著者
山本 利一 本郷 健 本村 猛能 齋藤 実 永井 克昇 石田 祐輝
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
vol.31, pp.170-173, 2015-08

本研究は,初等中等教育におけるプログラミング教育の必要性や学習効果について国の政策や先行研究を整理することである。また,発達段階に応じた指導内容や,論理的思考力など様々な表現方法を身に付けるための指導過程を検討する際に活用できる基本的知見を整理することである。
著者
齋藤 実
出版者
自由が丘産能短期大学
雑誌
産能短期大学紀要 (ISSN:09167218)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.61-71, 2005-06-30
被引用文献数
1

2004年,我が国ではじめての包括的な内部告発者保護法である,「公益通報者保護法」が制定された。本法は,イギリスの公益開示法をモデルに参考にして制定されたものである。そこで,本論文ではイギリスの公益開示法を概観しながら,我が国の公益通報者保護のあり方を検討する。公益通報者保護法は,わが国で初めて一般的包括的に内部告発者を保護した法律であるという点は,高く評価できるものと思われる。しかし,通報対象事実の範囲が狭い点,外部通報の要件が厳格である点については,まだ改善の余地があると思われる。コンプライアンスを促進しようとしない会社に対して,メスを入れることこそが公益通報制度にとっては重要である。とするならば,本法による濫用的な内部告発を防ぎつつも,本法を改善し広く公益通報を認めて行くことが必要であろう。
著者
小沢 聡 和久 貴洋 齋藤 実 瀬口 典子 郡秀 香田 一郎 河野 成明 佐藤
出版者
身体運動文化学会
雑誌
身体運動文化研究 (ISSN:13404393)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.83-92, 1999-03-31 (Released:2022-03-31)
参考文献数
23

It is widely recognized that fluid intake during exercise is effective in preventing heat stroke and maintaining exercise performance in a hot environment. However, kendo players have traditionally restricted fluid intake during training, even in a hot environment, in order to cultivate their spirit.Research involved a study of the fluid intake of kendo players of a college team participating in a summer training camp. Twenty-two kendo players (15 male, 7 female) participated in the summer camp of August in 1997. Trainings in the camp were held twice a day (once in the morning and in the afternoon, respectively). Fluid volume intake of each player in training was measured, as was body weight before and after training, and environmental conditions (i. e. dry-bulb temperature and relative humidity) during training session in the camp.The players took in fluids in a total of 1477. 1 ± 685. 7ml in each training (201. 7 士 256. 1ml, 320. 3 ± 178. 9ml / hr, and 537. 0 土 347. 5ml before, during and after training, respectively). The real body weight loss (i. e. body weight loss corrected by fluid volume intake) was 2. 4 土 1. 1kg, although body weight loss after training was 0. 9 ± 0. 8kg. There was a significant regression between fluid volume intake and the real body weight loss (r = 0. 614, p く 0. 05). The regression analysis showed a regression coefficient of 0. 401, indicating that the rate of fluid volume intake to fluids volume secretion from the body was 40. 1%. It is vital for kendo players to intake fluids much more frequently during training in a hot environment, and their coaches must design training programs in which the players are able to do so.
著者
齋藤 実
出版者
日本犯罪社会学会
雑誌
犯罪社会学研究 (ISSN:0386460X)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.134-147, 2006-10-18 (Released:2017-03-30)

わが国において,幼女を狙った性犯罪が相次いで起こり,社会に深刻な問題を投げかけている.そのため,俄かに,性犯罪対策のあり方についての議論がなされているが,現在,議論の中心の1つは,いかに効果的な性犯罪者処遇を行い,再犯を防止するかという点にある.再犯防止のために,諸外国の性犯罪対策の状況を知ることは,わが国で効果的な性犯罪者対策をするために不可欠の要素であろう.本稿では,諸外国の中でも,今まであまり紹介されることのなかった,フィンランドの性犯罪対策について紹介していく.フィンランドにおける積極的な性犯罪対策の歴史は古くはないものの,近年一定の効果をあげているといわれる.フィンランドでは,具体的な性犯罪対策として,刑法改正と性犯罪者処遇を性犯罪対策の二本柱としている.そこで,本稿では,フィンランドの性犯罪対策を紹介し,これらのわが国の導入の可能性を検討した.
著者
齋藤 実
出版者
自由が丘産能短期大学
雑誌
自由が丘産能短期大学紀要 (ISSN:18812244)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.73-85, 2006-08-31

大学病院における医療事故が後を絶たない。特に,近年,大学付属病院が特定機能病院の承認を取消されるケースが何件か報告されている。これらのケースの多くは,内部通報制度が不十分であることに,大きな理由がある。そこで,医療事故を防止していくためのひとつの方策として,公益通報者保護法を活用し,病院内の透明性をはかることをあげることができる。その中でも特に重要なのは,院内の通報に頼るのではなく,外部通報制度により医療事故を防ぐことであろう。とはいえ,外部通報を行う場合,公益通報者保護法では,「通報対象事実」の内容,及び外部通報の要件で問題が生じる可能性があるため,外部通報制度に一定の限界があることは否めない。そのため,これらの要件を限定的に考えながら,誠実性の要件で利益調整を図り,外部通報制度の活用を図ることが必要であると考える。
著者
田中 一寛 阪上 義雄 齋藤 実 朝田 雅博 寺村 一裕 佐々木 真人 甲村 英二
出版者
日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.5, pp.395-400, 2004-05-20 (Released:2017-06-02)
参考文献数
23

症例は77歳,女性で,頭痛,嘔気,めまいを主訴に当院を受診した.頭部MRIにおいて左小脳半球より小脳テントに沿って,一部境界不明瞭な腫瘍性病変が認められた.脳血管造影では,主に左副硬膜動脈より腫瘍濃染が認められた.後頭下開頭による腫瘍摘出術を施行した.腫瘍は左小脳半球から発生し,クモ膜下腔を硬膜,小脳テントに沿って進展し,左錐体骨にて腫瘍と接する硬膜から細い多数の栄養血管が認められた.組織学的には悪性星状細胞腫であった.術前には髄膜腫,転移性脳腫瘍などとの鑑別診断に苦慮した1例であった.
著者
齋藤 実穂
出版者
東京工業大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2013-04-01

「地球と太陽(太陽風)の相互作用からどのような物理過程で、オーロラ現象が引き起こされるのか」、その過程を明らかにするために、人工衛星の観測データの解析を行った。これまで調べることが難しかったオーロラ現象の源の構造、特に電流層の構造を調べることから、プラズマ物理を用いたオーロラ現象の説明を試みた。THEMIS衛星群を用いた電流観測から、「磁気圏尾部の電流経路」、「サブストームの発生源(起電力)」、「磁気圏のエネルギー収支」がわかるようになることが期待できる。また電流密度の構造と理論研究を合わせることにより磁気圏尾部プラズマシートが安定的に存在できるのか議論できるようにするための基礎的な知見を得ることができた。研究では、 複数の人工衛星を用いた磁気圏尾部の解析方法を開発し、電流密度を直接調べることを可能にした。開発した解析手法は、2007年にNASAが打ち上げたTHEMIS衛星群5機を用いて実際の観測データへ適用をした。2007年から2014年の観測事例を調べ統計的な性質を得ることができた。次に平均的な状態と比べて、サブストーム(オーロラ嵐)ときにどのような特徴が見られるのかを調べた。これまで磁気圏で電流密度が高くなる場合は、サブストームの成長相と考えられていたが、発達相にも高くなることを初めて示すことができた。ストーム開始時の電流系のモデルを構築し、プラズマシートの東西非対称の特徴を観測データから明らかにした。
著者
本郷 健 齋藤 実 須藤 崇夫 堀口 真史 佐野 和夫 横田 一弘
出版者
日本教育情報学会
雑誌
年会論文集
巻号頁・発行日
no.26, pp.300-301, 2010

情報科教育の目標として,情報的な見方・考え方の育成を提案し,教材の開発を進めて来ている.新しい考え方を普及させ,普段の教育場面で広く実施していくためには,先進的実践者のさまざまな教育資料を共有する必要がある.特に,新しい考え方を目標として掲げた授業では,授業イメージが捉えにくいという課題がある.授業で初めて展開しようとする時に求められる指導資料等を中心に情報を提供するサイトを試作した.
著者
石島 勉 平井 敏博 齋藤 実 近藤 ゆかり 平沼 謙二
出版者
社団法人日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科學會雜誌 (ISSN:03895386)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.116-125, 1992-02-01
被引用文献数
26 6

近年,コンタクトスポーツにおける顎口腔領域の外傷防止のためにマウスガードの使用が叫ばれている.しかし,マウスガードは咬合機能と密接な関係にあり,不良なマウスガードの安易な装着は顎口腔系のみならず全身への悪影響も懸念されるため,歯科医の十分な注意と管理が必要である.本論文は,各種カスタムメイド・マウスガード材料の厚さと荷重時の動態について検討したものである.
著者
齋藤 実穂 齋藤 義文 向井 利典 浅村 和史
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発報告 (ISSN:13491113)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.1-33, 2005-11

本研究の目的は,磁気圏in-situ 高温プラズマ観測において,電子ダイナミクスを解明する高い時間分解能を得ることができる,新しい方式による検出部の開発である.MCP(microchannelplates)と位置検出マルチアノードからなり,ASIC(Application specific integrated circuit)技術を取り入れるところが新しい.ASICとマルチアノードの組み合わせは,最も高速な信号処理を可能にするだけでなく,同時に小型,軽量,低消費電力な検出部になると期待が持てる.これを可能にする基盤技術は,ASICをアノード基板(セラミック)の裏面へ直接搭載することである.アノード表面は,多数の個別アノードを構成する導体パターンが,プリントしてある.このアノード基板をはさんだ,表と裏の導体パターンによる静電容量を,信号検出に用いる.これは,アノード表面の高電圧と信号処理系を絶縁する,高電圧絶縁コンデンサーの代用である.アノード基板は,厚さ1mmのアルミナであり,導体パターンでつくる.基板利用コンデンサーの静電容量は3pFである.これは通常,信号検出に用いられる,高電圧絶縁コンデンサーの静電容量より2桁小さい.高電圧絶縁コンデンサーを,この極めて小さい静電容量で代用できるかというのは,小型化を目的としてた電子検出部として,ASICを採用できるかどうかの決定要素であった.しかしながら,われわれの実験結果は,低静電容量による信号の減衰はあっても約50%であることを示した.厚さ1mmというのは,構造強度の要求を満たすので,この基板利用コンデンサーは,衛星搭載機器に利用できる設計概念である.次に個別アノード間の静電カップリングを測定した.多くの個別アノードが有効面積を大きくとれるように互いに隣接した構造をとる.マルチアノードシステムでは,重要な検討項目である.その結果,基板利用コンデンサーを使用するアノードは,隣接する個別アノード間に10%のクロストークがあった.一方で,アノードと処理系を直結させる場合では,電気的クロストークは無視できるレベルである.よって,電気的クロストークも,基板利用コンデンサーの低い静電容量の影響である.10%のクロストークは,アノード運用時,信号レベルの適切な設定により十分回避できる大きさであるが,将来的には,静電容量を大きくとるほうが望ましく,今後の課題である.今回,ASICはローレンスバークレー研究所が開発してきたSSD用の荷電アンプ,ディスクリミネータ,カウンターまでを含むチップを用い,マルチアノードを試作した.このチップのサイズは,およそ1.2mm×1.2mmである.実際に,イオンビームを照射し,試験した結果,われわれの新しいタイプのマルチアノードは,さらに研究を進める必要があるものの将来の磁気圏ミッションで,高時間分解能な高温プラズマ観測へ適用可能できると結論する.