著者
細谷 忠嗣
出版者
九州大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

火山島であり周辺地域と陸続きになっていないと考えられるトカラ列島における甲虫相の形成史を明らかにするために,分布パターンの異なるクワガタムシ科甲虫について分子集団遺伝学的および比較形態学的解析を行い,またコガネムシ上科甲虫の分布パターンも調査・比較することにより,トカラ列島への侵入経路,侵入時期および侵入回数を明らかにし,火山島における甲虫相の形成に与える地史や海流の影響を明らかにした.
著者
荒谷 邦雄 細谷 忠嗣 楠見 淳子 苅部 治紀
出版者
九州大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

近年、日本でも国外外来種に対する規制や防除がようやく本格化したが、国内外来種への対応は大きく遅れている。 移入先に容易に定着し地域固有の個体群とも交雑が生じる上に交雑個体の識別が極めて困難な国内外来種はまさに「見えない脅威」であり、その対策は急務である。そこで本研究では、意図的に導入されたペット昆虫を対象に、形態測定学や分子遺伝学的な手法を利用して、国内外来種の実態把握や生態リスク評価、交雑個体の検出、在来個体群の進化的重要単位の認識などを実施し、国内外来種の「見えない脅威」の可視化とそのリスク管理を試み、在来の多様性保全のための効率的かつ効果的なペット昆虫問題の拡大防止策の提言を目指した。
著者
御田 成顕 細谷 忠嗣 井上 裕香子 伴 和幸 冨澤 奏子 松本 七海
出版者
Association of Wildlife and Human Society
雑誌
野生生物と社会 (ISSN:24240877)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.25-33, 2021 (Released:2022-02-01)
参考文献数
22

Zoos are expected to play a role in environmental education. However, zoos have not been able to provide sufficient opportunities for experiential learning to the age groups from the upper grades of elementary school to university students, who rarely have the opportunity to visit a zoo. Zoos are required to carry out various recruiting and public relations activities to increase the opportunities of coming to a zoo for these age groups. This study aimed to collect basic information relevant to pursuing the potential of zoos as a site of environmental education for these age groups. A questionnaire survey targeting 479 vocational school students in the city of Fukuoka was administered. As a result, zoos were generally recognized as a place for recreation. In contrast, some students interested in animals considered zoos to be a place for learning, and it is necessary to increase their satisfaction with this purpose. To enhance the role of the zoo as a place of environmental education, it is necessary to devise exhibitions in which animals can be enjoyed and to satisfy the basic requirements of visitors who visit for various purposes. It will be possible to promote the environmental education role of zoos by encouraging and arousing interest in the age group and connecting them to learning.
著者
細谷 忠嗣 神保 宇嗣
出版者
日本昆虫学会
雑誌
昆蟲 ニューシリーズ (ISSN:13438794)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.48-57, 2010-06-25

2010年は国際生物多様性年であり,10月には名古屋で生物多様性条約第10回締約国会議(CBD COP10)が開催される.現在,人間活動によって生じた地球温暖化などの環境変化や開発による生態系の破壊,密猟や乱獲などによる生物多様性の急速な喪失が,生物多様性の危機として大きな問題となっており,「2010年目標」の評価や「ポスト2010年目標」の策定,遺伝資源へのアクセスと利益配分(ABS)など本会議には大きな関心が集まっている.この会議に向けて,日本でも日本生物多様性観測ネットワーク(J-BON)や東・東南アジア生物多様性情報イニシアティブ(ESABII)などの関連する大きなプロジェクトが立ち上げられている.分類学には,これらの生物多様性条約に関わるプロジェクトへの貢献が期待されている.こうした問題解決への参画は,分類学への関心を高め,その地位を向上させるだけでなく,新しい研究分野開拓という形で学問自体の進展にもつながるであろう.本特集では,生物多様性条約関連プロジェクトに参画している研究者がその概要と分類学者との関係のあり方を紹介していくことで,分類学者として生物多様性条約とその関連活動にどのように向き合い,そして参加していくべきかを考えていく.
著者
細谷 忠嗣 神保 宇嗣
出版者
日本昆虫学会
雑誌
昆蟲.ニューシリーズ (ISSN:13438794)
巻号頁・発行日
vol.13, no.2, pp.48-57, 2010

2010年は国際生物多様性年であり,10月には名古屋で生物多様性条約第10回締約国会議(CBD COP10)が開催される.現在,人間活動によって生じた地球温暖化などの環境変化や開発による生態系の破壊,密猟や乱獲などによる生物多様性の急速な喪失が,生物多様性の危機として大きな問題となっており,「2010年目標」の評価や「ポスト2010年目標」の策定,遺伝資源へのアクセスと利益配分(ABS)など本会議には大きな関心が集まっている.この会議に向けて,日本でも日本生物多様性観測ネットワーク(J-BON)や東・東南アジア生物多様性情報イニシアティブ(ESABII)などの関連する大きなプロジェクトが立ち上げられている.分類学には,これらの生物多様性条約に関わるプロジェクトへの貢献が期待されている.こうした問題解決への参画は,分類学への関心を高め,その地位を向上させるだけでなく,新しい研究分野開拓という形で学問自体の進展にもつながるであろう.本特集では,生物多様性条約関連プロジェクトに参画している研究者がその概要と分類学者との関係のあり方を紹介していくことで,分類学者として生物多様性条約とその関連活動にどのように向き合い,そして参加していくべきかを考えていく.