著者
神野 雄
出版者
神戸大学
雑誌
神戸大学発達・臨床心理学研究
巻号頁・発行日
vol.14, pp.18-28, 2015-03-31
著者
神野 雄
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
pp.26.2.11, (Released:2017-08-01)
参考文献数
22
被引用文献数
1

本研究の目的は恋愛関係での葛藤時に予測される行動を測定する架空の浮気場面への予測行動尺度Anticipated Behavior Scale for Imaginary Infidelity (ABSII)の作成とその信頼性・妥当性の検討であった。ABSIIの浮気場面として恋人と第三者のデート場面を設定し,現在恋愛関係にある大学生112名に質問紙調査を行った。探索的・確認的因子分析の結果,想定通りABSIIは「攻撃志向」「沈黙志向」「別れ志向」「対話志向」「ライバル志向」の5因子構造を示した。ストレッサーへの認知的評価,ストレス反応,嫉妬深さ,投資モデルとの関連から妥当性を検討すると葛藤状況を重要視する傾向と「攻撃志向」「対話志向」の正の関連,「沈黙志向」の負の関連,ストレス反応と「攻撃志向」「別れ志向」の正の関連,全般的な嫉妬深さと「攻撃志向」「ライバル志向」の正の関連,関係満足感と「対話志向」の正の関連,「別れ志向」との負の関連などが示され,尺度の構成概念的妥当性がおおむね確認された。
著者
神野 雄
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.86-88, 2016-07-01 (Released:2016-06-04)
参考文献数
9
被引用文献数
2

There are no useful scales that assess romantic jealousy multidimensionally in Japanese, and also, many issues that need improvement can be noted in representative jealousy scales such as the Multidimensional Jealousy Scale by Pfeiffer & Wong (1989). This study was conducted to develop the Multidimensional Scale of Jealousy in Romantic Relationships to assess components of romantic jealousy referred to in previous studies and to make some improvements. Three components of romantic jealousy were hypothesized: suspicious cognition, exclusive emotion, and cautious behavior. The results from 234 undergraduates showed three factors indicated by exploratory/confirmatory factor analysis and high internal consistency. The results also showed concurrent validity with the “Mania love style” and construct validity with scales measuring fear of abandonment, reassurance-seeking, and intimacy.
著者
神野 雄
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.125-139, 2018-11-01 (Released:2018-11-08)
参考文献数
53

本研究では,先行研究で知見が一貫していない恋愛関係の嫉妬傾向と自尊感情との関連について,自己愛的観点に着目することで知見を整理し直すことが目的であった。交際経験のある大学生160名を調査協力者として質問紙調査を行い,相関分析の結果,自尊感情は嫉妬の三次元すべてと明確な直線的関係にないことが示された。また階層的重回帰分析の結果から,特に嫉妬の情動的側面に対して自尊感情と自己愛の誇大性に相当する変数を同時に投入した場合は自尊感情が負の,「有能感・優越感」が正の有意な影響を示し,先行研究の知見の混乱は自尊感情が自己愛的な自己評価の高さと弁別して測定されていないために生じた可能性を見出した。さらに自己愛の過敏性に相当する変数と「注目・賞賛欲求」を投入すると,「注目・賞賛欲求」「自己愛性抑うつ」の影響が強く示されたため,自己評価の過敏さ・脆弱さが青年の情動的な嫉妬深さを規定しうることが示唆された。
著者
神野 雄
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
pp.27.2.2, (Released:2018-06-01)
参考文献数
53

本研究では,先行研究で知見が一貫していない恋愛関係の嫉妬傾向と自尊感情との関連について,自己愛的観点に着目することで知見を整理し直すことが目的であった。交際経験のある大学生160名を調査協力者として質問紙調査を行い,相関分析の結果,自尊感情は嫉妬の三次元すべてと明確な直線的関係にないことが示された。また階層的重回帰分析の結果から,特に嫉妬の情動的側面に対して自尊感情と自己愛の誇大性に相当する変数を同時に投入した場合は自尊感情が負の,「有能感・優越感」が正の有意な影響を示し,先行研究の知見の混乱は自尊感情が自己愛的な自己評価の高さと弁別して測定されていないために生じた可能性を見出した。さらに自己愛の過敏性に相当する変数と「注目・賞賛欲求」を投入すると,「注目・賞賛欲求」「自己愛性抑うつ」の影響が強く示されたため,自己評価の過敏さ・脆弱さが青年の情動的な嫉妬深さを規定しうることが示唆された。
著者
神野 雄
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.140-153, 2017-11-01 (Released:2017-11-04)
参考文献数
22
被引用文献数
1 1

本研究の目的は恋愛関係での葛藤時に予測される行動を測定する架空の浮気場面への予測行動尺度Anticipated Behavior Scale for Imaginary Infidelity (ABSII)の作成とその信頼性・妥当性の検討であった。ABSIIの浮気場面として恋人と第三者のデート場面を設定し,現在恋愛関係にある大学生112名に質問紙調査を行った。探索的・確認的因子分析の結果,想定通りABSIIは「攻撃志向」「沈黙志向」「別れ志向」「対話志向」「ライバル志向」の5因子構造を示した。ストレッサーへの認知的評価,ストレス反応,嫉妬深さ,投資モデルとの関連から妥当性を検討すると葛藤状況を重要視する傾向と「攻撃志向」「対話志向」の正の関連,「沈黙志向」の負の関連,ストレス反応と「攻撃志向」「別れ志向」の正の関連,全般的な嫉妬深さと「攻撃志向」「ライバル志向」の正の関連,関係満足感と「対話志向」の正の関連,「別れ志向」との負の関連などが示され,尺度の構成概念的妥当性がおおむね確認された。
著者
神野 雄
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.140-153, 2017
被引用文献数
1

<p>本研究の目的は恋愛関係での葛藤時に予測される行動を測定する架空の浮気場面への予測行動尺度Anticipated Behavior Scale for Imaginary Infidelity (ABSII)の作成とその信頼性・妥当性の検討であった。ABSIIの浮気場面として恋人と第三者のデート場面を設定し,現在恋愛関係にある大学生112名に質問紙調査を行った。探索的・確認的因子分析の結果,想定通りABSIIは「攻撃志向」「沈黙志向」「別れ志向」「対話志向」「ライバル志向」の5因子構造を示した。ストレッサーへの認知的評価,ストレス反応,嫉妬深さ,投資モデルとの関連から妥当性を検討すると葛藤状況を重要視する傾向と「攻撃志向」「対話志向」の正の関連,「沈黙志向」の負の関連,ストレス反応と「攻撃志向」「別れ志向」の正の関連,全般的な嫉妬深さと「攻撃志向」「ライバル志向」の正の関連,関係満足感と「対話志向」の正の関連,「別れ志向」との負の関連などが示され,尺度の構成概念的妥当性がおおむね確認された。</p>
著者
神野 雄
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.125-139, 2018

<p>本研究では,先行研究で知見が一貫していない恋愛関係の嫉妬傾向と自尊感情との関連について,自己愛的観点に着目することで知見を整理し直すことが目的であった。交際経験のある大学生160名を調査協力者として質問紙調査を行い,相関分析の結果,自尊感情は嫉妬の三次元すべてと明確な直線的関係にないことが示された。また階層的重回帰分析の結果から,特に嫉妬の情動的側面に対して自尊感情と自己愛の誇大性に相当する変数を同時に投入した場合は自尊感情が負の,「有能感・優越感」が正の有意な影響を示し,先行研究の知見の混乱は自尊感情が自己愛的な自己評価の高さと弁別して測定されていないために生じた可能性を見出した。さらに自己愛の過敏性に相当する変数と「注目・賞賛欲求」を投入すると,「注目・賞賛欲求」「自己愛性抑うつ」の影響が強く示されたため,自己評価の過敏さ・脆弱さが青年の情動的な嫉妬深さを規定しうることが示唆された。</p>
著者
後藤 美希 鈴木 蓉子 竹入 洋太郎 大村 美穂 神野 雄一 竹内 真 永井 美和子 江口 聡子 中林 稔 東梅 久子 横尾 郁子 有本 貴英
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.289-294, 2021-03-10

▶概要 常勤内視鏡技術認定医不在下で子宮体癌に対する腹腔鏡手術を導入し,治療成績について以前の開腹手術症例と後方視的に比較検討した.腹腔鏡手術では開腹手術に比べて出血量の減少,術後在院日数の短縮を認めた.合併症に関しては重篤なものは認めず安全に腹腔鏡手術の導入ができたと思われるが,腹腔鏡手術で有意に多いという結果になり,そのうちの50%は下肢の神経障害であった.いずれもBMI30以上の肥満症例であり,術者が手術操作に熟練するまでは手術適応のBMI基準を低く設定することも必要と考えられた.また,内視鏡技術認定医と婦人科悪性腫瘍専門医が密に連携して手術操作を行うことが重要と思われた.
著者
神野 雄二
出版者
熊本大学
雑誌
国語国文研究と教育 (ISSN:02882981)
巻号頁・発行日
vol.58, pp.121-149, 2020-01-31

「国語国文研究と教育」第56号において「『書道』に関する用語の適切な英語翻訳についての研究 : 『篆刻』に関する用語について」(39344)として,また「国語国文研究と教育」第57号において「『日本篆刻の歴史』の和文英訳 : 篆刻に関する和文英訳の課題と展望」(41825)として論考を発表した.書道,中でも篆刻に関して,その英語表現について考察したものである.本稿では,いくらか加筆修正を施し再掲する.二つの論考は,「篆刻」というキーワードで関連するものであり,ここに一篇の論文として載せる.
著者
神野 雄二
出版者
熊本大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009-04-01

日本における篆刻や篆刻家の基礎的研究を、調査研究・文献研究・科学的研究の3種の方法により詳細に進めた。篆刻や印学の史的考察、篆刻家の事跡の調査・研究と作品研究を遂行し、論考として発表した。また、篆刻に関わる傍系の文人・芸術家の事跡の調査・研究と作品研究を行なった。日本における篆刻・印学や篆刻家の研究、それらの広い視野に立った体系的な研究はまだ十分なされていなかった。本研究において、日本の篆刻や篆刻家の歴史的・芸術的・文化史的な面の一端を明らかにすることができ、日本の印学の体系化に向けての研究の深化をはかることができた。
著者
神野 雄二 ジンノ ユウジ Jinno Yuji
出版者
熊本大学
雑誌
熊本大学教育学部紀要 人文科学 (ISSN:0454613X)
巻号頁・発行日
vol.59, pp.275-286, 2010-12-03

本論では、山田寒山の印学面での業績を論述するとともに、『寒山本印章備正』の成立と内容を見、『印章備正』に纏わる事柄を精査し、日本印学史の一端を明らかにする。尚、本稿は第十六回書学書道史学会において口頭発表した「日本印人研究-山田寒山の印学と『印章備正』を中心に-」を基に、その後の新知見を追補し纏めたものである。