著者
白井 克佳 中里 信立 斉藤 実 鍋倉 賢治 松田 光生
出版者
人間環境大学
雑誌
人間と環境 : 人間環境学研究所研究報告 : journal of Institute for Human and Environmental Studies = Journal of Institute for Human and Environmental Studies (ISSN:13434780)
巻号頁・発行日
no.3, pp.69-77, 1999-06-20

本研究は夏期合宿における競技選手のコンディションの変動を調査した。対象は男子陸上長距離選手8名とし、対象の起床時、朝練習時心拍数、主観的体調、尿(量、濃度)、及び走行距離と、練習を行った環境の計測を行った。その結果、起床時、朝練習時心拍数と主観的体調が、合宿が進行するに従い、低下することが観察された。起床時、朝練習時心拍数の低下は合宿によるトレーニング効果によるものか、合宿の環境に慣れたためか、今回の検討では明らかにすることができなかった。主観的体調の低下は先行研究では心拍数の増加とともに観察されたが、今回はそれと異なった結果となった。合宿中に脱水症状を起こし、練習を中止した選手がいたが、この選手の当日の尿量は前日までと比べ、著しく高値であった。このことは尿量の観察がコンディションを把握する上で有用であり、熱中症などの事故を未然に防ぐ手がかりとなる可能性があることを示している。To investigate variations of conditions in the summer training camp, we examined 8 long-distance runners. Heart rate (HR), subjective condition, value of training and urine were analyzed for 14 days. HR decreased day by day, during summer training camp. This result may indicate the effect, the training had on the runners. One day, one subject showed a significantly high value of urine, and he retired training due to dehydration. Urine analyzation may be a useful indicator of physical condition.
著者
大澤 啓亮 白井 克佳 阿部 篤志
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.70, pp.196_3, 2019

<p> 選手の過去から現在までの競技成績の推移は、その後における国際競技力の進捗のモニタリングや設定目標の検討を行う際に有用な情報である。本研究では女子テニス選手のWTAシングルスランキングに着目し、競技成績の評価指標を構築することを目的とする。対象はWTAシングルスランキングにおいて最高順位が上位16位内に入った実績のある選手(85名)とした。上位4位に入った実績のある選手のグループ(Top4)、上位5~8位に入った実績のある選手のグループ(Top8)、上位9~16位に入った実績のある選手のグループ(Top16)の3つに分類し、各年齢においてランキング上位100位までに入った選手数の割合について分析を行った。その結果、各グループにおいて18歳時点で上位100位までに入った選手数の割合が相対的に高く、特にTop4のグループでの構成比率が高かった。この結果は18歳未満の選手が年間に出場できる大会数が制限されていることが1つの要因と考えられるが、18歳時点で上位100以内に入ることが将来的に上位4位に入るための一つの指標となりうることも示唆された。</p>
著者
白井 克佳 中里 信立 斉藤 実 鍋倉 賢治 松田 光生
出版者
人間環境大学
雑誌
人間と環境 (ISSN:13434780)
巻号頁・発行日
no.3, pp.69-77, 1999-06

本研究は夏期合宿における競技選手のコンディションの変動を調査した。対象は男子陸上長距離選手8名とし、対象の起床時、朝練習時心拍数、主観的体調、尿(量、濃度)、及び走行距離と、練習を行った環境の計測を行った。その結果、起床時、朝練習時心拍数と主観的体調が、合宿が進行するに従い、低下することが観察された。起床時、朝練習時心拍数の低下は合宿によるトレーニング効果によるものか、合宿の環境に慣れたためか、今回の検討では明らかにすることができなかった。主観的体調の低下は先行研究では心拍数の増加とともに観察されたが、今回はそれと異なった結果となった。合宿中に脱水症状を起こし、練習を中止した選手がいたが、この選手の当日の尿量は前日までと比べ、著しく高値であった。このことは尿量の観察がコンディションを把握する上で有用であり、熱中症などの事故を未然に防ぐ手がかりとなる可能性があることを示している。