著者
長光 左千男 野田 真樹子 山肩洋子 中村 裕一 美濃導彦
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.701-710, 2007-02-15

家電機器が音声によりアドバイスする際,教示内容に加え,教示内容の根拠となる情報をユーザの性格に基づき選定して提示することにより,ユーザに気に入ってもらえるアドバイス文章を構成する手法を提案する.まず,ユーザがどのような情報を教示内容の根拠として期待するかは,ユーザの性格に応じて異なることを明らかにする.交渉学に基づく説得方法について,ユーザが好ましいとした説得方法と,そのユーザの性格分類とは相関があることをアンケート実験により示した.さらにこの結果に基づき,各ユーザが好むと推定される説得項目を性格分類に応じて選んだ調理アドバイスを提示した方が,性格に合わない調理アドバイスを提示するよりも,ユーザに好ましく思ってもらえるシステムとなることを示した.
著者
香川 璃奈 原 悠輔 姜 志勲 山肩 洋子
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J105-D, no.12, pp.736-746, 2022-12-01

料理レシピのような創作や操作手順の説明文書では,なぜそれをするのかといった,手順にとどまらない付加的な情報が文書の有用性を向上させる.しかし,そのような文書を書く経験に乏しい著者にとっては何を書くべきか考えることすら難しい.そこで本論文では自然言語処理技術により,調理手順そのものではない付加的説明文を自動生成する手法を検討する.我々は先行研究で,料理レシピの読者に役に立つ付加的情報が「代替品・アレンジ・調理工程の理由・適した材料・注意点・盛り付け」に類別されることを実験的に明らかにした.本研究ではユーザが入力した文に対し,クックパッドデータセットで学習したGPT-2モデルにより文を生成し,それらにBERTに基づく分類モデルを適用して上記の6種類に属する文を選出し,提案する仕組みを構築した.更にユーザビリティ評価として,100名の実験参加者に実際のレシピにおける冒頭の2文を提示し,それらに続く実際の文と,それらから提案手法により生成された後続文のどちらを採用するか選ばせる実験を行った.その結果48.2%で生成文が選択され,提案手法の生成文が実際の文と同等程度に利用されることが示された.
著者
直江 宗紀 木村 敏幸 山肩 洋子 勝本 道哲
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.20, pp.1-6, 2008-04-25
参考文献数
11
被引用文献数
1

三次元音場を作る方法として波面合成法がある。従来の波面合成法は空間上に多数のスピーカを配置することで実現していたが、この場合だとシステムを構築するコストも高く、また、スピーカが聴取者の視線に入ってしまうので、スクリーン等と組み合わせた視聴覚システムを構築するのが困難になる。本研究では、立方体の頂点位置に配置した8個のスピーカと波面合成法を用いた三次元音場再生システムを提案し、数の少ないスピーカアレイでも性能が十分出ているかどうかを評価する。頭部を中心とした17方向のスピーカによる定位方向と、8個のスピーカアレイによる定位方向を比較したところ、立方体面の法線方向以外では定位方向は同じであることが分かった。
著者
山肩 洋子 正司 哲朗 角所 考 美濃 導彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.433, pp.55-60, 2005-11-17
参考文献数
5
被引用文献数
5

調理者の調理を知的に支援するスマートキッチンの研究を通じて, 調理観測機能や音声対話機能を持つキッチンシステムを構築した.本稿ではこのキッチンシステムを用いて, 一般の調理者が自分の考案したレシピのマルチメディアコンテンツを作成するというタスクにおいて, (i)カメラやマイクにより調理者の調理行動を認識し, レシピに基づき調理進行を把握し, (ii)アシスタントエージェントが調理者と音声対話することにより言語的な情報を追加して, (iii)レシピに対し冗長な映像部分を削除編集して, 視聴者に分かりやすいマルチメディアコンテンツを自動生成するための枠組みと, 作成したコンテンツに対する考察について述べる.
著者
山肩 洋子 森 信介
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.57, no.4, pp.374-382, 2016-03-15

レシピは一般の主婦を中心として最も活発に生産・利用されている消費者生産型メディア(CGM:Consumer Generated Media)の1つである.世界最多のレシピ掲載数を誇るクックパッドには2014年6月現在176万件のレシピが投稿され,30代女性の87%がクックパッドを利用しているという調査結果がある.日本ではほかにも楽天レシピが有名だが,国外でも米国のAllrecipes,ドイツのChefkoch.de,フランスのmarmiton,ロシアのPovarenok.ru,ブラジルのTudo Gostosoなど,多くの国が自国の食のためのユーザ投稿型レシピサイトをもち,一般ユーザによって活発に利用されている.これに伴い,レシピ処理の研究も急激な盛り上がりを見せている.本論文では,ユーザ投稿型レシピをより効果的に利用するため,世界で行われているさまざまな研究を紹介する.また,レシピテキストに対する自然言語処理について概説する.
著者
山肩 洋子 今堀 慎治 森 信介
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究の目的は,Webにある膨大な数のレシピの集合が本質的にどの程度の多様性を持っているのか,足りないのか十分なのか,何が足りないのかを明らかにすることである.そこで本研究では,(i)自然言語処理技術によりレシピ記述から手順構造を抽出し,(ii)手順と記述の観点からレシピ間の関係を解析するとともに,(iii)全体の知識を使って補完可能な欠損を補完することで,レシピ集合が持つ本質的な多様性を解析する機構を構築する.今年度は以下の2点を行った.(1) 国際化に向けた英語対応:Webレシピの急増は日本だけでなく世界で起こっている現象である.米国最大手のAllrecipesの月間ページビューは推定2,000万件で,クックパッドの実に3倍以上である.さらに料理レシピが世界の情報処理の研究対象として国際的に認知されつつある.そこで,平成28年度,英文係り受け解析器RASPの開発で著名なJohn Carroll氏の協力を得て,英文レシピのフローグラフコーパスを開発した.今年度はこれを我々が開発した手法で実装することで,固有表現認識精度が84.8%,固有表現が正しく認識されているときの依存関係推定精度74.1%を達成した.また,和文と英文のレシピの構造的な相違を統計分析により明らかにした.(2) レシピテキストの記述粒度の自動変換:肉じゃがやハンバーグのような代表的な和食は数千からときに数万のレシピが見つかる.同じ料理名をもつレシピのうち,その主たる調理方法が似通っているとき,それらは似た調理手順を説明した異なる記述であると考える.ここで,片方のレシピがもち,もう片方のレシピが持っていない説明は,その手順の詳細説明であると考えられることから,この関係を用いて詳細記述を生成した.また,双方が持つノードはその手法の主幹であることから,それらを取り出したフローを簡略な表現と位置付けた.
著者
美濃 導彦 椋木 雅之 森 信介 山肩 洋子 舩冨 卓哉 中村 和晃 橋本 敦史 飯山 将晃 中村 和晃 舩冨 卓哉
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

一般の動物とヒトを隔てる「知能」として,本研 究では道具の使用,および論理や推論による問題解決能力を利用して行う「知的行動」の認識を目指し,題材として「キッチンでの調理」を取り上げ,道具,食材,調理動作の認識,および言語的に記述された行動の理解に取り組んだ.観測データから認識できる「表出動作」のうち,特に物体の把持・解放を中心として,レシピ中に言語的に記述された「概念的行動」の完了認識や次の行動の予測をする手法を構築した.また,テキストから扱われる食材の種類やそれに対する行動,目標状態などを概念的行動」として自動で獲得し,レシピ内でのそれらの依存関係をワークフローとして抽出する技術を構築した.
著者
山肩 洋子
出版者
京都大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

一般の調理者の多くは,新しい料理に挑戦する際,料理本などのレシピテキストを読むのが一般的であるが,テキストを読みながら包丁や火を扱うのは危険なため,レシピテキストに基づき調理法を音声で教示するシステムの構築を目指した.これを実現するには,レシピテキストをただ音声で読み上げればいいわけではなく,レシピテキストにおいて「1を2に混ぜてください」というように手順番号で示されている中間食材に対して,「先ほど切った玉葱」や「玉葱と人参の混ざったもの」というように,どの中間食材を指しているか調理者が容易に判別できる呼称を与えなければならない.そこで本研究では,調理者が中間食材をどのようなものと認識しているかを理解し,また調理者との間で共通の名前空間を確立することで,中間食材の呼称を決定する機構の研究を行った.この研究の成果により,中間食材は『直前の加工名』『構成材料名』『料理名』のほか,『器』『位置』『よく使われる中間物名(生地・タネ・出汁等)』などが組合さった呼び方がなされ,よってキッチンの状況をリアルタイムに認識することで呼称の自由度が向上することが示された.また,本研究で提案したモデルに従い言語解釈することにより,調理中に現れたすべての食材のうち93%の食材について正しく同定できたことを示した。さらに,料理コミュニケーション支援ソフトウェアIwacamの開発に参加し,Iwacamに音声対話システムとこれまで開発してきた食材認識技術を組み込んだ.これにより,カメラやマイクにより調理を観測し、その情報を逐次解析したり,音声対話により認識誤りを補正することで、各時刻に調理台上にどのような食材が存在するか、どのような加工を加えられているか、それは過去のどの物体と同一のものかを判別するシステムを実装した.
著者
山肩 洋子
出版者
京都大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

本研究では、調理者が調理をしながらその調理法を説明した音声から、レシピテキストを自動生成する手法の研究を行った。レシピテキストにおいては、手順番号①の手順で生じた中間食材を、「①に②を混ぜます」というように手順番号で照応するのが一般的である。しかし音声でそのような中間食材を表現するときは、『さっき切った野菜』というように、適当な呼称を用いることが多い。そこで、調理観測映像から得た情報と調理者との対話から得た情報により、食材の調理状況を認識することで、調理者が食材を音声で表現した際に用いた呼称を照応表現に自動変換する手法を開発し、学会発表を行った。
著者
井上 仁 橋本 敦史 中村 和晃 舩冨 卓哉 山肩 洋子 上田 真由美 美濃 導彦
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J97-D, no.9, pp.1490-1502, 2014-09-01

本論文では,調理中に起きる食材切断行動を利用した食材認識手法を提案する.一般的な物体認識手法の多くは,画像だけを用いている.しかし食材は異種であっても色が似通っていたり,同一種でも形状が大きく異なるために,画像のみでは認識が困難である.本論文では,食材を切断する際に観測できる荷重と切断音を新たな特徴として統合的に利用する.食材切断時にまな板にかかる荷重は,食材の硬さを反映した特徴であり,切断時に発生する振動音は食材内部の構造を反映している.ゆえに,これらの特徴は画像と併せて用いることで,食材の認識精度を向上させることが期待される.三つの特徴を統合した際の認識精度について,23種の食材を用いて検証し,大幅な認識精度の向上を確認した.
著者
笹田 鉄郎 森 信介 山肩 洋子 前田 浩邦 河原 達也
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.107-131, 2015-06-16 (Released:2015-09-16)
参考文献数
32
被引用文献数
2 5

自然言語処理において,単語認識(形態素解析や品詞推定など)の次に実用化可能な課題は,ある課題において重要な用語の認識であろう.この際の重要な用語は,一般に単語列であり,多くの応用においてそれらに種別がある.一般的な例は,新聞記事における情報抽出を主たる目的とした固有表現であり,人名や組織名,金額などの 7 つか 8 つの種別(固有表現クラス)が定義されている.この重要な用語の定義は,自然言語処理の課題に大きく依存する.我々はこの課題をレシピ(調理手順の文章)に対する用語抽出として,レシピ中に出現する重要な用語を定義し,実際にコーパスに対してアノテーションし,実用的な精度の自動認識器を構築する過程について述べる.その応用として,単純なキーワード照合を超える知的な検索や,映像と言語表現のマッチングによるシンボルグラウンディングを想定している.このような背景の下,本論文では,レシピ用語タグセットの定義と,実際に行ったアノテーションについて議論する.また,レシピ用語の自動認識の結果を提示し,必要となるアノテーション量の見通しを示す.

1 0 0 0 料理を作る

著者
山肩 洋子 舩冨 卓哉 上田 博唯 辻 秀典 美濃 導彦 中内 靖 宮脇 健三郎 中村 裕一 椎尾 一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 = The journal of the Institute of Electronics, Information and Communication Engineers (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.93, no.1, pp.39-47, 2010-01-01
参考文献数
16
被引用文献数
7

食材を用意して調理を始めてから,調理を終えて盛り付け作業に移る前までの一連の作業を支援するため,様々な研究がなされている.本稿では,調理の手順について情報提示を行うことで調理者を支援するシステムや,調理技術の伝達をねらいとした人と人のコミュニケーションを支援するシステムに関する研究を紹介する.
著者
前田 浩邦 山肩 洋子 森 信介
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.214, pp.37-42, 2013-09-12

料理は複数の材料に対しそれぞれ加工を加えたり,混ぜ合わせたりしながら,一つの料理を作り出していく流れ作業である.よってこれまでも,レシピの表現形式のひとつとして,作業フローグラフが用いられてきた.従来も,レシピテキストを半自動でフローグラフに変換する研究が行われていたが,これらの研究で対象としていたレシピは,プロの料理人や編集者により製作されたものであり,すでに規格がある程度統一されているため,ルールを適応することが比較的容易であったと考えられる.一方,Web上で最も多いのはCOOKPADや楽天レシピに掲載されているようなユーザ投稿型のレシピであるが,これらのレシピは表現の自由度が高く,従来型のルールにあてはめることが困難である.そこで本研究では,投稿型のレシピテキストをフローグラフに変換する際のデータフォーマットを提案する.さらに,特徴的であった事例を複数紹介する.
著者
山肩 洋子 木村 敏幸 勝本 道哲
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.166, pp.13-18, 2009-07-27
被引用文献数
1

我々はこれまで,球面上に26個の独立チャネルのスピーカを配した球形スピーカアレイを用いて,単体の楽器が中心から外に向かって放射する音を立体的に再現するシステムの研究を行ってきた.今回は,この立体音像に映像を付与する試みとして,スピーカアレイを多面体にし,その前後左右上の5面に,各方向から見た映像を投影するシステムを構築した.7名の被験者に体験してもらいインタビューした結果を分析したところ,ほぼ全被験者が楽器を実物大に投影した拡大映像のほうが音像と知覚的に一致すると答えたが,それにも関わらず半数は奏者全体が映っている広角映像の方が好ましいと回答するなど,投影する映像の画角や見方によって感じ方が変わることが分かった.
著者
山肩 洋子
出版者
独立行政法人情報通信研究機構
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2006

一般の調理者が自作の料理のレシピを作成し,WEBを通じて公開する例が急増している。料理法は言葉だけで説明するのは難しいので,一般の調理者にもテレビの料理番組のような教示コンテンツを作れるよう,調理中にエージェントが調理者と対話することで音声解説を加えたり,映像編集を行うシステムの実現をめざした。本年度は主に調理映像とレシピとの対応付けに注目し,(i)調理開始から終了までの一連の調理映像をレシピと対応付ける仕組みと,(ii)調理者の手の動きから食材の変遷を獲得する仕組みについて研究を行った。まず(i)については,調理の過程をフローグラフで表現する方法を利用し,映像認識結果とレシピをグラフレベルで対応付けることで,映像認識にある程度誤りが発生しても最適なマッチングを選ぶことで正しく対応付けることができることを示した。次に(ii)については,(i)において食材の変遷を認識することが重要であることが示されたことから,調理台を上方から撮影した映像より各食材を追跡することを考えた。食材は見た目が多様で,加工を受けて変化し,かつ混ぜられることでその個数も変わるため,視覚的特徴のみによる追跡は困難である。しかし食材の変化にはかならず調理者が介在することから,調理者の手の動きを抽出することで変化した食材を特定し,食材の追跡を行う仕組みを提案した。以上のような情報システムによる調理活動支援の試みは,日々の食事管理により病気を未然に防ぐことの必要性が叫ばれている昨今では,より重要なものとなっている。そこで京都大学教授の美濃導彦を中心に,電子情報通信学会の第三種研究会として「料理メディア研究会」を発足し,申請者もその幹事補佐として,調理支援に限らず健康医学や食育などの幅広い観点から人間の食を支援する情報システムのありかたを議論する活動を行ったことも本研究の成果の一つである。
著者
木村 敏幸 山肩 洋子 勝本 道哲
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.20, pp.17-22, 2008-04-18
被引用文献数
5

立体テレビや立体遠隔通信会議などの超臨場感コミュニケーションを実現するためには,近接三次元音場再生技術を開発することが非常に重要である.本報告では,波面合成法を用いた近接三次元音場再生技術の原理Kirchhoff-Helmholtz積分方程式から導出し,2種類の手法(双極子制御,指向点制御)を提案する,提案した2手法の性能を計算機シミュレーションによって検討し,双極子制御手法は良い性能が得られ,指向点制御手法はスピーカに指向特性を設ければ良い性能が得られることを示す.