著者
渡部 保日児 末永 康仁
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.921-922, 1989-10-16

マンマシンインタフェースの改善や知能画像通信(知的符号化)処理を目的として、人物頭部の3次元モデルを基にコンピュータグラフィックス(CG)により高精細な人物顔画像を表示する技術が検討されている。筆者等は、人物顔画像を表示する上で欠くことのできない髪の毛(頭髪のみならず、まゆ毛、まつ毛、ひげを含む)をCGによって生成する方法を検討している。この方法は、「三角柱と房のモデル」に基づき、既存のCGワークステーション上で非常に効率的に5から10万本の髪の毛を生成することができる。これにより、頭髪をもつ自然な人物顔画像を生成することができる。本報告は、上述のようにして生成する人物顔画像の髪の毛に動きを与えることを目的とし、従来の髪の毛の生成方法を基に簡単な手法で髪の毛を制御する方法を検討したものである。髪の毛の動きを与えるモデルおよびその結果を示している。
著者
二宮 芳樹 坂 義秀 前野 俊希 根木 大輔 宮島 千代美 森 健策 北坂 孝幸 末永 康仁
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.435-441, 2008-03-01 (Released:2010-05-01)
参考文献数
21
被引用文献数
1 1

Voice activity detection is an important part of the development of speech functions for on-board car navigation and assistance systems. It is difficult to detect voice activity using only sound information in a vehicle environment that has a wide variety of sounds and noises. We propose an suitable image feature and integration method that can be used to develop a robust bimodal voice activity detection (VAD) systems using a driver's voice and facial images. We select the normal correlation value between sequential mouth images and the number of low-intensity pixels in mouth image, which we then used as the feature for VAD. We propose a system in which the discrimination function consist of the sum of weighted singles feature discrimination functions and combinations of logical addition and multiplication of singles feature discrimination functions. The experimental results show that the proposed sound and image features can be useful and that the proposed integration method has a 97% hit rate, which is 9 points better than the previous integration method at the point that false alarm rate is about 12%.
著者
赤松 茂 佐々木 努 深町 映夫 末永 康仁
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.76, no.7, pp.1363-1373, 1993-07-25
被引用文献数
48

本論文では,濃淡画像のマッチングによる画面顔画像の識別に関して,顔の造作を基準点として切り出された照合パターンを識別に有効な低次元の特徴ベクトルとして表現する方法について考察する.代表的な従来手法として,濃淡パターンのモザイク化と顔パターン集合のKL展開による次元圧縮の二つを取り上げ,各々の問題点を考察した.その結果を踏まえて,照合パターン抽出に不可避な位置ずれ変動に対してよりロバストな識別用特徴を得るために,幾何学的な不変変換の一つであるフーリエスペクトルへの変換の後にKL展開によって次元圧縮を行う方法を提案した.この3種類の特徴の識別における耐性を比較するために,種々の幾何学的変動を与えた照合パターンのテストサンプルに対して最小距離法による識別を行った.また多様な照明条件下で得られる多数の顔画像パターンを,3次元計測した頭部モデルからCGを用いて生成し,それらのパターンから得られる各特徴データのクラス間分離度によって特徴の識別能力を比較評価した.以上の結果から,新たに提案した特徴は従来法と比べて,顔の姿勢や照明条件の変動に対して安定した識別能力をもつことが確かめられた.
著者
太田 篤史 森 健策 末永 康仁
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.47, pp.31-38, 1999-05-13
被引用文献数
2

本研究では3次元CGにおいて魅力的な映像を作り出すカメラワークを自動生成する手法を提案する。カメラワークは時系列にそったカメラの位置、姿勢によって表現されるものとする。本手法では単一のポリシーに基づきカメラワークの提案および評価を行う演出家と呼ばれる者を定義する。演出家は物体の位置、優先度、境界領域、カメラパラメータなどの様々な情報に基づき、カメラワークを複数提案する。各演出家からの提案を全ての演出家が評価する。最もよい評価の得られたカメラワークを最終的なカメラワークとして決定する。本手法を計算機上に実現し、CGアニメーションの生成を行った結果、ある程度の有効性が確認された。
著者
渡部 保日児 末永 康仁
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.40, pp.525-526, 1990-03-14

最近、頭髪や毛皮にみられるような複雑かつ非常に細かなテクスチャをコンピュータ・グラフィックスにより生成する方法の研究がさかんになってきた。このような状況において、第38回全国大会における筆者らの「三角柱と房のモデルによる頭髪の生成」は、頭髪特有の複雑で細かななテクスチャを生成できるのみならずその全体構造である髪型を制御することをも可能とする方法を述べた最初の報告であった。本報告は、前記報告での頭髪生成方法に基づき、頭髪像を生成するために必要な10個のパラメータについて述べ、パラメータの変化が生成頭髪像に与える影響を実際の生成画像で示す。Hair and fur image generation is an important problem in CG. The appearance of hair and fun is not characterized by their complex textures alone. Our trigonal prism based wisp model seems to be the first which clearly handles hair style (shape) generation. This paper introduces the ten parameters needed for efficient hair image generation using the trigonal prism based wisp model.
著者
坂下 牧子 北坂 孝幸 森 健策 末永 康仁 縄野 繁
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MI, 医用画像 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.461, pp.35-42, 2008-01-18
被引用文献数
1

本稿では,異なる4時相において撮影されたCT像から膵臓領域を抽出する手法を提案する.初めに,各CT像に対してメディアンフィルタによる平滑化処理を施した後,非剛体レジストレーションにより4時相のCT像の位置を合わせる.次に早期相像と晩期相像から2次元濃度値ヒストグラムを,また,非造影像から1次元濃度値ヒストグラムを作成し,これらのヒストグラムから膵臓領域に対応するCT値分布を推定する.そしてマハラノビス距離を用いて各画素にラベルを割り当て,膵臓候補領域を粗抽出する.さらに,膵臓領域は,候補領域内の膵臓以外の領域との境界領域に比べてCT値の分散が低いことを利相し,分散情報を用いた領域拡張により膵臓に対応する領域を相出する.提案手法を4時相腹部3次元CT像21例に対して適用した結果,10例において良好な抽出結果が得られたが,8例においては,抽出された膵臓領域の一部に過抽出および抽出不足が存在した.
著者
森 健策 藤原 道隆 末永 康仁 末永 康仁 北坂 孝幸 目加田 慶人 三澤 一成
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究課題では大規模仮想化人体データベースを構築し、それを基に医用画像の認識理解を行うことで、診断や治療を融合的に支援する手法を検討する。特に、大規模仮想化人体データベースに基づいた新しい医用画像認識理解手法について取り組む。本研究では、600例程度の仮想化人体データベースを構築した。また、仮想化人体データベースを利用して、臓器形状の差異を画像クラスタリングを利用して分類し、その結果を用いて腹部CT像から主要臓器を認識理解する手法を実現した。さらに、その結果を内視鏡手術の診断治療支援に利用する方法を検討した。
著者
筒口 拳 末永 康仁 渡部 保日児 曽根原 登
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1996, no.77, pp.55-60, 1996-08-22
被引用文献数
1

本稿は,3次元仮想空間内に設定された任意のパスに沿った人物像の歩行動作を自動的に生成する歩行動作生成手法に,新たに腕の運動の生成手法を適用したアニメーションシステムについて述べる.本手法では,運動学・動力学を含む複数の運動モードを重ね合わせることで腕の運動を生成し,また,動力学モードにおいては,腕部分を身体から分離した近似モデルに対して運動方程式を適用し計算を行う.本手法を用いることにより,地形変化に適用した身体の動作の影響を受けた運動や誇張された運動などの多様な表現による腕の運動を生成することができ,リアリティある歩行動作生成を高速に実現することが可能となる.We discuss a method of creating the arm motion of a walking human. Arm swing is generated by overlapping the plural motion modes, which include kinematic and dynamic mode. In the dynamic mode, efficient calculation is accomplished by using a model in which the arm is separated from the whole body. We applied this method to our Wave Walk system, which features the automatic generation of walking motion adaptable to 3D modeled scenes. With this system, natural looking walking motion can be generated easily in real-time and it will be easier to create various CAD scenes or attractive animation.
著者
筒口 拳 末永 康仁 渡部 保日児 下原 勝憲
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.787-796, 1997-04-15
被引用文献数
5

本論文では,3次元仮想空間内に設定された任意のパスに沿った人物像の歩行動作を自動的に生成するアニメーションシステムWorld Wide Walk (WWWalk)と,そこで用いられる動作生成手法について述べる.WWWalkでは歩行動作をグローバルおよびローカルな歩行動作より構成し,グローバルな歩行動作生成において歩行パスに適応した動作表現を実現し,ローカルな歩行動作生成において一歩の歩行動作を直進歩行動作と回転動作に分解してそれぞれを動力学と運動学とを融合した手法で生成している.WWWalkにより,自動生成によるユーザの負担減とユーザ制御による映像表現の拡大との両立が可能となり,3次元環境モデルと人物像歩行動作とが融合されたリアリティあふれる映像表現が可能となった.This paper introduces an animation system,World Wide Walk(WWWalk),that generates the human locomotion automatically on an arbitrary path in the three dimentional(3D) modeled scene,and describes the motion generation method used in WWWalk.The walking motion is divided into two submotions,global and local.The global submotion connects consecutive steps harmoniously,while the local submotion produces straight forward and rotational motion,using dynamics and kinematics.WWWalk has achieved the consistent user control with the variety of animation,and reduced the annoying operations.The generated walking motion can be combined with the 3D virtual scene,and the users of WWWalk can create realisticcomputer animation scenes.