著者
田中 和之 常仁 春成 谷川 力 池中 良徳 石塚 真由美
出版者
日本環境毒性学会
雑誌
環境毒性学会誌 (ISSN:13440667)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.61-70, 2009-12-30 (Released:2014-04-11)
参考文献数
35

Warfarin is commonly used worldwide as a rodenticide. Warfarin inhibits blood coagulation, and continuous intake of warfarin causes potentially fatal hemorrhages. However, warfarin-resistant roof rats(Rattus rattus)are found in Japan, especially in the Tokyo area. Recently, warfarin-resistant brown rats(Rattus norvegicus)were discovered in rural areas of Japan. Warfarin-resistant house mice have not been reported, but it is highly possible that resistant mice will be also found in our country. Warfarin-resistant rats, which have acquired resistance to anticoagulant rodenticides, are called &lquot;super rats&rquot;. Rodenticide-resistant roof rats, brown rats, and house mice have been also reported in the United States and European countries, e.g., Britain, France, Denmark, and Germany. In addition, warfarin-resistant rodents may be widespread in other countries that have not been investigated yet. The warfarin target molecule is vitamin K epoxide reductase(VKOR).Warfarin inhibits the function of VKOR, which recycles vitamin K to activate blood coagulant factors, and causes hemorrhage. Substitutions in the VKORC1 gene were reported in warfarin-resistant rodents. Moreover, the metabolism of warfarin is accelerated in warfarin-resistant rats due to the elevation of cytochrome P450-dependent xenobiotic metabolizing activities. The combination of a VKOR mutation and P450 acceleration causes warfarin resistance in wild rodents, which is an evolutionary adaptation to the pesticide-polluted environment. After the appearance of warfarin-resistant rodents, a second-generation rodenticide was developed and replaced warfarin in Europe and America. In Japan, difethialone is the only the second-generation rodenticide that can be used in public buildings. In Japan, a critical zoonosis infection has not yet spread on a large scale through wild rodents. However, it is necessary to consider how to prevent serious infestation by house rodents in the industrial, administrative, and academic sectors before such infestation occurs.
著者
樺島 祥介 岡田 真人 田中 和之 田中 利幸 石井 信 井上 純一
出版者
東京工業大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2006

本研究では,特定領域研究「情報統計力学の深化と展開」を円滑に推進するために,本領域全体の研究方針の策定,研究項目間の調整,国際研究集会・公開シンポジウム・講習会の企画実施,研究成果の広報,研究成果に対する評価・助言を行った.主な実績としては,計4回の公開シンポジウムおよび計6回の国際会議の開催,4冊のプロシーディングスの発行が挙げられる.これらの活動の成果は計280件を超える領域内から発表された原著論文等に反映されている.
著者
田中 和之
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.265, pp.78-84, 2006-10

書店には安岡の関連本が並び、安岡の言葉を編んだ『安岡正篤一日一言』(致知出版社)がベストセラーになっている。安岡は1983年に86歳で死去したが、死後20年以上たった今でも、その教えを学ぶ勉強会がいくつも立ち上がっている。インターネット上には、安岡を取り上げるサイトが次々に登場している。
著者
谷川 力 沢辺 京子 山内 雅充 石原 新市 富岡 康浩 木村 悟朗 田中 和之 鈴木 悟 駒形 修 津田 良夫
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.31-33, 2015
被引用文献数
5

国内で感染したと推定されるデング熱患者が千葉市で2014年9月8日に確認された.翌日,患者宅周辺を対象としてヒトスジシマカの成虫防除を実施した.防除対策の対象範囲は,航空写真を利用して住宅地周囲の植栽や蚊成虫の潜伏場所を検討し,患者の家を中心とする半径100メートルの円内および近隣の公園とした.殺虫剤の散布前に6カ所で8分間の人を囮にしたスイーピング法によってヒトスジシマカ成虫の密度を調べたところ平均2.8頭であった.密に茂った藪や生け垣など大きな成虫潜伏場所に対する殺虫剤散布には動力噴霧機を使用し,7%エトフェンプロックス水性乳剤を50倍希釈し,500 ml/m<sup>2</sup>で散布した.狭い空間や物陰,小さい植栽への散布にはハンドスプレイヤーを利用し,フェノトリンを50倍希釈し,50 ml/m<sup>2</sup>で散布した.さらに,公園周辺の排水溝にはフェノトリン含有の液化炭酸ガス製剤を1 g/m<sup>2</sup>で散布した.その結果,散布直後にはヒトスジシマカの密度は平均1.2頭に減少していた.
著者
田中 和之
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:08272997)
巻号頁・発行日
vol.81, no.5, pp.679-710, 2004-02-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
田中 和之 鈴木 信行
出版者
日経BP社
雑誌
日経ベンチャ- (ISSN:02896516)
巻号頁・発行日
no.196, pp.18-31, 2001-01

人材不足はますます深刻になり、市場は成熟化。相次ぐ規制強化と緩和が企業活動を翻弄する。さらに資金環境はかつてないほど厳しくなり、IT化の波が押し寄せる。 ヒト、モノ、カネ、情報とすべての面で起こる環境変化を乗り越えていくことができるか。それが中小企業にとって、二一世紀初頭を生き残る条件となる。
著者
田中 和之 守田 徹
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05252997)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.68-73, 1991-10-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
安田 宗樹 田中 和之
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J93-D, no.11, pp.2446-2453, 2010-11-01

ボルツマンマシンはマルコフ確率場の形式をとる確率的ニューラルネットワークの一つであり,パラメトリック機械学習の重要なモデルの一つである.しかしボルツマンマシンの厳密な学習アルゴリズムは一般にシステムの次元に対して指数的な計算コストを必要としてしまう.近年Hintonによりcontrastive divergenceと呼ばれる強力な近似学習アルゴリズムが提案され,多くの学習問題に適用されてきている.しかしながらcontrastive divergenceにはアルゴリズムの収束などに関しての理論的な保証がほとんどなく,実用的には確率的なサンプリング法を必要とするためアルゴリズムが分散をもってしまうという欠点がある.そこで本論文では相関等式と呼ばれる定式化を用いてボルツマンマシンに対する新しい近似学習アルゴリズムを提案する.提案学習アルゴリズムはボルツマンマシンの学習の問題を単純な凸最適化問題へと近似することにより得られる.そのアルゴリズムは観測データ点に対して決定論的に解を与えるものであるため実装には便利である.また提案学習アルゴリズムの性能はcontrastive divergenceやYasuda and Tanakaにより提案されたloopy belief propagationを用いた学習アルゴリズムの性能を多くの場合で上回ることを人工データに対する数値実験を用いて示す.