著者
小幡 憲司 峰野博史 栗山 央 水野 忠則
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.15, pp.55-60, 2008-03-07

発電は一定の発電量を維持し続けることが,最も効率が良い.しかし,電力の消費量は,人が活動する時間帯に最も多くなるため,日中にピークとなり,深夜になると減少する.現在の技術では,大容量の蓄電設備を構築することが困難なため,電力消費量に合わせ発電量を調整せざるを得ない.電力負荷を平準化(ピークシフト)できれば,発電の効率を高めることができ,発電による環境汚染を抑えることができる.そこで本稿では,ピークシフトに貢献するため,家庭内の小型蓄電装置を制御し,深夜の電力を蓄電し,蓄電された電力を日中に共有して使用するシステムを,PLC を用い No New Wire で構築する手法を提案する.Although it would be most efficient to maintain a constant rate of power generation, the consumption of electric power is related to human usage. Electric power requirements peak in the daytime and decrease at midnight. In the present state of our technology, it is difficult to construct large capacity electricity storage. Instead we must adjust power generation according to consumption. A peak shift, however, could improve. The peak shift could improve the efficiency of power generation and suppress environmental pollution from power generation. To contribute to the peak shift, we propose a system that controls small-sized storage batteries. It accumulates the electric power at midnight, and shares the electric power accumulated during the daytime.
著者
上野 洋 深川 周和 飯田 登 水野 忠則 渡辺 尚
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.84, no.4, pp.707-716, 2001-04-01
被引用文献数
2

モバイルコンピューティング環境のもとで, 即時系データと待時系データを統合的に送受信するマルチメディア通信方式として, 無線を使用した分散制御型の多重アクセス方式(DMMA)を提案する.DMMA方式は, (1)制御局を必要とせず, 端末が集まればその場でアドホック無線ネットワークを構築できる.(2)即時系データの連続性を保証しつつ低負荷時には待時系データの送信に複数のスロットを割り当て, チャネルの有効利用と不必要な遅延を回避する.(3)コンテンション領域(期間)が可変となるため, 即時系データを扱うには不向きなTreeアルゴリズムを, 領域が間欠的に現れる構造に改良している.(4)新規加入端末はある有限時間ネットワークを監視すれば網の状態を把握できるため, 動的に網に出入り可能である.以上の四つの特徴をもつ.また, DMMAの性能をシミュレーションにより評価を行い, その結果マルチメディアデータの種類によらず, 等しいスループットを提供できることを示した.
著者
桂川 泰祥 佐藤 将 小嶋 徹也 山下 静雨 市村 洋 水野 忠則
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.706, pp.39-46, 2002-03-01
被引用文献数
2

インターネットの普及と相俟って遠隔教育は,企業社員教育や学校教育の場において,試用から実用の段階に入ろうとしている.これらの教育の対象教科は論理・科学分野である.学問・教育には,論理や科学分野以外に芸術・体育・技能等の分野がある.この分野の遠隔教育は現在実用期に入ろうとしている論理・科学分野の次に来る次世代遠隔教育と言えよう.我々は,このような分野における次世代遠隔教育をペン字・書道を事例として,インターネットの陸路があっても,稽古手書き文字に対して美しさ・躍動感のある添削結果を実時間で師範が弟子に遠隔指導するための通信方式を研究している.朱書き添削結果に構造を与え,その添削構造情報を事前に遠隔地にいる弟子宛にファイル転送しておき,遠隔実時間指導では添削への構造情報化と実時間音声とポインタ同期方式を提案する.
著者
小西 洋祐 橋本 豊大 石原 進 水野 忠則
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告モバイルコンピューティングとユビキタス通信(MBL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.13, pp.17-24, 2001-02-14
被引用文献数
1

現在いつでもどこでもだれでもインターネットに接続することができるモバイルコンピューティング環境が急速に普及し,より身近なものとなってきた。しかしながら無線通信環境は有線のそれに比べると通信の品質が低く,通信速度が遅いという問題かある。そこで筆者らは数台の移動ホストにより一時的に短距離のネットワークを構築し,これらの各端末が持つ長距離無線リンクを束ねることで論理的な帯域幅を広くし,より品質の高い通信環境を実現するための方法として,通信回線共有方式SHAKEを提案している。SHAKEはこれまでに試作システムが実装・評価されているが,SHAKEを利用するすべての端末に機能を追加する必要があった。本稿では通信回線共有方式を利用した高速Webアクセス方式としてWeb SHAKEを提案する。Web SHAKEは各移動ホスト上で動作するHTTP Proxyサーバを利用することにより,SHAKEのための特別な機能を有しないインターネット上の任意のWebサーバとSHAKEによる通信が可能である。本稿ではWeb SHAKEの実装・評価結果について示す。Nowadays mobile computing has become popular. Many people can access to Internet with mobile terminals. However wireless links used by mobile hosts have some problems such as narrow bandwidth and low reliability. To offer high speed communication on wireless links, we have proposed SHAKE(SHAring multiple paths procedure for cluster networK Environment). In SHAKE, mobile hosts which are connected with fast local link each other use multiple wireless links owned by each host simultaneously to communicate with hosts on the Internet. An experimental system has been implemented and evaluated. In this system, however, not only mobile hosts but also correspondent hosts on the internet required special software for SHAKE. In this paper, we propose a fast WWW access method with SHAKE(Web SHAKE). The feature of Web SHAKE is that it does not require any special software on web servers on the internet to use SHAKE. The feature is realized by an use of HTTP Proxy Server which works on each mobile host. Experimental results obtained by an implementation of Web SHAKE are shown.
著者
吉滝 幸世 太田 雅敏 川口 明彦 石原 進 水野 忠則
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SST, スペクトル拡散 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.678, pp.211-218, 2002-03-01

近年,携帯電話上で絵文字を利用したメールや,モバイルカメラで撮影した写真に簡単な加工を施して他人に送信するなどの,画像を利用したコミュニケーションが盛んに行われている.しかし,現在は携帯電話上でユーザが自由に画像を作成することはできず,利用できる画像は,端末内にあらかじめ用意されたものや,Web上からダウンロードしたものに限定される.そこで,筆者らは自作の画像による携帯電話でのコミュニケーションを可能にするツールとしてCONTE(Canvas ON mobile TElephone)を提案する.本稿では,CONTEシステムを設計,実装し,比較実験とアンケート調査による評価を行った.評価結果より携帯電話を用いたお絵描きツールの有効性が示された.
著者
吉滝 幸世 太田 雅敏 川口 明彦 石原 進 水野 忠則
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.684, pp.211-218, 2002-03-01

近年,携帯電話上で絵文字を利用したメールや,モバイルカメラで撮影した写真に簡単な加工を施して他人に送信するなどの,画像を利用したコミュニケーションが盛んに行われている.しかし,現在は携帯電話上でユーザが自由に画像を作成することはできず,利用できる画像は,端末内にあらかじめ用意されたものや,Web上からダウンロードしたものに限定される.そこで,筆者らは自作の画像による携帯電話でのコミュニケーションを可能にするツールとしてCONTE(Canvas ON mobile TElephone)を提案する.本稿では,CONTEシステムを設計,実装し,比較実験とアンケート調査による評価を行った.評価結果より携帯電話を用いたお絵描きツールの有効性が示された.