著者
清水 翔太 荒川 弘之 本田 城二 徳森 謙二 藤淵 俊王
出版者
日本保健物理学会
雑誌
保健物理 (ISSN:03676110)
巻号頁・発行日
vol.56, no.4, pp.315-323, 2021-12-28 (Released:2022-03-01)
参考文献数
24
被引用文献数
1

Clear radiation protection training and explanation tools for medical staff, patients, and caregivers during radiography are required. In this study, we developed visualization tool of scattered radiation distribution image of each X-ray room conditions. The 400 cases of X-ray room conditions were simulated using a Monte Carlo simulation code, Particle and Heavy Ion Transport code System (PHITS). The simulation conditions were (i) width and depth of the X-ray room (200 cm, 250 cm, 300 cm, 400 cm and 500 cm), (ii) opening or closing of the sliding door, (iii) direction of the X-ray table, (iv) X-ray posture, and (v) with or without protective clothing/shield. The scattered radiation distribution images were published on the Internet. The images are easily accessible on the Internet with selecting each radiography room condition. In radiation protection education, our tool can be used to (a) reduce radiation dose by keeping away from X-ray sources and scattered radiation sources, (b) shield scattered radiation by protective clothing and protective screens, and (c) prevent leakage of scattered radiation outside the room by closing the door of the radiography room. Our tool would improve the efficiency of radiation protection training for medical staff and alerting to patients and caregivers.
著者
清水 翔
出版者
美術科教育学会
雑誌
美術教育学:美術科教育学会誌 (ISSN:0917771X)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.185-196, 2011

小学校におけるデザイン教育は,これまで美術科教育の理念に準じて行われてきた。具体的には,「作る」という造形表現が中心であったといえる。そして,デザインという語の意味の曖昧さに加え,新学習指導要領においてデザインという語が削除されたことも相まって,デザイン教育の指針が見えなくなっている。そこで本稿では,デザイナーへのインタビューに基づき,デザイン教育の新たな可能性を提示した。インタビューの結果からは,小学校におけるデザイン教育の設計にあたって,日常生活を対象とする,デザインの機能を知る,協同学習を活用するという3つの特徴が重要であることが明らかになった。この結果に基づいて,デザインリテラシーの育成という観点から,デザイン教育の指針を提案した。
著者
清水 翔太 本間 隆俊 山内 寛紀
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.354, pp.1-5, 2008-12-06
参考文献数
7
被引用文献数
3

近年、企業の人材教育などの研修現場でe-Learningが発達していて、教材さえあれば学ぶ場所、時間に関係なく学習出来る様になる。しかしながら、電子回路の自学自習に従来用いられてきたブレッドボードは、回路図との対応が取り辛いという問題点があるため、実習にあたって回路の作成が困難であった。そこで、本研究室はe-Learningで電子回路の学習をしたり、実験授業を行うのに必要となる電子回路教材及び、電子回路教材サポートソフトウェアの開発を行った。提案システムの利用により、自学自習を促進すると共に実験授業の円滑な進行を可能とする。今回、プロトタイプの基礎評価を行い、波形入出力の妥当性を確かめることが出来た。
著者
本田 敦夫 手塚 孔一郎 岡村 智仁 河本 薫 清水 翔司 原田 耕平 田辺 隆人 白川 達也 高橋 智洋
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌B(電力・エネルギー部門誌) (ISSN:03854213)
巻号頁・発行日
vol.138, no.11, pp.862-873, 2018-11-01 (Released:2018-11-01)
参考文献数
23
被引用文献数
1

Osaka Gas Co., Ltd., jointly with NTT DATA Mathematical Systems Inc., has developed unit-commitment model for optimizing dispatch of power generation units. Main purpose of this development is to simulate the future world of electric power system in accordance with national energy policy aiming to introduce large amount of renewable energy as well as vitalized cross-border power exchange via PX market to enhance economically-efficient power system operation. The model incorporates not only constraints of supply-demand balance but also constraints of operating reserves, regulation reserves, maximum CO2-emissions, etc.
著者
中崎 公隆 諸橋 環 清水 翔一 河村 研吾 高橋 昌里 森岡 一朗
出版者
一般社団法人 日本小児腎臓病学会
雑誌
日本小児腎臓病学会雑誌 (ISSN:09152245)
巻号頁・発行日
pp.cr.2019.0164, (Released:2020-07-17)
参考文献数
11

症例は 9 歳男子.腹痛発作を主訴に受診し,左腎に高度の水腎症を認めた.当初無機能腎として腎摘出術も検討されたが,腎実質障害は可逆性と判断し腎盂形成術を実施したところ,著明な腎機能の改善が得られた.高度な水腎症で検査上無機能と判断される場合でも,不可逆性の組織変化を来す病態以外では腎温存術を検討する必要がある.
著者
伊藤 憲佐 中山 恵美子 梶川 奈津子 清水 翔志 野田 剛 中村 隼人 村中 清春 林 真也 伊藤 太一 中井 智子 田中 研三 大橋 正樹 不動寺 純明 葛西 猛
出版者
一般社団法人 日本外傷学会
雑誌
日本外傷学会雑誌 (ISSN:13406264)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.419-426, 2011-10-20 (Released:2020-09-11)
参考文献数
36

鈍的胸部外傷による肋骨骨折患者の入院日数と, 初診時に得られる臨床情報について重回帰分析を行い, 入院日数の推定式を構築することを目的とした後ろ向き研究である. 肋骨骨折にて入院した患者92例を対象とし入院日数と, 性別, 年齢, HR, SBP, 血気胸の有無, 胸腔ドレーン挿入の有無, 硬膜外麻酔・神経根ブロックの有無, 肋骨骨折の本数を調査した. これらの項目に対し入院日数を目的変数として, 探索的に重回帰分析を行った. 最終的に推定入院日数=4.9+肋骨骨折の本数×0.9日に, 年齢が60歳以上の場合, +3.3日, 胸腔ドレーン挿入が施行された場合, +3.6日が加算される, 単回帰推定式が得られ, 95%信頼限界は±15.6日であった. この推定式により鈍的胸部外傷による肋骨骨折患者の入院日数が, 初診時に得られる情報から推定可能と思われる. また入院期間を短縮するためには肺炎の予防が重要である事が暗示された.
著者
清水 翔吾 清水 孝洋 東 洋一郎 齊藤 源顕
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.154, no.5, pp.250-254, 2019 (Released:2019-11-15)
参考文献数
37

前立腺肥大症は,尿道閉塞による排尿困難や,二次的に発生した刺激が膀胱に伝わり頻尿及び夜間頻尿など下部尿路症状を引き起こす.近年の臨床及び疫学研究において,高血圧,高脂血症,糖尿病といった動脈硬化に関連する疾患が,前立腺肥大症を含む下部尿路症状の危険因子になりうるとの報告がなされた.また,複数の実験動物モデルを用いた基礎研究においても,前立腺血流低下(虚血)が,前立腺の細胞増殖や線維化,前立腺平滑筋収縮の増大に関与することが報告されている.そのため,臓器そのものだけでなく,骨盤内または前立腺血流自体が前立腺肥大症の治療標的になりうると考えられている.著者らは,自然発症高血圧ラットを用いて,前立腺血流低下に伴う前立腺肥大症発症メカニズムの解明並びに血管拡張薬の有用性について報告を行ってきた.本稿では,前立腺虚血及び前立腺肥大に関する研究成果を,著者らの研究成果を中心に紹介する.
著者
清水 翔吾 Fotios Dimitriadis Nikolaos Sofikitis 齊藤 源顕
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.147, no.1, pp.35-39, 2016 (Released:2016-01-09)
参考文献数
30
被引用文献数
1

ホスホジエステラーゼ(PDE)は細胞内セカンドメッセンジャーであるcyclic guanosine monophosphate(cGMP)およびcyclic adenosine monophosphate(cAMP)を分解し,細胞内シグナルを調整する.PDEファミリーのうち,PDE5はcGMP選択的に作用し,精巣臓器だけでなく生殖器の様々な箇所に発現している.PDE5阻害薬は,男性不妊症の主な原因となる特発性造精機能障害の患者において,精子数,精子運動率および精子正常形態率を改善するという報告が散見される.精細管間質に存在するライディッヒ細胞は男性ホルモン(テストステロン等)の産生・分泌を行い,セルトリ細胞にテストステロンを供給する.一方,セルトリ細胞は精子形成に関与する細胞に栄養を与える機能を持つ.筆者らは,PDE5が発現するライディッヒ細胞と精細管周囲筋様細胞に着目し,PDE5阻害薬による造精機能障害改善の作用機序について検討を行った.PDE5阻害薬であるバルデナフィルとシルデナフィルをそれぞれ12週間,乏精子症かつ精子無力症患者に投薬した.投薬前と比較して投薬後では,ライディッヒ細胞分泌能の指標となる血清インスリン様ペプチド3および精液検査での精子濃度および精子運動率が増加していた.この結果から,PDE5阻害薬によるcGMPの増加がライディッヒ細胞分泌能を刺激し,精子濃度および精子運動率の増加に繋がる可能性が示唆された.さらに筆者らは,PDE5阻害薬が精子形成を促進する作用機序として,セルトリ細胞に注目した.セルトリ細胞でのPDE5の発現は報告されていないが,PDE5が発現する精細管周囲筋様細胞は成長因子を放出し,セルトリ細胞分泌能を刺激することがマウスで報告されている.筆者らは,閉塞性無精子症および非閉塞性無精子症患者に対して,PDE5阻害薬であるバルデナフィルを投薬したところ,投薬後では投薬前と比べて,セルトリ細胞分泌能の指標であるアンドロゲン結合タンパク質分泌量が増加していた.本稿では,造精機能障害におけるPDE5阻害薬の効果とその作用機序について,筆者らの研究結果を中心に紹介したい.
著者
清水 翔太郎
出版者
東北大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究は、近世大名家の儀礼、藩主家族構成員の役割、大名家同士の交際に注目し、政治権力世襲の体制を支えた仕組みやジェンダー構造を明らかにすることを目的とした。本年度は、前年度十分に検討することができなかった近世前期の大名家の婚姻成立過程の分析をまとめ、中・後期の事例を含め、その変遷を通時的に解明することができた。この成果は国史談話会大会で口頭報告し、前期の事例については学術雑誌に投稿することができた。なお、昨年度口頭報告を行った幼少相続時の「看抱」の刊行に関する論考は、「近世大名家における「看抱」」(『歴史』第126輯)として採録が決定している。また、幕末・維新期の動向についても分析を進める予定で、秋田県公文書館において史料の調査・収集を行った。その分析の核となる「御日記」について、史料学的な分析をする予定であったが、想像以上に多くの量が残されていたため、すべて収集することができず、また類似した「申伝帳」という史料が残されており、それも合わせて分析する必要があることから断念せざるを得なかった。幕末・維新期のこうした史料が多く残されているのは、佐竹家に限ったことではなく、他家の史料の残存状況を把握するなど、史料学的な分析を進めた上で近世大名家と大名華族家の「家」の問題を連続した視点で分析する必要があることがわかった。最終年度であった本年度は、これまでの成果をまとめ、ロシア、ノボシビルスク国立大学にて口頭報告し、研究成果を海外に発信することができた。
著者
辻 智博 本間 潤一郎 清水 翔 荒川 豊 山中 直明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PN, フォトニックネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.667, pp.115-119, 2006-03-09

Webアクセス待ち時間を短縮する有効な技術に「プリフェッチ(先読み)」がある.本研究では,ダウンロードに膨大な時間を要するリッチコンテンツの転送にプリフェッチを適用し,体感ダウンロード時間を短縮する.また,複数のミラーサーバを持つリッチコンテンツの実ダウンロード時間短縮を目的とし,応答時間が最短のミラーサーバを自動的に選択する手法を提案する.さらに,最適なネットワークリソース選択やプロトコル変換を用いることで,光バースト転送によるダウンロードなどを実現し,実ダウンロード時間のさらなる向上を目指す.実装システムを用いて評価実験を行い,通常の人間によるミラー選択と比較して,提案方式のミラーサーバ選択時間,ダウンロード時間を約70%改善できることを示す.