著者
吉岡 由智 湯本 高行 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.68, pp.415-420, 2005-07-14
被引用文献数
3

現在テレビやWebなどを通して膨大な数のニュース記事が配信されているが,配信されてきたニュース記事をそのまま閲覧,視聴するのではなく,一旦マルチメディアニュースアーカイブに保存しておき,そこでそれらの内容的な関係やそれを配信する者の視点の違いなどを抽出して示すことができれば,利用者はこの膨大な数のニュース記事をより有効に利用することができる.そこで本稿ではニュース記事の集合からニュース配信者の視点を抽出し,それらからトピック毎のニュースの全体像を構築する手法を提案する.トピックを伝える側の視点はトピックのテーマ,トピックの側面,トピックの側面を構成する要素からなっており,各ニュース記事から抽出される.トピックの全体像は視点を統合することによって構築する.全体像と視点を示すことによって利用者はトピックを多角的にとらえることができる.In present day, we can get enormous numbers of news articles on the Web and through TV. When news articles are stored in multimedia news archive, and the relationships of the articles and focused points of news distributors are extracted, user can use news data more effectively. In this study, we propose a way of extracting focused points of news distributors from news articles, and building an overall feature about each topic. The focused point consists of "a theme of topic", "the aspect of topic", and "the element of aspect". They are extracted from each news article. An overall feature is built by integrating focused points. By showing a overall feature and focused points about a topic, users can see the topic from various viewpoints.
著者
西尾 今日子 中島 伸介 山田 篤 田中 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.131, pp.309-314, 2007-06-25

知的財産として認定・登録されるには,既存のものとの差異があることが条件である.しかしその差の大小や着眼ポイントは知財の分野やそれがもつ特徴によって異なるため,既存知財データの整理は欠かせないタスクとなっている.知的財産である商標にもこれが当てはまる.そこで,本稿では商標の特徴を「画像データ」「外観データ」「言語データ」の3点から抽出し,それらの評価基準同士の相関関係と知財化容易度について述べる.
著者
中村 聡史 水口 充 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.6, pp.71-78, 2005-01-21
被引用文献数
1

本稿では,日々の生活での利用に適したウェブ閲覧手法として,漸次的ウェブ閲覧システムを提案する.漸次的ウェブ閲覧は,ユーザや環境のコンテキストを考慮して,ウェブコンテンツを徐々に提示することにより,能動的かつ受動的なコンテンツ閲覧を可能とするものである.また,本稿では漸次的ウェブ閲覧環境におけるコンテンツの閲覧性向上をはかるため,コンテンツ変換システムを導入する.ウェブコンテンツに含まれる広告やメニューなどの,目的とするコンテンツとは直接関係の無い領域を排除することで閲覧における無駄を低減し,行間や文字サイズを変更することでコンテンツ自体を演出する.In this paper, we propose the gradual web browsing system which is suitable for everyday usage. The gradual web browsing system renders web contents incrementally according to context of user and environment. It enables casual web browsing. In addition, we implement the content conversion mechanism which removes unnecessary parts such as frames, banner advertisements and navigation links and changes the line space and font size in order to increase readability and enjoyment.
著者
服部 峻 手塚 太郎 田中 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.149, pp.131-136, 2006-07-06
被引用文献数
4

実空間を移動する行為は,我々にとって日常的な活動の一つである.これまで,この空間移動を支援するための様々な道案内システムが開発されて来た.しかし,従来の簡略地図上にプロットされる経路や道案内文中に現れるランドマークは,その名称だけを用いて特定されている場合が多い.地物の名称だけでは,現在いる地点から次に向かうべきランドマークを視認できない場合があるため,地物の色や高さ,形状といった視覚的な外観情報も与えることが非常に有効である.そこで,本稿では,異種の検索エンジンのメタデータである検索件数および要約文を活用して,地物の外観情報や可視地域といった知識をWebマイニングする手法を提案する.
著者
難本 明代 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.71, pp.183-190, 2004-07-13
被引用文献数
2

これまで我々は,Webページを「容易に」「楽しく」「片手間に」取得することを目的とし,平叙文でかかれているWebページから対話文を生成し,漫才メタファを用いてテレビ番組のような放送型コンテンツを生成する手法を提案してきた.本論文では,この放送型コンテンツへの変換技法の更なる提案を行い,よりわかりやすく親しみのある放送型コンテンツへ変換する変換機構の提案を行う.この漫才メタファを用いた放送型コンテンツを漫才型コンテンツと呼ぶ.実際には,コンテンツの再利用を考え,台本部分と演出部分に分けて漫才を体系化し漫才型コンテンツを生成する.台本の生成は変換元となるWebページの話題の構造を示す主題語と内容語からなるTopic Structureに注目し,長い文の分割,2人の掛け合いによる質問応答の生成,親しみのあるコンテンツへの言い換えの手法を検討し,対話文の生成技法の提案を行う.演出部は,実際の漫才に基づきキャラクタの振る舞いとカメラワークの提案を行う.We have proposed a new way of automatic transformation from a web page to a broadcast type content by using Manzai-metapha. The system transform a declarative web content into a dialog-base a broadcast type content. We call the broadcast type content by using Manzai-metapha "Manzai-type content". In this paper, we propose a new metod of transforming more familiar Manzai-type content. We systematize the Manzai-type content the scenario-part and the direction-part for reuse the content. In the scenario-part, we describe how to divide a sentence, how to generate a question and answer, and how to generate paraphrase based on topic structure. Furthermore, we describe the behavior of CG characters and camerawork in the direction-part.
著者
河合 由起子 官上 大輔 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.46, no.8, pp.14-25, 2005-06-15
被引用文献数
8

近年,RSS リーダにみられるように複数のWeb サイトにまたがって存在している同じテーマのコンテンツをまとめて閲覧できるシステムが求められている.しかし,既存のWeb の情報統合法では,収集した大量の情報をシステムの持つ固定の分類体系を基にカテゴライズするため,そのシステムの分類体系を把握していない利用者にとっては,欲しい情報を速やかに獲得することが困難である.本研究では,利用者がすでに分類体系を把握しているWeb サイトのポータルページのレイアウトを通して,収集・分類し統合した情報を提示できるMy Portal Viewer(MPV)を提案する.また,MPVは収集した情報を利用者の閲覧履歴に基づき動的に分類するという特徴を持つ.これにより,利用者は興味に基づき分類された情報を使い慣れているポータルページを通して閲覧でき,大量の情報を効率的にブラウジングできる.本稿では,ニュースサイトを具体例としてあげ,使い慣れているニュースサイトのポータルページを指定することで,既知の分類体系を通して興味に基づき分類され統合された記事をまとめて提示できるMPV のプロトタイプを構築し,検証する.We propose a novel web information integration system "My Portal Viewer" (MPV) to realize more efficient news articles browsing. Although a variety of systems such as RSS readers have been developed to provide integrated content from multiple web sites, the existing systems present another difficulty to the users, i.e., they still have to search the integrated content pages for the information they want because they are often unfamiliar with the page layout and the content categorization rules implemented in the systems. To solve this problem, MPV provides integrated content to a user with the appearance of the user's favorite web site. Because the user has enough knowledge about the content layout, it is easier for the user to obtain information from the integrated content page. Furthermore, MPV categorizes web content dynamically based on the user's access history which reflects the user's interest. In this paper, we describe the basic algorithms used in MPV and a prototype implementation specialized for news content.
著者
大島 裕明 小山 聡 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.72, pp.345-351, 2004-07-14
被引用文献数
2

個人のコンピュータには,その個人がどのような知識を持っているか,どのような考え方をしているか,ということが分かる情報が含まれている.しかし,それらはコンピュータに利用できるような状態にはなっていない.現在,さまざまな分野でシソーラスのような一般的な概念体系が用いられているが,個人のコンピュータに存在するコンテンツから個人的な概念体系が作成されれば,さまざまな分野におけるパーソナライザーションが可能になる.本稿では,個人コンピュータに存在する文書とその分類の方法から,個人的な概念体系を作成する手法について提案を行い,作成された個人的な概念体系を用いてウェブ情報検索におけるパーソナライゼーションを行う手法について提案を行う.A personal computer has a lot of documents. Those include much information that shows what the user is interested in, knows, and so on. However, the computer just has the information and it can not be used automatically. Now, common concept classification like thesaurus is used in many fields, so if the personal concept classification is created automatically based on the personal contents in the personal computer, it will be possible to be personalized in many fields. In this paper, we propose the way to create the personal concept classification from the personal contents and the method of the Web search personalization.
著者
宮崎 慎也 馬強 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.42, no.8, pp.96-107, 2001-07-15
被引用文献数
4

Web 上には大量の情報が溢れ,つねにその量は増加している.ユーザがつねにその変更の中から価値ある変更を探し出すことは非常に困難な作業である.本論文では,Web サイトを監視し,サイト内のWeb ページの変更,追加に対して,その価値を内容,サイトの構造などに基づいて解析し,ユーザへの変更通知を行う機構について述べる.変更ページの解析手法として,その価値を評価するための尺度として新鮮度,流行度,アクセス頻度,更新頻度などを用いる.また,変更通知機構として,変更データをプッシュ型配信機構により配信する.変更データには解析結果の情報が含まれ,受信された変更データのすべてを呈示するのではなく,ユーザごとのユーザ・プロファイルによりパーソナライズされ,各ユーザにとって価値のある変更情報に変換,呈示する.The vast amount of information is availabel on the WWW, and grows rapidly. It's not easy for user to acquire the valuable new information via the Internet. In this paper, we propose a change monitoring/notification system WebSCAN (Web Sites Change Analyzer and Notifier) for Web sites, which monitors and analyzes the changes of Web sites to notify a user the important changes by a push-type delivery mechanism. In WebSCAN, the changes of Web sites are not only monitored periodically, but also are estimated by the content, browsing frequency and update frequency. The structure of Web sites is also considered to estimate the change worth at WebSCAN. Based on the estimated change worth, the notification is generated and delivered to user automatically with the push technology.
著者
中島 伸介 舘村 純一 原 良憲 田中 克己 植村 俊亮
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.156-166, 2007-04-15 (Released:2007-08-10)
参考文献数
14
被引用文献数
1 2 1

個人の情報発信やコミュニケーションツールであるblogの利用者が増加している.blog情報は社会的イベントに対する世論そのものであるとも考えられ,これを有効に利用することで即時性および重要性の高い情報の取得が可能であると考えている.そこで我々はWeb上の有識者としての重要なbloggerを発見し,この重要なblogger が発信するコンテンツを利用することで,信頼できる情報の取得が可能ではないかと考えた.本研究では,まずblog データモデルを定義し,重要なblogger の定義とそのタイプ分類を行った.その中でも特に重要と考えたAgitator の判別方法を提案すると共に,実データに基づいてその妥当性に関する考察を行った.提案手法の妥当性の検証方法としては,Agitator判別の再現性に関する検証と,Agitatorであると認定されたblogサイトの正当性の検証を行った.その結果から,提案手法によって重要なbloggerであるAgitator の発見が十分可能であることを示した.
著者
湯本 高行 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.48, no.11, pp.83-92, 2007-06-15

知りたい情報について知識がない状態で検索を行う場合,ユーザは検索結果を閲覧しても,必要なすべての情報を得られたのかどうかを判断することができない.また,現在のページごとの検索では知りたい事柄について1ページで十分な情報を持ったページが存在するとは限らず,そのため解として適切なページが見つかるとは限らない.そこで,ユーザの求める情報の全容を表すページ集合を発見する全容検索を提案する.全容検索は,通常のページごとの検索結果から,あるキーワードについて話題の広さと深さの両方を兼ねそなえたページ集合を生成し,それをランキングする.全容検索では,話題の漏れのないようにページを網羅的に収集するのではなく,検索結果集合から詳細グラフという語の詳細関係を表すグラフを計算し,ページ集合の表す内容やページ間の内容の重複を表現し,ページ間の内容の重複ができるだけ少なく,ユーザが効率良く閲覧できるようなページ集合を生成する.本稿では,ページ集合を対象とした全容検索と通常の検索やページごとの全容検索などを比較し,ページ集合を解として全容検索をすることの有効性を示す.When a user searches Web by a query keyword X about which he/she has no knowledge, it is difficult for him/her to evaluate to what extent each answer page includes topics about X. Furthermore, conventional page-by-page search might not always return an appropriate page as an answer that include enough topics about X. In order to solve these problems, we propose overview search to find page sets which describe overview about what users want to know. Overview search is to find page sets which describe both of wide topics and deep detail about a given query and rank them. However, users don't want to browse too big page sets. Therefore, in overview search, pages in a page set should have less duplicated information. We construct as compact page set as possible by using a Detailing Graph. The Detailing Graph represents detailing-relationship between terms in search results. We express the information which page sets have and the duplication between pages by using the Detailing Graph and construct the page sets which have more information and less duplication. In this paper, we compare our overview search returning page sets as answers, overview search returning pages as answers and conventional Web search. We show some experimental results and the effectiveness of overview search.
著者
宮森 恒 中村 聡史 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.46, no.18, pp.59-71, 2005-12-15
被引用文献数
4

本稿では,ウェブ上の実況チャットを利用することでテレビ番組のメタデータを自動的に抽出する手法を提案する.実況チャットは,テレビ番組と同期して視聴者によって書き込まれるウェブ上の掲示板である.番組実況チャットのデータを,利用者全体あるいは特定の傾向を持つ利用者のデータ集合として扱い,チャット上に表れる特徴的な表現を認識処理することで,番組の盛り上がり場面や,視聴者の嗜好・興味に沿ったリアクションなど,視聴者視点に関連するメタデータを効率良く抽出できる.実験の結果,提案方式により,視聴者の反応の大きさや喜び,落ち込みなどの感情度数などのメタデータを効率良く抽出できることを確認した.また,提案方式で得られるメタデータを利用した番組視聴システムを実装することにより,シーンのランキング表示やダイジェスト生成など視聴者視点を反映した多様な番組視聴へ応用可能になることを確認した.A method of automatically indexing broadcast content using live chat on the Web is proposed. The live chat is a Web bulletin board where the viewers post messages in sync with a TV program. The messages in the live chat written by all viewers or by viewers having similar interest or preference to the user are statistically analyzed with pattern recognition to effectively extract indices related to viewer's viewpoints such as important scenes in the program or responses by a particular viewer. Experiments indicate that the proposed method can efficiently extract indices such as the intensity of viewers' responses and degree of emotional delight or disappointment. They also indicate that a prototype TV viewing system using the extracted indices enables a new way of viewing TV content from different perspectives reflecting viewers' viewpoints such as scene ranking and digest generation.
著者
池田 新平 中島 伸介 角谷 和俊 田中 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.64, pp.1-6, 2002-05-10
被引用文献数
1

Web情報空間は様々な情報が氾濫しており,有益な情報を発見することは容易ではない.又,通常のリンクナビゲーションでは,閲覧中のWebページに対して,構造的・内容的に関連するような"周辺",のWeb情報を知ることはできない.実世界と同じように地図や交通標識などの手段を用いることで,閲覧中のWebページの周辺空間の情報を得ることが出来れば,Web情報空間においても,効率的な情報探索が出来ると考えられる.そこで本研究では,"利用者の閲覧履歴から利用者の意図を抽出する"という考えに基づき,利用者の閲覧履歴を反映させた"周辺"のWeb情報空間を生成し,その周辺空間への案内を交通標識メタファーを用いて,Web標識という形で表示するシステムを提案する.
著者
小谷 彬 大島 裕明 小山 聡 田中 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.149, pp.35-40, 2006-07-06

Webサイトには効率よく必要な情報を得るために,サイトマップが存在し,そのサイトの構造や内容に基づいて情報が整理され提示されている.ユーザにとっては,それが複数のWebサイト間で同様の形式で整理されていることが望ましい.なぜなら類似したWebサイト間において,共通の項目に関するページを比較して閲覧することは,ユーザにとって負担であり困難でもあるからである.そこで我々は複数のWebサイト間における共通属性を抽出し,その共通属性の各属性に該当するWebページを抽出する手法を提案する.その結果,複数のWebサイトに共通のサイトマップが生成できることになる.共通属性抽出においては,属性を一語で表すための手法について述べ,さらに属性間の階層化や類似属性の統合のために,複数の語で属性を現す属性拡張の手法についても述べる.
著者
灘本 明代 矢部 武志 四方 正輝 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.203-215, 2002-03-15

近年,Web 上で3次元CGを実現するWeb3D技術の発展により,一般のユーザも,Web上の3次元CGを閲覧・操作をすることが可能になっている.これらは,ユーザに3次元CGを能動的に操作することを要求するため,ユーザは実際に付加されている情報を発見することが困難であったり,3 次元CGがどのような振舞いをするのか予測がつかない等,3次元CG作成者の意図する情報を取得できているとは限らない.今後携帯電話での3次元CGの利用も期待され,インタラクションの制限がある携帯環境においてはこのような能動的な操作を行うことは困難であると考えられる.一方,我々はこれまで,Webコンテンツの受動的視聴機構として,Web上のコンテンツを,音声と画像を用いて「見る」「聞く」といった受動的な操作により取得する方式を提案してきた.この「見る」「聞く」といった受動的視聴はWeb 上の3次元CGを呈示するのにもふさわしいと考え,本論文では,Web 上の3次元CGをその属性情報に基づきアニメーションを自動生成し,音声読み上げによって情報呈示を行う自律的呈示方式を提案する.具体的には,(1)3次元CGの属性情報に基づいた自律的呈示方式,(2)複数3次元CGの差異情報に基づいた自律的呈示方式を提案する.Recently,ordinary users can browse and manipulate 3D CG data on the Web according to the development of Web3D technique.These operations require users to behave actively in operations of 3D CG models.Therefore it is difficult for users to view the attribute information about on the 3D CG models and to predict attached behavior of the 3D CG models. The users don 't necessarily acquire the whole attribute information that the 3D CG creator's intends to present.In the future,it is expected to use the 3D CG data on the mobile equipment.It is difficult to use such active operations on the mobile equipment,because of its limitedinteractions.o cope with the problem,we have been developing the passive viewing of the Web contents.The concept is to change the Web contents for passive viewing,which is basedon listening andwatching.In this paper,we introduce a passive viewing system for 3D CG models and their attribute data.The proposed system automatically generates CG animation together with synthesizedspeech from 3D CG contents andtheir attribute data. Furthermore,we introduce a passive viewing method for multiple objects,which also enables users to view the difference of attribute information in a passive manner.
著者
羽多野 一磨 大島 裕明 是津 耕司 田中 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.176, pp.157-162, 2004-07-06

近年P2Pネットワークが注目されて久しい.P2Pネットワークはサーバクライアントモデルに比べて,情報共有が容易なモデルであると考えられる.しかしながら,そこでの情報検索は検索の高速化という側面においては研究が盛んであるものの,情報検索という面においてはファイル名とクエリとのマッチングという原始的な手法が主であり,十分とはいえなかった.このため本論文ではP2Pネットワークにおける検索についての問題点を発見し,従来より柔軟な検索手法について提案する.
著者
羽多野 一磨 大島 裕明 是津 耕司 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.71, pp.199-205, 2004-07-13

近年P2Pネットワークが注目されて久しい.P2Pネットワークはサーバ・クライアントモデルに比べて,情報共有が容易なモデルであると考えられる.しかしながら,そこでの情報検索は検索の高速化という側面においては研究が盛んであるものの,情報検索という面においてはファイル名とクエリとのマッチングという原始的な手法が主であり,十分とはいえなかった.このため本論文ではP2Pネットワークにおける検索についての問題点を発見し,従来より柔軟な検索手法について提案する.Recently, P2P network has been drawing attention. It is easier to share information on P2P network model than on server-client model. However, almost all researches study on improvement in the speed of retrieval. On the aspect of the information retrieval, matching file name with query is major, but it is very primitive and not enough to retrieve information efficiently. So, we find the problems of information retrieval on traditional P2P network, and we propose the system which provides more flexible information retrieval than one in the past.
著者
郡 宏志 服部 峻 手塚 太郎 田島 敬史 田中 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.149, pp.29-34, 2006-07-06

近年,ユーザがBlogの中で自らの行動を日記として発信することが盛んになってきている.そのようなBlogの中には,ユーザの行動経路が地名を含むことにより記述されていることも多い.そこで,我々はBlogからユーザの行動時の代表的な経路とその文脈を抽出し,それらを地図上にマッピングすることにより集約して提示するシステムを提案する.ユーザの行動経路の文脈は,その経路を経由したユーザにおける,行動のテーマを表すキーワードという形で表される.また,ユーザの代表的な行動経路については,代表的なシーケンシャルパターンマイニングであるPrefixSpanを用いて抽出する.また,マイニングを行うために,各Blogエントリから個々のBlogの書き手の行動経路を抽出する.その際に,我々は地名が指す場所におけるビジターの行動に着目することで各Blogエントリからビジターの行動経路を抽出する.こうしてマイニングした代表的な経路に対して,システムはその経路の文脈であるキーワードを抽出する.このような,ビジターの経路及びそのコンテキストを提示するシステムは,ユーザの実空間における行動計画の立案を支援すると我々は考える.
著者
郡 宏志 服部 峻 手塚太郎 田島 敬史 田中 克己
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.78, pp.35-42, 2006-07-13
被引用文献数
5

近年,ユーザが Blog の中で自らの観光行動を日記として発信することが盛んになってきている.そのような Blogの中には,ユーザの観光時の行動経路が記述されていることも多い.そこで,我々は Blogからユーザの観光時の代表的な行動経路とその文脈を抽出し,それらを地図上にマッピングすることにより集約して提示するシステムを提案する.ユーザの行動経路の文脈は,その経路を経由したユーザの観光行動のテーマを表すキーワードという形で表される.また,ユーザの代表的な行動経路については,代表的なシーケンシャルパターンマイニングであるPrefixSpanを用いて抽出する.また,マイニングを行うために,各 Blogエントリから個々のBlogの書き手の行動経路を抽出する.その際に,我々は地名が指す場所におけるビジターの行動に着目することで各 Blogエントリからビジターの行動経路を抽出する.こうしてマイニングした代表的な経路に対して,システムはその経路の文脈であるキーワードを抽出する.このような,ビジターの経路及びそのコンテキストを提示するシステムは,ユーザの実空間における行動計画の立案を支援すると我々は考える.Recently, it is common that users release their sightseeing through internet by blog. Route that the user passed is often described in blog. Then, we propose a system that extracts visitors' typical geographical route and its context and shows on map collectively. Context of typical route is described by keywords which express the theme of the visitors. We extract typical route by representative sequential pattern mining method "PrefixSpan". Moreover, for mining the typical route, We extract each visitor's route for one blog entry.Then we focus on whether the visitor did some action at the place. Thus, for extracted typical route we extract the keyword which is the context of the route. This system supports user's plan to visit some place.
著者
赤星 祐平 木俵 豊 田中 克己
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.176, pp.85-90, 2004-07-06

これまでの単一デバイスによる情報閲覧では,表示画面の制約やコンピュータ上のインタフェースの扱いによって,直観的な操作や閲覧が容易ではなかった.しかし,ユビキタスネットワーク環境下で,ネットワークに接続された複数のデバイスを用いることにより,これらの問題は解消され,多様なコンテンツをユーザの周りに出現させることが可能となる.しかし,ユーザの操作性やコンテンツの理解を容易にするためには,各デバイスの役割を明確化させ,協調的にコンテンツを表示させることが必要となる.本論文では,実空間上に存在する複数のデバイスを用いて,ユーザにより多くの適切な情報を提供することを目的としたコンテンツ閲覧方式を提案する.具体的には,各デバイスの役割を記述するための複合デバイス機能記述言語CDFML(Composite Device Function Mark-up Language)について提案するとともに,表示するコンテンツの内容解析と端末の位置やタイプなどの情報に基づいて,複数端末で適切にコンテンツを表示するための手法について提案する.