著者
小沼 守 小野 貞治 石田 智子 渋谷 久 佐藤 常男
出版者
獣医麻酔外科学会
雑誌
獣医麻酔外科学雑誌 (ISSN:09165908)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.85-88, 2009 (Released:2010-08-07)
参考文献数
9
被引用文献数
1

フェレット111症例における麻酔関連偶発死亡例をAmerican Society of Anesthesiologists Physical Status (ASA-PS)で分類し、調査したところ、24時間以内の麻酔関連偶発死亡率は、2.7%(ASA III、2例;ASA IV、1例)であり、その死亡例はすべて4歳以上の症例で、手術前後に発現した麻酔合併症の心停止により死亡した。よって4歳以上、ASA III以上は、麻酔の危険度が有意に高くなる条件になることが考えられた。
著者
小沼 守 近藤 広孝 石川 愛 小野 貞治 上木 万里子 石田 智子 渋谷 久 佐藤 常男
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.62, no.9, pp.717-719, 2009-09-20 (Released:2016-09-03)
参考文献数
6

6歳齢,体重1.28kg,去勢雄の雑種ウサギ(Oryctolagus cuniculus)が,多飲多尿を主訴に来院した.飲水量は正常の約6倍の760ml/頭/日,尿量も正常の1.5倍の530ml/頭/日,尿比重は1.001と低比重尿が確認された.除外診断後,修正水制限試験により部分的中枢性尿崩症が疑われ,点鼻型合成バソプレシン誘導体による治療(1滴,24hr)を行ったところ,尿比重が中央値1.020,飲水量が中央値346ml/頭/日,尿量が中央値200ml/頭/日と改善した.よって本症例を部分的中枢性尿崩症と診断した.
著者
米田 圭吾 金子 俊一 渋谷 久恵 前田 俊二 仁戸部 勤 飯塚 正美 中山 透
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.80, no.12, pp.1182-1188, 2014-12-05 (Released:2014-12-05)
参考文献数
11
被引用文献数
1

Bullet identification is the difficult work that only specialists can do. It requires a high level of skill and takes a long time. So we are trying to assist appraising workers by using an image processing technology. In this paper, we propose a method to express the similarity between two bullets numerically and to estimate whether two bullets were fired by the same firefream.
著者
福富 輝 山本 成実 近藤 広孝 渋谷 久 亘 敏広 加納 塁 鎌田 寛
出版者
日本獣医皮膚科学会
雑誌
獣医臨床皮膚科 (ISSN:13476416)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.13-16, 2018 (Released:2018-03-23)
参考文献数
12

9歳,未避妊雌の雑種犬が,3ヶ月前からの搔痒,脱毛,鱗屑,落屑,糜爛,色素沈着を主訴に来院した。皮膚病理組織検査,骨髄生検,脾臓・肝臓の針吸引細胞検査によりリンパ球の増加,末梢血の血球計算にて著しいリンパ球増多を認めた。各種検査の結果,リンパ球の腫瘍性増殖,その他疾患は確認できず,皮膚病変を伴うリンパ球増多症と診断した。抗生物質,抗真菌薬,食事療法,インターフェロン療法等には抵抗性を示したが,ステロイド療法により皮膚病変の寛解,及びリンパ球増多症の改善を得た。
著者
尾崎 晋作 和田 俊和 前田 俊二 渋谷 久恵
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.382, pp.211-216, 2011-01-13

本報告では,プラントに取り付けたセンサの出力(センサ情報)をもとにして,異常やその兆候を検出する手法を提案する.センサ情報に含まれる異常には,1)複数センサの出力値の組み合わせの異常(統計的異常),2)各センサ出力の時間的変化の異常(時系列異常),の2つがあり,これら両方を分析しなければ異常の検出感度を十分高めることができない.また,通常のプラントでは,運転・停止など,センサ情報に急激な変化をもたらす人為的操作を伴うため,これとシステムの異常とを区別する必要がある.我々はすでに,独立成分分析と線形予測とを組み合わせた異常検出法を提案しているが,この手法では人為的操作が起きた時刻を認識しマスキングしているため,操作中に起きた異常は検出できないという問題点があった.本報告では,非線形予測アルゴリズムの一つであるGaussian processesのトレーニングおよび運用方法を工夫することで,統計的異常と時系列異常の両者を統一的に扱いつつ,人為的操作に対する頑健性を持つ異常検出が実現できることを示す.実験では,実際のプラントのデータを解析し,異常および予兆の検出が行えることを示す.
著者
安藤 政志 堀田 政二 渋谷 久恵 前田 俊二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.467, pp.127-130, 2011-03-03
被引用文献数
1

本稿では,尤度ヒストゲラムと呼ばれる複数のセンサごとに求めた尤度を累積したヒストゲラムを特徴量とする記述子を提案し,これを用いてその日が正常に稼働した日(正常日)であるか,あるいは異常を起こした日(異常日)であるのかをSupport Vector Machine (SVM)でクラス分類する方法を提案する.このヒストグラムを求めるために,まずガウス関数を用いてセンサごと・時刻ごとのモデルを構築する.次に,各時刻でモデルごと(センサごと)に尤度を計算し,それらの累積値を投票数にもつヒストグラムを作成する.さらに,ヒストグラムを時間階層化(ピラミッド化)することで,異常検知の精度改善を試みる.これらの記述子を用いることで,one classの分類器以外の分類器による正常日,異常日の分類が可能となる.実際に稼働している精密機器のセンサデータを用いた実験により,提案手法の有効性を管理図と比較しながら検証する.