著者
稲葉 通将 吉野 友香 高橋 健一
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.DSF-F_1-9, 2016-01-06 (Released:2016-01-08)
参考文献数
23
被引用文献数
1

This paper presents an open domain monologue generation method for non-task-oriented dialogue systems to be able to speak their opinions and impressions as a speaker. To generate monologues, we acquire suitable utterances that contain a given topic from Twitter. Our method determines whether utterances have cohesion or not using the support vector machine and concatenate them in a row. It scores the utterance sequences from the aspect of their humor, unexpectedness and speciality in the given topic. We acquire the utterance sequences that ranks high as monologues. Results of an experiment demonstrate that our method can generate amusing and semantically appropriate monologues.
著者
稲葉 通将 神園 彩香 高橋 健一
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

人間と雑談を行う非タスク指向型対話システムは,様々な話題に柔軟に対応できることが求められる.そこで本研究では,Twitterデータを用いて発話を自動生成する手法を提案する.Twitterは大量にデータが取得できるものの,ノイズも極めて多いという欠点がある.本研究では,ツイートに点数付けすることでノイズを排除し,対話に利用可能な発話を自動生成する手法を提案する.
著者
梶原 健吾 鳥海 不二夫 稲葉 通将
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.29, 2015

近年,チェスや将棋等の完全情報ゲームでは人工知能が人間のプロを相手に勝利するようになった.一方で不完全情報ゲームについての研究は少ない.そこでコミュニケーションゲーム“人狼”における人工知能の設計を試みる. 本研究では人狼における発言内容や能力者の行動等の戦略をQ学習により学習させる.また,異なる学習結果を持つ複数のエージェントを混合してQ学習を行い,より高度な戦略を取るエージェントを設計する.
著者
稲葉 通将 高溝 恵子 浮世 満理子
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会研究会資料 言語・音声理解と対話処理研究会 99回 (2023/12) (ISSN:09185682)
巻号頁・発行日
pp.166-171, 2023-12-04 (Released:2023-12-04)

日本における10~39歳の死因順位の1位は自殺であり,現在の日本社会におけるメンタルヘルスケアの問題は深刻である.世界的にも,うつ病・不安障害により年間1兆ドルの生産性が失われているという報告がある.そこで,情報技術を用いてメンタルヘルスに関する問題解決を目指した研究が活発に行われており,カウンセリングを行う対話システムの研究開発も行われている.カウンセリング対話システムの多くは大規模言語モデル(LLM)を活用して構築されている.しかし,LLMを用いたカウンセリング対話システムの性能の定量的な評価が十分に行われているとは言い難い.本研究では,現職のカウンセラーがカウンセリング対話を模したロールプレイを行ったデータを収集し,そのデータ中のカウンセラー役の応答をGPT-4が生成した場合の適切さを別の複数名のカウンセラーが評価した結果について報告する.
著者
稲葉 通将
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.62, no.11, pp.1779-1791, 2021-11-15

本論文は,プレイヤ間で会話することで進行するパーティゲーム「人狼ゲーム」を題材とし,自然言語によりユーザに上手に説得されることでユーザを楽しませる対話システムの構築手法を提案する.提案システムはゲームの状況とユーザとの対話の流れに応じて適切な応答を複数の応答候補から選択することで対話を進めるものであり,そのためのマルチタスク学習に基づくニューラルネットワークモデルを提案する.また,自然な説得対話の実現には,システム側はユーザの説得に徐々に応じるように態度を少しずつ変化させる必要がある.そのための手法として,自然な説得の受諾を実現するためのデータドリブンな説得対話管理手法を提案する.実験ではデータに基づく客観評価とユーザとシステムが実際に対話を行う主観評価の両方を実施し,ベースラインシステムと比較して自然かつ楽しい対話が可能であることが確認された.
著者
角森 唯子 東中 竜一郎 高橋 哲朗 稲葉 通将
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.DSI-G_1-10, 2020-01-01 (Released:2020-01-01)
参考文献数
26
被引用文献数
1

The task of detecting dialogue breakdown, the aim of which is to detect whether a system utterance causes dialogue breakdown in a given dialogue context, has been actively researched in recent years. However, currently, it is not clear which evaluation metrics should be used to evaluate dialogue breakdown detectors, hindering progress in dialogue breakdown detection. In this paper, we propose finding appropriate metrics for evaluating the detectors in dialogue breakdown detection challenge 3. In our approach, we first enumerate possible evaluation metrics and then rank them on the basis of system ranking stability and discriminative power. By using the submitted runs (results of dialogue breakdown detection of participants) of dialogue breakdown detection challenge 3, we experimentally found that RSNOD(NB,PB,B) is an appropriate metric for dialogue breakdown detection in dialogue breakdown detection challenge 3 for English and Japanese, although NMD(NB,PB,B) and MSE(NB,PB,B) were found appropriate specifically for English and Japanese, respectively.
著者
竹植 正和 髙橋 健一 稲葉 通将
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE)
巻号頁・発行日
vol.2014-CE-124, no.17, pp.1-8, 2014-03-07

e -ラーニングでは,学習場所の制約を比較的受けずに自分のペースで学習を行うことができる.一方,学習を進めるうちに次第に飽きてくる傾向がある.本研究では,学習の合間に気分をリフレッシュさせる方法のひとつとして,休憩時間に楽しさを取りいれたゲームを行うことを取り上げ,実験によりその効用を調べる.実験においては.休憩時間に比較的忙しいゲーム,ゆったりとしたゲームをするグループと何もしないグループに学習者を分けて,数式を解く問題を被験者に行わせる.これらのグループの実験結果とアンケートによりこれらのゲームの影響について考察する.
著者
稲葉 通将 高橋 健一
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.E-I94_1-9, 2019-03-01 (Released:2019-03-01)
参考文献数
28

Non-task-oriented dialogue systems are required to chat with users in accordance with their interests. In this study, we propose a neural network-based method for estimating speakers’ levels of interest from dialogues. Our model first converts given utterances into utterance vectors using a word sequence encoder with word attention. Afterward, our novel attention approach, sentence-specific sentence attention extracts useful information for estimating the level of interest. Additionally, we introduce a new pre-training method for our model. Experimental results indicated that it was most effective to use topic-specific sentence attention and proposed pre-training in combination.
著者
片上 大輔 小林 優 鳥海 不二夫 大澤 博隆 稲葉 通将 篠田 孝佑
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.370-374, 2015 (Released:2016-02-26)

擬人化エージェントとともにコミュニケーションゲームである人狼を対面環境で行なうことによって高度な対話技術を修得することを目標とし,人間が人狼をプレイする際の議論を実現できる擬人化エージェントを用いた人狼知能対戦システムを開発した. 本研究では,人狼知能対戦システムを用いて人間と人工知能の識別実験を行った.実験の結果,対戦に参加した各エージェントのCMCにおける印象評定尺度の評価には,実験参加者の味方の陣営のエージェントに対して人間と人工知能の間にわずかに差があり,味方陣営の人間と人工知能の見分けが付いている傾向が見られた.また,システムによって表出する動作と発言が統一されている環境では,人間らしさについての評価において人間と人工知能の間に差はなかったため,人狼におけるノンバーバル情報の重要性を確認できた.
著者
篠田 孝祐 片上 大輔 稲葉 通将 鳥海 不二夫 大澤 博隆 松原 仁 Shinoda 1 Kosuke Katagami 2 Daisuke Toriumi 3 Fujio Inaba 4 Masamichi Osawa 5 Hirotaka Matsubara 6 Hitoshi
雑誌
SIG-SLUD = SIG-SLUD
巻号頁・発行日
vol.B5, no.02, pp.80-85, 2015-10-26

We propose a standard problem AIWolf game for artificial intelligence. This game is one of communication game around the table. This game called ``Are You a Werewolf?'', generaly. We has been thought this game is useful metrics for evaluating progress artificial intelligence. Moreover, our project held the competision at 2015
著者
稲葉 通将 高橋 健一
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2015論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.241-244, 2015-09-18

人間同士の対話において,聞き手の反応や相手への働きかけは,話し手が話を進めていくために必要な要素である.そこで本研究では,ユーザの発話に対し,聞き手として適切な応答を行うことで対話を活性化させる対話システムを設計する.対話システムの応答は多クラスSupport Vector Machine(SVM) を用いて応答クラスを決定することで行う.そのための学習データとして,Twitter におけるtweet・replyペアを用いる手法を提案する.本研究で提案する応答手法は,Twitter 上に公開している対話システムに実装されている.本論文ではこの対話システムの機能についても併せて述べる.
著者
鳥海 不二夫 梶原 健吾 大澤 博隆 稲葉 通将 片上 大輔 篠田 孝祐
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2014論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.127-132, 2014-10-31

人工知能を用いたゲームをプレイするエージェントは数多く開発されているが,現在までに,人工知能が人間に勝利しているテーブルゲームの多くは全ての情報が公開されている完全情報ゲームである.それに対して,ゲームの中には情報が完全には公開されておらず,情報の被均一性がゲーム性を演出する不完全情報ゲームや,ゲームの本質がプレイヤ同士の自由対話や交渉によって実現されるコミュニケーションゲームがある.本研究では,不完全情報コミュニケーションゲームである人狼ゲームをエージェントがプレイするサーバを構築し,人とエージェント,エージェントとエージェントがそれぞれゲームをプレイする環境を整える.
著者
稲葉 通将 神園 彩香 高橋 健一
出版者
The Japanese Society for Artificial Intelligence
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.21-31, 2014
被引用文献数
9

Recently, computerized dialogue systems are studied actively. Non-task-oriented dialogue systems that handle domain-free dialogues like chats are expected be applied in various fields, but many challenges still exist in developing them. This paper addresses the problem of utterance generation for non-task-oriented dialogue systems. We search twitter data by topic words and acquire sentences. The sentences are filtered by rules and scored on the basis of training data. We acquire the sentences which have a high score as utterances. The results of an experiment demonstrate that the proposed method can generate appropriate utterances with a high degree of accuracy.
著者
稲葉 通将 鳥海 不二夫 石井 健一郎
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J94-D, no.1, pp.59-67, 2011-01-01

近年,人間と対話を行うコンピュータ(対話エージェント)に関する研究が活発化している.しかし,その多くはチケット予約や道案内など特定のタスク達成を目的としたタスク指向型対話エージェントに関するものであり,人間と雑談を行い,話を盛り上げるための非タスク指向型対話エージェントの研究は少ない.話を盛り上げ,相手を楽しませる対話エージェントの設計のためには,人間同士の対話の分析が必要不可欠である.そこで本論文では,人間同士のテキスト対話中における,話者の盛り上がり度の高い発話をCRF (Conditional Random Fields)を用いて自動判定する手法を提案する.本手法では,大規模コーパスから獲得した共起情報を用いて,発話と発話の間の意味的なつながりの強さを抽出し,これを素性の一つとして用いた.実験の結果,提案手法は人手による評価に準ずる性能を示すことを確認した.