著者
美濃 導彦 椋木 雅之 森 信介 山肩 洋子 舩冨 卓哉 中村 和晃 橋本 敦史 飯山 将晃 中村 和晃 舩冨 卓哉
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

一般の動物とヒトを隔てる「知能」として,本研 究では道具の使用,および論理や推論による問題解決能力を利用して行う「知的行動」の認識を目指し,題材として「キッチンでの調理」を取り上げ,道具,食材,調理動作の認識,および言語的に記述された行動の理解に取り組んだ.観測データから認識できる「表出動作」のうち,特に物体の把持・解放を中心として,レシピ中に言語的に記述された「概念的行動」の完了認識や次の行動の予測をする手法を構築した.また,テキストから扱われる食材の種類やそれに対する行動,目標状態などを概念的行動」として自動で獲得し,レシピ内でのそれらの依存関係をワークフローとして抽出する技術を構築した.
著者
井上 仁 橋本 敦史 中村 和晃 舩冨 卓哉 山肩 洋子 上田 真由美 美濃 導彦
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J97-D, no.9, pp.1490-1502, 2014-09-01

本論文では,調理中に起きる食材切断行動を利用した食材認識手法を提案する.一般的な物体認識手法の多くは,画像だけを用いている.しかし食材は異種であっても色が似通っていたり,同一種でも形状が大きく異なるために,画像のみでは認識が困難である.本論文では,食材を切断する際に観測できる荷重と切断音を新たな特徴として統合的に利用する.食材切断時にまな板にかかる荷重は,食材の硬さを反映した特徴であり,切断時に発生する振動音は食材内部の構造を反映している.ゆえに,これらの特徴は画像と併せて用いることで,食材の認識精度を向上させることが期待される.三つの特徴を統合した際の認識精度について,23種の食材を用いて検証し,大幅な認識精度の向上を確認した.

1 0 0 0 料理を作る

著者
山肩 洋子 舩冨 卓哉 上田 博唯 辻 秀典 美濃 導彦 中内 靖 宮脇 健三郎 中村 裕一 椎尾 一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 = The journal of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.93, no.1, pp.39-47, 2010-01-01
参考文献数
16
被引用文献数
7

食材を用意して調理を始めてから,調理を終えて盛り付け作業に移る前までの一連の作業を支援するため,様々な研究がなされている.本稿では,調理の手順について情報提示を行うことで調理者を支援するシステムや,調理技術の伝達をねらいとした人と人のコミュニケーションを支援するシステムに関する研究を紹介する.
著者
森 信介 飯山 将晃 橋本 敦史 舩冨 卓哉
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

前年度までに構築したレシピフローグラフコーパスと収録した調理映像を用いて調理映像からのレシピ生成の手法を提案し、実験結果とともに国際学会にて発表した。手法は十分一般的であり、調理映像とレシピに限定されない。これにより、本研究課題「作業実施映像からの手順書の生成」が国際学会採択論文とともに完了したといえる。課題終了後も、写真付きの手順書などのような、マルチメディア教材の自動生成などの発展的研究に取り組んでいる。
著者
舩冨 卓哉 飯山 将晃 角所 考 美濃 導彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.88, no.8, pp.1530-1538, 2005-08-01
参考文献数
8
被引用文献数
3

光切断法による人体の三次元形状計測では, 人が完全に静止できないことに起因する計測形状のひずみを軽減するため, 計測の高速化が図られてきた. これに対し, 本研究では, 形状計測中の体の揺れである身体動揺を部位ごとに計測し, これに基づいて計測形状を補正することにより, 計測の高速化をしなくても計測精度を向上させる手法を提案する. 実験により, 光切断法による計測精度が1mm以下であっても, 身体動揺の影響で計測形状の誤差が10程度になること, 提案手法では2mm程度の計測精度を達成できることを示した.