著者
川井 敬二 佐藤 将之 野口 紗生 船場 ひさお
出版者
一般社団法人 日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.24, no.58, pp.1083-1086, 2018-10-20 (Released:2018-10-20)
参考文献数
9
被引用文献数
2 1

This report describes the results of site inspection of child daycare facilities and interview with the related persons regarding with acoustic design, which were carried out in Munich city region, Germany, where regulations of acoustic design for daycare facilities exist. The purpose of this attempt is to find the situation of acoustic design in daycare facilities in contrast to those in Japan without any standards or regulations. The result revealed that all the rooms in the inspected facilities were equipped with sound absorptive material and personnel were more or less aware of the benefit of good acoustics.
著者
佐藤 将之 宮森 正 小柳 純子 村瀬 樹太郎 坂 祥平 石井 信朗 西 智弘 山岸 正 石黒 浩史
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.515-522, 2013 (Released:2013-06-07)
参考文献数
15
被引用文献数
1 1

【目的】脊髄圧迫症状は, がん患者のQOLを大きく低下させる合併症である. 脊髄圧迫症状を合併した患者に対するデキサメタゾン大量療法の有効性や副作用についてレ卜口スペクティブに検討し, 報告した. 【症例】2009年5月から2011年9月までに当院でデキサメタゾン大量療法のみを, 脊髄圧迫症状を合併した8症例に対して行った. 【結果】放射線照射や外科的治療を併用できずデキサメタゾン大量療法のみを行った患者8例のうち, 徒手筋力テストの改善を4例(50.0%)に, 改良Frankel分類の改善を5例(62.5%)に認めた. デキサメタゾン大量療法のみで, 歩行不可能であった7例のうち1例(14.3%)が自力歩行での退院となった. 自験例では重篤な副作用はなかった. 【考察】放射線照射や外科的治療を受けることができない脊髄圧迫症状に対してのデキサメタゾン大量療法が神経症状を改善する選択肢として有用である可能性が示唆された.
著者
早川 亜希 橋本 雅好 佐藤 将之
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.76, no.669, pp.2101-2107, 2011-11-30 (Released:2012-02-23)
参考文献数
12

This study sought to clarify the reference domains of demonstrative pronouns in young children. Japanese uses three different demonstrative pronouns: KORE, SORE, and ARE. Subjects (aged 3 to 6) were presented with a referent and were then asked to use KORE, SORE, or ARE.Results showed:1) Young children distinguish between KORE and ARE.2) The area covered by KORE depended on whether the subject was sitting or standing. When standing, KORE covers an area in front and diagonally to the right; whereas when sitting, it covers an area in front and laterally to the right.3) The KORE area shape was the same for males and females.
著者
佐藤 将
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2013, 2013

1.研究目的と分析方法<br>これまで都心部での地価の高さから郊外部に住居を構える子育て世帯が多かったが,バブル経済の崩壊以降は都心近郊に居住する子育て世帯が多くなり,居住選択の多様化がみられるようになった.このように住宅すごろくが変化する中でこれまでの進学・就職時点での居住地選択の研究に加え,子どもを出産した時点での居住地選択を把握する必要もでてきた.報告者はこれまで出生順位ごとの子どもの出産時点での居住地分析から子育て世帯のライフコースごとの居住地動向の把握に努めたが,全体での把握に過ぎず,さらに属性を分解して分析を進める必要が出てきた. そこで本発表では首都圏の対象は特別区に通勤・通学するする人の割合が常住人口の1.5パーセント以上である市町村とこの基準に適合した市町村によって囲まれている市町村とし,その上で0歳児全体を分母とした子どもを出産した時点での核家族世帯数を出生順位別かつ子育て世帯を専業主婦世帯と共働き世帯に分けて市区町村ごとに分析し,居住地選択の地域差について検討した.<br>2.分析結果<br>第1子出産時点の居住地分布について専業主婦世帯では都心中心部で低い一方,特別区周辺の市区において高いことがわかった(図1).共働き世帯では都心中心部で高く,さらに中央線,南武線,東急東横線沿線地域においても高いことがわかった(図2).第2子出産時点の居住地分布について専業主婦世帯では第1子の専業主婦世帯で高かった地域に隣接した地域において高く,共働き世帯では都内および郊外周縁部において高いことがわかった.<br>3.まとめ<br>分析結果を踏まえて出生順位ごとの居住地選択選好の特徴を考察する.第1子出産直後の専業主婦世帯は久喜市,茅ケ崎市と都心から距離がある地域でも高いことから子育て環境を重視した居住地選択をしているといえる.一方,共働き世帯は都心または都心アクセスの容易な沿線が高いことから,交通の利便性,都心への近さを重視した居住地選択をしているといえる.第2子出産直後の専業主婦世帯は第1子と比較して居住地選択が類似あるいは隣接地であることから第1子を出産直後から居住またはより良い住宅環境を求め,近隣から引っ越してきた世帯が多い地域であるといえる.共働き世帯は都心,郊外周縁部ともに職住近接を要因とした居住地選択をしているといえる. このように専業主婦世帯と共働き世帯にわけて居住地選択を見ることで子育て世帯の地域ごとの特徴をつかむことができた.
著者
佐藤 将
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
pp.100003, 2013 (Released:2014-03-14)

1.研究目的と分析方法これまで都心部での地価の高さから郊外部に住居を構える子育て世帯が多かったが,バブル経済の崩壊以降は都心近郊に居住する子育て世帯が多くなり,居住選択の多様化がみられるようになった.このように住宅すごろくが変化する中でこれまでの進学・就職時点での居住地選択の研究に加え,子どもを出産した時点での居住地選択を把握する必要もでてきた.報告者はこれまで出生順位ごとの子どもの出産時点での居住地分析から子育て世帯のライフコースごとの居住地動向の把握に努めたが,全体での把握に過ぎず,さらに属性を分解して分析を進める必要が出てきた. そこで本発表では首都圏の対象は特別区に通勤・通学するする人の割合が常住人口の1.5パーセント以上である市町村とこの基準に適合した市町村によって囲まれている市町村とし,その上で0歳児全体を分母とした子どもを出産した時点での核家族世帯数を出生順位別かつ子育て世帯を専業主婦世帯と共働き世帯に分けて市区町村ごとに分析し,居住地選択の地域差について検討した.2.分析結果第1子出産時点の居住地分布について専業主婦世帯では都心中心部で低い一方,特別区周辺の市区において高いことがわかった(図1).共働き世帯では都心中心部で高く,さらに中央線,南武線,東急東横線沿線地域においても高いことがわかった(図2).第2子出産時点の居住地分布について専業主婦世帯では第1子の専業主婦世帯で高かった地域に隣接した地域において高く,共働き世帯では都内および郊外周縁部において高いことがわかった.3.まとめ分析結果を踏まえて出生順位ごとの居住地選択選好の特徴を考察する.第1子出産直後の専業主婦世帯は久喜市,茅ケ崎市と都心から距離がある地域でも高いことから子育て環境を重視した居住地選択をしているといえる.一方,共働き世帯は都心または都心アクセスの容易な沿線が高いことから,交通の利便性,都心への近さを重視した居住地選択をしているといえる.第2子出産直後の専業主婦世帯は第1子と比較して居住地選択が類似あるいは隣接地であることから第1子を出産直後から居住またはより良い住宅環境を求め,近隣から引っ越してきた世帯が多い地域であるといえる.共働き世帯は都心,郊外周縁部ともに職住近接を要因とした居住地選択をしているといえる. このように専業主婦世帯と共働き世帯にわけて居住地選択を見ることで子育て世帯の地域ごとの特徴をつかむことができた.
著者
朝倉 佑実 河野 洋平 佐藤 将嗣 青山 隆夫
雑誌
日本薬学会第140年会(京都)
巻号頁・発行日
2020-02-01

【目的】慢性裂肛には、ニトログリセリン等を含むクリームを患部に塗布し、肛門静止圧を低下させる治療が行われている。しかし、副作用や高い再発率が問題であり、有用な新規薬剤が求められている。芍薬甘草湯は内服で筋弛緩作用を示すことが知られており、外用薬としての有用性が期待できると考えられる。本研究ではラットを用いた肛門内圧測定法を構築するとともに、芍薬甘草湯クリームによる内肛門括約筋の弛緩効果を評価した。【方法】芍薬甘草湯クリームは、精製水に懸濁した市販エキス細粒2.5 gに、添加剤の流動パラフィンとグリセリン、および基剤の親水軟膏を加え、全量を7.0 gとした。肛門内圧測定用のプローブは、カテーテル(6 Fr)の先端にポリエチレン製のバルーンを装着して作成した。プローブにかかる圧力は、血圧トランスデューサと圧力用増幅器を用いて測定し、解析にはPowerLabを用いた。肛門内圧測定精度の検証では、クリープメータを用いてプローブにかけた一定の荷重と圧力測定値間の相関性を評価した。SD系雄性ラットを無作為に芍薬甘草湯群または対照群に振り分けた2剤2期のクロスオーバー試験では、吸入麻酔下でクリーム塗布前と塗布(0.1 g/kg)後3 hに肛門内圧を測定し、算出した肛門内圧変化率で効果を評価した。【結果・考察】プローブに一定の荷重(0.01–0.1 N)をかけて圧力を測定した結果、荷重と圧力の間に良好な相関が認められ(R2=0.996)、本測定法の定量性が確認された。肛門内圧変化率は、芍薬甘草湯群の塗布後3 hで78.8±13.5%(n=10, mean±S.D.)となり、対照群に比して有意に低下した(p<0.05)。以上のことから、芍薬甘草湯クリームは慢性裂肛の治療薬として有用である可能性が示された。
著者
佐藤 将也 谷口 秀夫 仲村 亮祐
雑誌
研究報告電子化知的財産・社会基盤(EIP) (ISSN:21888647)
巻号頁・発行日
vol.2020-EIP-89, no.9, pp.1-6, 2020-09-03

仮想計算機で動作するオペレーティングシステム(ゲストOS)のセキュリティを向上させるために,仮想計算機モニタがハードウェアブレークポイントの設定によりゲスト OS の動作を監視する手法(ゲスト OS 動作監視手法)がある.しかし,デバッグレジスタはゲスト OS から読み書き可能である.このため,悪意のあるプログラムは,デバッグレジスタを読み書きすることで,ゲスト OS 動作監視手法を検知または無効化できる.そこで本稿では,ゲスト OS によるデバッグレジスタの読み出しと書き込みの隠蔽手法を述べる.提案手法は,ゲスト OS によるデバッグレジスタの読み出しと書き込みを仮想計算機モニタにより検知し,読み出しと書き込みが成功したようにゲスト OS に見せる.これにより,ゲスト OS 動作監視手法の検知や無効化を防止する.また,性能評価により提案手法がゲスト OS の性能へ与える影響を示す.
著者
生田 尚志 堀越 まい 佐藤 将之
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.85, no.777, pp.2363-2373, 2020 (Released:2020-11-30)
参考文献数
12

The operation of public facilities is increasingly outsourced to the private sector for cost reasons. On the other hand, the local government is the only organization that can involve in the local community permanently, but their role in facility management is not adequately discussed. We analyze human-environment transactions around public facility “Hacchi” and civic group “Machigumi” which are located in Hachinohe-City, and describe the patterns of civic engagement and the roles of local governments. In chapter 3, we analyze from a spatial perspective. First, we analyzed the use of the rental area of Hacchi and found that there was a difference of about 100m2 in the space between the independent business and the general public. On the other hand, about half of the events in Hacchi held by the general public. Secondly, we analyzed where exhibitors in Hacchi self-produced events participated from and found they joined from not only the central city area but also the other areas, including outside Aomori prefecture. Finally, we plotted on a map where Hacchi self-produced projects and Machigumi involved in. We found that Machigumi performed their activities in various places in the central city area. In contrast, Hacchi held their self-produced events in Hacchi. In Chapter 4, we analyzed the activities of “Machigumi,” focusing on two aspects: places and interaction. First, in their lab, members of Machigumi generally spent their time getting ready for events, communicating with each other, and enjoying various club activities. Outside their lab, they sell products, hold events, and participate in events hosted by other organizations. Also, their activities outside the laboratory divide into three cases performed in public facilities (e.g., Hacchi), open spaces, and private buildings. Furthermore, in a questionnaire survey for members of Machigumi, reasons for joining in Machigumi were not necessarily related to downtown revitalization. Most of the members join Machigumi to do what they want. In Chapter 5, Machigumi has to coordinate with the city government, building owners, residents before they work in the city. We analyzed those processes by using the social relationship diagram and summarize the subject and content of the first episode in each section to examine the trigger of events. As a result, the social relationship surrounding Machigumi changed over time; for example, the city government changed how to handle Machigumi. Also, citizens have been consulting with Machigumi gradually, and they put their consultation contents into activities and events in the city. In summary, Hacchi provides several patterns of civic engagement in their building, and Machigumi also provides more patterns in the central city area. These various patterns of civic engagement show the methods of downtown revitalization that the local governments achieve through the development and operation of base facilities when governments aim to revitalize their city comprehensively. Also, behind the fact that Machigumi is free to act, there is a device for management by Hacchi, such as an only annual activity report. These are the viewpoints to have when the local government considers planning of facility management.
著者
佐藤 将 後藤 寛
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.1570-1575, 2019-10-25 (Released:2019-11-06)
参考文献数
14
被引用文献数
2 3

本研究では共働き世帯比率の高い世帯の集積エリアにおいて居住形態と送迎および通勤行動がどのような特徴が見られるのかを検証してきた。以下では低い集積エリアとの差異や都区部および郊外部で明確に見られた特徴を中心に考察する。居住形態から共働き世帯比率の高い集積エリアの特徴として都区部では駅前マンション居住、郊外部では徒歩圏内における戸建居住がメインであった。両者の特徴として利便性重視の居住地選択選好は共働き世帯が担っているといえるが、都区部では利便性重視だけでなく、価格面も考慮した居住地選択を行っていること、郊外部では利便性以上に依然として良好な住宅環境を重視した居住地選択を行っていることが明らかとなった。送迎および通勤行動からは都区部および郊外部どちらも自転車利用がメインな保育所環境を有するエリアにおいて共働き世帯比率の高い集積エリアがあることがわかった。またフルタイム勤務が可能でかつ短時間で通勤可能な制約のもと勤務形態を行う世帯が多く、このことは限られた条件下で子育てと仕事を両立していることが伺える。
著者
今村 祐太 上川 先之 工藤 直樹 佐藤 将也 山内 利宏
雑誌
第79回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2017, no.1, pp.551-552, 2017-03-16

Androidを標的とする悪性なWebコンテンツを利用した攻撃が存在する.攻撃を防止するためには,Webアクセスを観測し,攻撃の特性を調査する必要がある.ここで,AndroidにおけるWebアクセスには,Webブラウザによるもの以外に,WebViewを利用するAndroidアプリケーションによるものが存在する.WebブラウザによるWebアクセスはプラグインを用いて観測可能である.一方,WebViewを利用したWebアクセスを観測する機構は存在しない.そこで,本稿では,AndroidにおけるWebViewのWebアクセス観測機構を提案する.提案手法は,WebViewの改変により,WebViewを利用する全てのAndroidアプリケーションのWebアクセスを観測可能にする.
著者
高杉 頌 佐藤 将也 谷口 秀夫
雑誌
研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:21888795)
巻号頁・発行日
vol.2019-OS-146, no.12, pp.1-7, 2019-05-23

不揮発性メモリのアクセス速度が速くなっている.そこで,揮発性メモリと不揮発性メモリが混載された計算機を想定し,プログラム実行を高速化する手法として,新たな実行プログラムのファイル形式(OFF2F: Object File Format consisting of 2 Files)を提案した.OFF2F は,プログラムをメモリ上で実行するときのアクセス形態に着目し,2 つのファイルからなる実行ファイル形式である.本稿では,混載環境として,揮発性メモリのみを搭載した計算機で不揮発性メモリを擬似的に実現する手法を述べる.また,この擬似不揮発性メモリを用いて,OFF2F プログラムを実行する方式を述べる.
著者
下ヶ橋 雅樹 佐藤 将 迫田 章義
出版者
社団法人 環境科学会
雑誌
環境科学会誌 (ISSN:09150048)
巻号頁・発行日
vol.21, no.5, pp.379-390, 2008-09-30 (Released:2010-06-28)
参考文献数
25
被引用文献数
3

バイオマス利活用への関心が高まる中,特に近年,エネルギー作物を利用したバイオ燃料生産システムが注目されている。エネルギー作物は食糧生産との競合を避けるため,現状で農地として利用されていない耕作放棄地などへの作付けが望まれる。さらには,耕作放棄地への作物の再作付けは農地復興の上で高い期待も寄せられる。しかしながら一方で,エネルギー作物生産に伴う過剰な施肥等により環境負荷を増加させる可能性も否定できない。したがってエネルギー作物を利用したバイオマス利活用システムを長期継続的なものとするためには,その作付けが与える環境影響も含めた包括的な観点から持続可能性を評価し設計する必要がある。 本研究ではこの持続可能性の指標として,エネルギー作物の耕作放棄地への再作付けに伴う水環境への窒素負荷と,バイオエタノール生産にいたるまでのシステムのエネルギー収支の2点を取り上げ,その評価をもととした設計手法の確立を試みた。バイオ燃料生産システムとしては多収穫性稲からのバイオエタノール生産に注目した。施肥方法と収穫量及び環境負荷の関係の評価には,稲作における稲の生育と農地の水および窒素の循環をシミュレートする数理モデルを構築し,このモデルを用いてある環境条件下で各種肥料を施用した場合の耕作放棄地での飼料用の多収穫性稲の収穫量と水環境中への窒素負荷を推算した。また上記に関連して得られた多収穫性稲の生産に係るエネルギー消費とともに,バイオエタノール生産におけるエネルギー消費を推算した。最終的には,施肥方法や生産するエタノールの純度の違いが水環境への窒素負荷とエネルギー収量に与える影響を同時に評価する方法を提案した。これらの一連の手法は合理的なエネルギー作物利活用システム設計手法として有用である。
著者
高﨑 宏寿 黒須 啓如 佐久間 光 澤登 悠 粕川 峻比古 佐藤 将
雑誌
玉川大学農学部研究教育紀要 (ISSN:24322164)
巻号頁・発行日
no.1, pp.43-51, 2016-09-01

多摩丘陵の一角に位置する玉川学園構内は緑が多く里山としての機能も有している。この様な環境の中で数種の哺乳動物の目撃が報告されているがその実態は明らかにされていない。本調査は赤外線自動カメラを使用し、それらの哺乳動物の出現様式を調査した。その結果、生息している主な哺乳動物はホンドタヌキ・ハクビシン・アライグマおよびノラネコであった。ホンドタヌキは調査期間中毎月出現し、ハクビシン・アライグマは8月から11月にかけて出現した。ホンドタヌキの出現時間帯は夜間が最も多いが、人の出入りの少ない個所では日中でも確認された。ハクビシン・アライグマは夜間のみ確認されたが、ホンドタヌキがみせた2回の出現ピークとはズレがあった。 これらのことから、学園内の野生哺乳動物の3種は日中、人間とは極力出会わないように活動し、また、3種間においてもあまり接触しないように行動することで人間も含め互いに共存を図りながら生息していることが明らかになった。