著者
渡部 保日児 末永 康仁
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.921-922, 1989-10-16

マンマシンインタフェースの改善や知能画像通信(知的符号化)処理を目的として、人物頭部の3次元モデルを基にコンピュータグラフィックス(CG)により高精細な人物顔画像を表示する技術が検討されている。筆者等は、人物顔画像を表示する上で欠くことのできない髪の毛(頭髪のみならず、まゆ毛、まつ毛、ひげを含む)をCGによって生成する方法を検討している。この方法は、「三角柱と房のモデル」に基づき、既存のCGワークステーション上で非常に効率的に5から10万本の髪の毛を生成することができる。これにより、頭髪をもつ自然な人物顔画像を生成することができる。本報告は、上述のようにして生成する人物顔画像の髪の毛に動きを与えることを目的とし、従来の髪の毛の生成方法を基に簡単な手法で髪の毛を制御する方法を検討したものである。髪の毛の動きを与えるモデルおよびその結果を示している。
著者
若原 俊彦 松本 充司 安野 貴之 榎本 孝 渡部 保日児 石橋 聡 倉橋 利幸 櫻本 高雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. OFS, オフィスシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.438, pp.15-20, 2000-11-10
被引用文献数
1

本論文は, 3地点以上の多地点で講師と受講生の間で講義空間を形成し, 参加者が一体となって受講するオンライン電子講義システムに関して、その構成法について述べたものである.本電子講義システムでは, 遠隔の受講生間で臨場感を向上させ一体感による講義空間を実現するため、複数の地点の映像をクロマキー合成するとともに, コンピュータグラフィクスにより背景を3次元合成する.具体的に、麻布、横須賀、早稲田の3地点間をディジタル回線で接続し, サイバースタジオを用いて各地点の映像のクロマキー合成を行うとともにコンピュータグラフィクスを用いて背景合成を行って遠隔講義実験を行い、受講者のアンケート結果から良好な特性が得られた。
著者
渡部 保日児 末永 康仁
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.40, pp.525-526, 1990-03-14

最近、頭髪や毛皮にみられるような複雑かつ非常に細かなテクスチャをコンピュータ・グラフィックスにより生成する方法の研究がさかんになってきた。このような状況において、第38回全国大会における筆者らの「三角柱と房のモデルによる頭髪の生成」は、頭髪特有の複雑で細かななテクスチャを生成できるのみならずその全体構造である髪型を制御することをも可能とする方法を述べた最初の報告であった。本報告は、前記報告での頭髪生成方法に基づき、頭髪像を生成するために必要な10個のパラメータについて述べ、パラメータの変化が生成頭髪像に与える影響を実際の生成画像で示す。Hair and fur image generation is an important problem in CG. The appearance of hair and fun is not characterized by their complex textures alone. Our trigonal prism based wisp model seems to be the first which clearly handles hair style (shape) generation. This paper introduces the ten parameters needed for efficient hair image generation using the trigonal prism based wisp model.
著者
筒口 拳 末永 康仁 渡部 保日児 曽根原 登
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.77, pp.55-60, 1996-08-22
被引用文献数
1

本稿は,3次元仮想空間内に設定された任意のパスに沿った人物像の歩行動作を自動的に生成する歩行動作生成手法に,新たに腕の運動の生成手法を適用したアニメーションシステムについて述べる.本手法では,運動学・動力学を含む複数の運動モードを重ね合わせることで腕の運動を生成し,また,動力学モードにおいては,腕部分を身体から分離した近似モデルに対して運動方程式を適用し計算を行う.本手法を用いることにより,地形変化に適用した身体の動作の影響を受けた運動や誇張された運動などの多様な表現による腕の運動を生成することができ,リアリティある歩行動作生成を高速に実現することが可能となる.We discuss a method of creating the arm motion of a walking human. Arm swing is generated by overlapping the plural motion modes, which include kinematic and dynamic mode. In the dynamic mode, efficient calculation is accomplished by using a model in which the arm is separated from the whole body. We applied this method to our Wave Walk system, which features the automatic generation of walking motion adaptable to 3D modeled scenes. With this system, natural looking walking motion can be generated easily in real-time and it will be easier to create various CAD scenes or attractive animation.
著者
筒口 拳 末永 康仁 渡部 保日児 下原 勝憲
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.787-796, 1997-04-15
被引用文献数
5

本論文では,3次元仮想空間内に設定された任意のパスに沿った人物像の歩行動作を自動的に生成するアニメーションシステムWorld Wide Walk (WWWalk)と,そこで用いられる動作生成手法について述べる.WWWalkでは歩行動作をグローバルおよびローカルな歩行動作より構成し,グローバルな歩行動作生成において歩行パスに適応した動作表現を実現し,ローカルな歩行動作生成において一歩の歩行動作を直進歩行動作と回転動作に分解してそれぞれを動力学と運動学とを融合した手法で生成している.WWWalkにより,自動生成によるユーザの負担減とユーザ制御による映像表現の拡大との両立が可能となり,3次元環境モデルと人物像歩行動作とが融合されたリアリティあふれる映像表現が可能となった.This paper introduces an animation system,World Wide Walk(WWWalk),that generates the human locomotion automatically on an arbitrary path in the three dimentional(3D) modeled scene,and describes the motion generation method used in WWWalk.The walking motion is divided into two submotions,global and local.The global submotion connects consecutive steps harmoniously,while the local submotion produces straight forward and rotational motion,using dynamics and kinematics.WWWalk has achieved the consistent user control with the variety of animation,and reduced the annoying operations.The generated walking motion can be combined with the 3D virtual scene,and the users of WWWalk can create realisticcomputer animation scenes.