. Few would deny that it is the most important focus of the micro organizational behavior. Traditionally, psychologists have not totally agreed on how to classify the various human motives, but they acknowledge that some motives are unlearned physiologically based. For that reason, it is difficult to comprehend a framework of motive concepts which can predict human behavior. Therefore, the purpose of this paper was to review the motive concept suggested by McClelland(1987), who is most closely associated with the study of achievement motive. Specifically, first we summarized up the measurement and concepts of motive, such as "measures of human motive dispositions", "achievement motive", "power needs", "affiliative motive" and "avoidance motive". In addition, we critically reviewed and discussed them in terms of the definitions of concepts. In conclusion, although we could grasp the implications of each motive concept, there were some ambiguities regarding McClelland's motive concepts. Thus, more elaborate conceptual regulation and detailed explanation of the connections to the concepts seem necessary in order to clarify the notion of motive concepts, because there are a number of motives which lie in a gray area from the viewpoint of human motivation described by McClelland.
著者
稲葉 健太郎 水野 基樹
出版者
一般社団法人 日本体育・スポーツ・健康学会
雑誌
日本体育・スポーツ・健康学会予稿集 第71回(2021) (ISSN:24367257)
巻号頁・発行日
pp.287, 2021 (Released:2021-12-28)

厚生労働省と経済産業省が推進する「健康経営」に取り組む企業が増えている。経済産業省は「健康経営銘柄」や「健康経営優良法人」といった顕彰制度を設けたり、健康保険組合及び地方自治体と連携して健康経営を推し進めており、メディアで健康経営が扱われる機会も多くなっている。 しかし、経済産業省が行った中小企業を対象とした健康経営の認知度の調査によると、健康経営について「全く知らなかった」が52%、「聞いたことがあるが、内容は知らない」が32%と、約8割の企業が健康経営の内容について知らないという実態も明らかとなっている。以上より、健康経営という概念は徐々に広がりを見せてはいるが、より多くの企業や従業員に浸透させるためには草の根的な啓蒙活動の必要があると考えられる。 そこで本研究では、企業に勤める従業員に対するインタビュー及びSNSに投稿されたテキストを分析することで、健康経営が一般的にどのような認知をされているのかを明らかにすることを目的に調査を行った。 インタビュー調査では都内のIT系企業に勤める4名を対象とした。調査の結果、健康経営の実践によって従業員の離職意識を間接的に低減させるとの意見を得られたが、健康経営による定量的・定性的なエビデンスを得る機会が無いため、費用対効果については疑問があるとの意見を得られた。また、SNSのテキスト分析の結果、頻出語では「企業」「健康」「従業員」「働く」といった単語が抽出された。また、共起ネットワーク分析では「健康」と「企業」「従業員」「投資」「向上」といった語のリンクが確認され、健康経営の効果についてSNSを通して発信されていることが明らかとなった。
著者
湊 柊一郎 芳地 泰幸 岩浅 巧 水野 基樹
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.68, pp.102_1, 2017

<p> 従来の組織研究においては、リーダーとは唯一無二の存在であり、そのリーダーの資質や行動特性などから、フォロワーに対して有効なリーダーシップの研究が展開・蓄積されてきた。しかし、スポーツチームを対象とした小川ら(2007)の報告によると、「個々の選手も指導者と同様の価値ある情報を持つようになったため、伝統的なトップダウン型のチームでは成果をあげにくく、新たなチームの形が求められている」と報告されている。つまり、メンバー一人ひとりがチームを牽引することの重要性が高まっている。このような中、従前のリーダーシップ研究とは一線を画す「シェアド・リーダーシップ」という概念が提唱され、注目を浴びている。石川(2013)はシェアド・リーダーシップの度合いが高いチームとは、リーダーを含むチームメンバーそれぞれが、チーム目標達成に向けて必要なリーダーシップを双方向的に発揮している状態であるとしている。以上を踏まえ本研究では、大学野球組織を対象に、シェアド・リーダーシップを醸成するための組織風土と従来のリーダー(監督)の役割を(競技レベルの差異を含め)質問紙調査による量的分析から検討することを目的とする。</p>
著者
水野 基樹 田中 純夫 臺 有桂 北村 薫
出版者
順天堂大学
雑誌
医療看護研究 (ISSN:13498630)
巻号頁・発行日
vol.2, no.1, pp.29-37, 2006-03

近年,思春期教育に対する取り組みが,学校での自己完結的な活動から保健所との協働による有機的な連携へとシフトしてきている。地域社会における関係機関が連携を図り,各々の役割や機能を明確化することで,家庭教育の支援や思春期に噴出する性の問題等への健全育成活動に資するシステムの構築が望まれているのである。本稿では,地域保健システムへの取り組み,とりわけピアエデュケーター養成セミナーを事例として取り上げ,セミナー運営の仕組みを境界としてではなくシステムとして組織を把握するという観点から組織論的に検討を加える。加えて,ピアエデュケーター(大学生)がコーディネートしたピアグループ活動に参加した中学生を対象にして,自己肯定意識尺度を用いた質問紙調査を実施して,思春期教育への介入成果を測定した。結果は,「対自己領域」の項目において,全国平均データよりも明らかに上回っていた。また,ピアエデュケーターに対する自由記述による質問紙調査からも,ピアグループ活動を支持する意見が多く聞かれた。よって今後は,地域保健システム構築のための手段として,ピアエデュケーター養成セミナーの充実を図ることが重要である。各分野の専門家が有機的に協働システムを構築して,組織の境界を超えた思春期教育を展開する必要があると考えられる。地域社会と学校教育機関が主体となった新たな協働の場の創出が求められているのである。