著者
松前 ひろみ 神保 宇嗣 仲里 猛留 畠山 剛臣 大林 武
出版者
特定非営利活動法人 日本バイオインフォマティクス学会
雑誌
JSBi Bioinformatics Review (ISSN:24357022)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.88-114, 2022 (Released:2022-12-21)
参考文献数
118

本稿では、これまで独立に発展を遂げてきた次の3つの領域を組み合わせ、新しい生物学のあり方を模索する:(1)遺伝子を中心としたバイオインフォマティクス解析、(2)生態系における個体や種の情報を扱う生物多様性情報解析、(3)生物たるヒトが生み出した文化情報の解析。従来これらの分野では異なる学術体系に基づいてデータが蓄積されてきたが、近年、分類学におけるDNA情報の利用や、ヒトの文化的形質の起源や進化の研究、人新世における生物多様性の研究から、3つの分野には互いに接点が生じている。しかし、学際的なコミュニティ等を活用してもなお、技術的・概念的な溝を埋めるのは容易ではない。そこで、これら3つの分野の関わりについて、データ連携を中心に、代表的なリソース・研究事例・課題などを俯瞰し、バイオインフォマティクスの研究者を生物多様性情報や文化の情報の世界へと誘いたい。
著者
杉田 典正 海老原 淳 細矢 剛 神保 宇嗣 中江 雅典 遊川 知久
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
pp.2038, (Released:2021-08-31)
参考文献数
62

環境省レッドリストに掲載された多くの分類群は、個体数が少ない、生息地がアクセス困難であるなどの理由から保全管理計画の策定に必要な情報が不足している。博物館は過去に採集されたレッドリスト掲載の分類群の標本を所蔵している。ラベル情報に加え形態・遺伝情報を有する標本は、保全に関する様々な情報を供給可能である。しかし、標本の所在情報は各博物館の標本目録や台帳に散在しており標本の利用性は低かった。これらの情報は公開データベース等で共有化されつつあるが、情報の電子化・共有化は不完全であり、依然として利用性が低い状況にある。本研究は、環境省レッドリスト 2019ならびに海洋生物レッドリスト 2017に掲載の絶滅危惧種(絶滅と野生絶滅、絶滅危惧 I類のみ対象)の標本所在情報を集約するために、国立科学博物館の標本データベースおよびサイエンスミュージアムネット( S-Net)の集計と聞き取り等による標本所在調査をおこなった。国内の博物館は、約 95.9%の絶滅危惧種につき標本を 1点以上保有し、少なくとも 58,415点の標本を所蔵していた。海外の博物館も含めると約 97.0%の絶滅危惧種の標本所在が確認された。約 26.5%の絶滅危惧種が個体群内の遺伝的多様性の推定に適する 20個体以上の標本数を有した。本研究により絶滅危惧種標本へのアクセスが改善された。これらの標本の活用により、実体の不明な分類群の検証、生物の分布予測、集団構造、生物地理、遺伝的多様性の変遷といった保全のための研究の進展が期待される。一方でデータベースの標本情報には偏りが認められ、例えば脊椎動物はほとんどの高次分類群で 50%以上の絶滅危惧種の所蔵があったが、無脊椎動物では全く所蔵のない高次分類群があった。採集年代と採集地にも偏りがあり、 1960 -1990年代に標本数が多く、生息地間で標本数が異なる傾向があった。データベースの生物名表記の揺れや登録の遅延は、検索性を低下させていた。利用者が標本情報を使用する際は情報の精査が必要である。保全への標本利用を促進するために、データベースの網羅性と正確性を向上させる必要がある。博物館は、絶滅危惧種に関する標本の体系的な収集、最新の分類体系に基づいた高品質データの共有化、標本と標本情報の管理上の問題の継続的な解決により、絶滅危惧種の保全に標本が活用される仕組みを整えることが求められる。
著者
神保 宇嗣
出版者
一般社団法人 日本昆虫学会
雑誌
昆蟲.ニューシリーズ (ISSN:13438794)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.73-86, 2017-04-05 (Released:2019-04-05)
参考文献数
18

This is a step-by-step guide for digitizing and publishing insect specimen collection data through the Internet, with a brief review of the current situation of specimen data sharing networks both in Japan and worldwide. Nowadays, web-based database systems are becoming the standard method for publishing specimen collection data. The Global Biodiversity Information Facility (GBIF) is the most important global network, whereas the Science Museum Net (S-Net) is the museum specimen information network in Japan. During the data digitization process, we should focus on the data format adopted by these networks. A set of standard vocabulary, such as Darwin Core and Ecological Metadata Language, is available to describe data item names and metadata, respectively. We should also consider how to specify each record using identifiers in the Internet. A set of three codes, including the institution code, the collection code, and the specimen catalog number, is used as a standard identifier to specify a specimen in a museum collection. Quality control is the most time-consuming task in the digitization process. Functions of spreadsheet software and special tools for data cleansing can streamline the quality control process. Furthermore, we consider the terms of data usage. Recently, data releasing as open data has been recommended in the biodiversity field. The Creative Commons License is used as the standard license in GBIF and S-Net. Insect specimen collection data, written in standard format with proper metadata and published openly, can facilitate and promote data reuse and can be easily shared via networks such as GBIF and S-Net.
著者
大澤 剛士 三橋 弘宗 細矢 剛 神保 宇嗣 渡辺 恭平 持田 誠
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
保全生態学研究 (ISSN:13424327)
巻号頁・発行日
pp.2105, (Released:2021-10-31)
参考文献数
56

Global Biodiversity Information Facility(GBIF)日本ノード JBIFは、体制を刷新した 2012年以降、国内における生物多様性情報に関わる活動の拠点として、生物多様性に関わるデータの整備や公開、それらの支援、普及啓発等の活動を行ってきた。日本は 2021年 6月をもって GBIFの公式参加国、機関から外れることが決定しているが、 JBIFは引き続き同様の活動を継続していく。本稿は、 JBIFのこれまでの主な活動をまとめると同時に、国内における生物多様性情報が今後進むべき方向、課題について意見を述べ、日本の生物多様性情報の発展について今後必要と考える事項について提案する。
著者
神保 宇嗣
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.221-227, 2016 (Released:2016-06-01)
参考文献数
17
被引用文献数
2

日本における生物多様性情報を発信するシステムに関する現状と課題を概説し、その課題を解消する一方法として生物多様性情報の簡易データベースシステムを提案した。現在の生物多様性情報の公開は、印刷物やウェブサイトなどが多くデータ形式がまちまちなため、データの検索や再利用がしばしば困難である。今回提案するシステムは、メタデータとデータの二枚の表から自動的にデータベースを作成するもので、データ提供者の作業を減らし、かつ自動的に標準的な方法で公開できる点で、データ提供者にも利用者にもメリットがある。また、オープンソフトウェアで構成され、システム自身もオープンソースで公開することで、今後の自由な更新が可能となる。データ公開の大きな流れの中で、このようなシステムを核とし、データ提供者と利用者双方が参加するコミュニティの形成が必要である。
著者
濱尾 章二 樋口 正信 神保 宇嗣 前藤 薫 古木 香名
出版者
日本鳥学会
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.37-42, 2016 (Released:2016-05-28)
参考文献数
21
被引用文献数
5

シジュウカラ Parus minor の巣材47営巣分から,巣材のコケ植物と発生する昆虫を調査した.巣材として21種のコケが使われており,特定のコケを選択的に用いる傾向があった.巣材から,同定不能のものを含め7種のガ成虫が発生した.巣立ちが起きた巣でガが発生しやすい傾向があり,一因として雛の羽鞘屑が幼虫の餌となることが考えられた.巣立ち後野外に長期間置いた巣で,ケラチン食のガが発生しやすい傾向があり,巣の使用後にガ成虫が訪れ産卵することが示唆された.さらにガに寄生するハチが見いだされた.シジュウカラの営巣はこれらの昆虫にとって繁殖可能な環境を作り出していることが示された.
著者
細矢 剛 神保 宇嗣
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.6, no.4, pp.159-162, 2022-11-01 (Released:2023-01-05)
参考文献数
18

自然史データの代表として生物多様性情報をとりあげ、その基盤となる標本情報の集積・利用上の課題を議論した。国立科学博物館においては、館内のデータ管理には「標本・資料統合データベース」が、国内の自然史博物館のデータの集積を目的として「サイエンスミュージアムネット(S-Net)」がある。両者のシステム導入とデータの長期保管・長期利用における課題をスペック、仕様書、長期の維持と保証、データフォーマットとデータ移行の点から比較した。これらの観点に加え、今後は外部連携・セキュリティなどが評価できる人材の育成や、システム構築のノウハウ共有が大切である。
著者
鈴木 信也 神保 宇嗣
出版者
THE LEPIDOPTEROLOGICAL SOCIETY OF JAPAN
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.73, no.1, pp.13-17, 2022-03-31 (Released:2022-05-14)
参考文献数
14

Eupoecilia ingens Sun & Li, 2014 is recorded in Honshu, Shikoku and Kyushu, representing the first record from Japan. A diagnosis for this species is provided based on the Japanese specimens.
著者
神保 宇嗣 吉武 啓 伊藤 元己
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.123-130, 2008

DNAバーコーディングによる同定法では、形態や生態のかわりに、同定したいサンプルのDNAバーコードと専門家が同定した証拠標本のそれとを比較し、最も類似するバーコードを持つ種を同定結果とする。この手法には、網羅的なバーコードデータベースとオンライン検索システムから構成される同定支援システムが必要であり、Barcode of LifeプロジェクトではこれらはBarcode of Life Data Systemsとしてオンライン公開されている。我が国ではこの手法に対する関心はまだ高くなく、研究基盤を確立するには研究者や利用者側からの活動の集約が不可欠である。そこで著者らはDNAバーコードに関する活動拠点として「日本バーコードオブライフ・イニシアティブ(JBOLI)」を昨年設立した。この組織は、本手法に関する啓蒙普及と活動支援を目的して、国内向けに情報発信・関連組織との調整・データベース整備・同定支援システム作成を行っている。DNAバーコーディングに基づく同定には明白な限界も存在するので、より正確な同定には各生物種の様々な情報も活用する必要がある。現在、世界的な種情報データベースプロジェクトが立ち上げられている。種情報の集積が進めば、DNAバーコードによる同定支援システムで候補種を絞り込み、その結果をもとに種情報データベースを検索することで、種情報への容易なアクセスと正確な同定が可能になる。
著者
大澤 剛士 細矢 剛 伊藤 元己 神保 宇嗣 山野 博哉
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.215-220, 2016 (Released:2016-06-01)
参考文献数
21
被引用文献数
1

要旨: 2013 年、生物多様性情報学の世界的な現状と課題をまとめた地球規模生物多様性情報概況(Global Biodiversity Informatics Outlook: GBIO)が公開された。これは地球規模生物多様性概況(Global Biodiversity Outlook: GBO)の生物多様性情報分野版に相当するもので、生物多様性情報学という分野の趨勢を確認し、今後を見据える重要文書である。筆者らGBIF 日本ノードJBIF では、本文書を意訳し、オープンデータライセンス(CC-BY)で公開した。さらに文書の公開に併せて公開ワークショップを実施し、国際的な状況と日本の現況について議論を行った。その結果、生物多様性情報の分野において、国際的な課題と日本の課題の間にはギャップがあることが見えてきた。本稿は、GBIO 翻訳版の公開に併せ、2014 年12 月15 日に開催された第9 回GBIF ワークショップ「21 世紀の生物多様性研究ワークショップ(2014年)「日本と世界の生物多様性情報学の現状と展望」」における議論をもとに、日本における生物多様性情報の現状と課題について論じる。
著者
細矢 剛 神保 宇嗣 中江 雅典 海老原 淳 水沼 登志恵
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.60-63, 2018 (Released:2018-05-18)
参考文献数
5
被引用文献数
1

気候変動解析や保全政策などのためには、どこにどのような生物がいたかというオカレンスデータ(在データ)は重要であり、多数のデータを集積して利用するという活動が必要となる。GBIF(地球規模生物多様性情報機構)はこの目的で2001年に設立された。この活動のため、日本の機関から生物系の自然史データを収集し、国内利用のためにデータを公開しているのがサイエンス・ミュージアムネットである。S-Netは、国立科学博物館が運営する標本情報の公開サイトであり、現在80を超える日本全国の協力機関から収集された450万件の自然史標本データが公開されており、検索・ダウンロードの他、検索結果を地図に表示することができる。これらのデータは、チェックリストの作成や、分布域の予想などに利用されている。S-Netから公開されているデータの大部分は動物および植物であり、菌類のデータ数は限られている。また、データは日本全域をカバーしてはいるが、数は全国で一定ではない、などの課題も多い。
著者
大澤 剛士 神保 宇嗣 岩崎 亘典
出版者
日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.64, no.2, pp.153-162, 2014-07-30

科学において、論文で使ったデータをはじめ、基礎的なデータをデータベース等に集約して公開することは日常的に行われている。それらの情報は、ただ閲覧するだけではなく、条件に従って再利用することもできる。生物分野の著名な例としては、国際的な塩基配列データベースがあげられる(International Nucleotide Sequence Database: コラム1)。これら塩基配列データベースには、多くの研究者が、自身が決定した塩基配列を登録するとともに、登録されている遺伝子情報を利用して研究を進めている。このような「データ公開」と、その「再利用」は、科学だけでなく、様々な分野で実施されている。
著者
大澤 剛士 神保 宇嗣
雑誌
統計数理 = Proceedings of the Institute of Statistical Mathematics (ISSN:09126112)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.217-231, 2013-12

要旨あり環境リスクと統計解析 -データ基盤構築と解析-総合報告
著者
大和田 守 有田 豊 神保 宇嗣 岸田 泰則 中島 秀雄 池田 真澄 平野 長男
出版者
国立科学博物館
雑誌
国立科学博物館専報 (ISSN:00824755)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.37-136, 2006
被引用文献数
5

Six hundred and thirty-three moths in 46 families were collected in the Imperial Palace, Tokyo, ca. 115 ha. The survey was carried out from June 2000 to December 2005 by using a light, sugar bait and by ordinary day-time survey of adults and larvae. All the collecting data are given in the list, in which some noteworthy moths are commented in comparison with the records of such green tracts in the urban Tokyo as the Imperial Palace, Tokyo, 1996-2000 (Owada et al., 2000), the garden of the Institute for Nature Study, ca. 20 ha, 1998-2000 (Owada et al., 2001), the Akasaka Imperial Gardens, ca. 51 ha, 2002-2004 (Owada et al., 2005a) and the Tokiwamatsu Imperial Villa, ca. 2 ha, 2002-2004 (Owada et al., 2005b). The comparison of each result is shown in Tables 1 and 2. During a decade of survey period from 1996 to 2005, we observed the establishment and outbreak of a tortricid moth Cerace xanthocosma in the Imperial Palace, Tokyo, and the Akasaka Imperial Gardens (Owada et al., 2000, 2001, 2005a), and the details were summarized in the report of moths of the Tokiwamatsu Imperial Villa, Tokyo (Owada et al., 2005b). We became aware of the remarkable outbreak in the early spring of 2003, i. e., many nests made by the larvae of this tortricid moth were found on leaves of evergreen trees everywhere in the Imperial Palace and the Akasaka Imperial Gardens, Tokyo. This moth is bivoltine in Tokyo urban forests, adults fly in June-July and September. The outbreak of adult moths was observed in 2003 and 2004, but ended rapidly in the winter of 2004, when hibernating larval nests were mostly disappeared in the Imperial Palace. In 2005, the density level of adult moths backed to that in 2001-2001, a few or no moths were observed in each investigation of its flight periods. We had found and bread larvae of this polyphagous moth on the following 17 evergreen broadleaved trees in 11 families. Araliaceae: Fatsia japonica; Aquifoliaceae: Ilex pedunculosa; Caprifoliaceae: Viburnum odoratissimum var. awabuki; Eericaceae: Pieris japonica; Euphorbiaceae: Daphniphyllum himalaense; Fagaceae: Castanopsis sieboldii, Lithocarpus edulis; Lardizabalaceae: Extauntonia hexaphylla; Lauraceae: Cinnamomum camphora, Cinnamomum japonicum, Machilus thunbergii; Myricaceae: Myrica rubra; Oleaceae: Lingustrum japonicum; Theaceae: Camellia japonica, Camellia sasanqua, Camellia sinensis, Cleyera japonica. Most of lithosiine moths, Arctiidae, are lichen and algae feeders, and usually very common in any forests and grasslands. In the 1970-1980's, air pollution was very serious in Japan, and lithosiine moths, except for marshy moths of Pelosia spp., might have become once extinct in the Tokyo urban areas. From the 1990's onwards, air pollution was eased to some extent, and the flora of lichens and bryophytes began to restore in forests of city areas of Tokyo (Kashiwadani & Thor, 2000; Kashiwadani et al., 2001; Higuchi, 2001). In fact, some lithosiine moths were collected in the Institute for Nature Study, the Akasaka Imperial Gardens and the Tokiwamatsu Imperial Villa in 1998-2004, and they may already settle down in these forests. At the Imperial Palace, Tokyo, we were able to collect a female of Miltochrista abberans on 3 June, 2004, but we have collected none in 2005. It is quite likely that lithosiine moths will not settle down in the Imperial Palace grounds, which are the largest and richest the fauna and flora among large green tracts in urban Tokyo. This phenomenon may be one of the evidences of extinction of lithosiine moths in the urban Tokyo. There is a possible barrier, which obstructs the invasion of lithosiine moths to the Imperial Palace, that is, large moats completely surround the Palace. In larger moats, the longest width of water is ca. 100m, and is ca. 50m in smaller ones.
著者
武田 英明 南 佳孝 加藤 文彦 大向 一輝 新井 紀子 神保 宇嗣 伊藤 元己 小林 悟志 川本 祥子
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

本発表では筆者らが現在進めている生物種に関連するデータをLinked OpenData化する試みについて紹介する。生物種の情報は生物多様性問題や環境問題において重要であるが、様々な分野に関わるため、相互にうまくリンクする仕組みが必要である。このためにはLinked OpenDataの方法が有効と考えて現在基盤システムを構築している。この構築にあっての課題や現状について説明を行う。