著者
藤田 浩 岡本 公彰 高尾 亜由子 野村 鳴夫 永山 績夫
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug delivery system (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.11, no.3, pp.169-174, 1996-05-10
参考文献数
15

S-1 is an oral form mixture of tegafur (FT) which produces 5-FU, 5-chloro-2, 4-dihydroxypyridine (CDHP) which inhibits 5-FU degradation and oxonic acid (Oxo) which reduces 5-FU toxicities, in a molar ratio of 1 : 0.4 : 1. Pharmacokinetics of S-1 were studied using tumor-bearing animals. Bioavailahility : AUC<SUB>po</SUB>/AUC<SUB>iv</SUB> ratios of FT, CDHP and 5-FU in rabbits were almost 100% with some individual differences, while that of Oxo was 10% or less. The ratio showed a tendency to be higher in fasting animals than in feeding animals, especially in the case of 5-FU (P<0.05). CDHP and Oxo : In tumor-bearing rabbits and mice, CDHP was absorbed well and distributed at high levels in the GI tract and kidney, and detected at moderate levels in the liver, tumor and plasma. The most part of Oxo remained in the GI tract and it was also detected at a high concentration in the kidney, while at low in the liver, tumor and bone marrow. 5-FU following dose escalation of S-1 : S-1 was administered to tumor-bearing rats at doses of 2, 5, 10, 20 mg/kg. AUCs<SUB>0&sim;24h</SUB> of 5-FU were observed at the highest in the tumor in any dosing groups, in order of tumor>bone marrow>spleen>kidney>GI tract>liver and plasma. However, it was noticeable that AUC<SUB>tumor</SUB>/AUC<SUB>plasma</SUB> ratio rather decreased as the escalation of S-1 dose. The reason would be that 5-FU increased non-linearly in the plasma and most normal tissues following the dose escalation of S-1. Based on these data, the optimum dosage of S-1 in humans should be established to maximize the anticancer effects and minimize the adverse reactions.
著者
藤田 浩之 中野 英樹 粕渕 賢志 森岡 周
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.199-204, 2012 (Released:2012-06-13)
参考文献数
27
被引用文献数
2

〔目的〕本研究は足底知覚トレーニングが後期高齢者の立位姿勢バランスの安定化に対しての有効性を検証した.〔対象〕介護老人保健施設に入所する後期高齢者19名とし,トレーニング群9名,コントロール群10名にそれぞれ無作為に振り分けた.〔方法〕トレーニング群には硬度の異なるスポンジマットを弁別させ,コントロール群には一定の硬度のスポンジマットにて立位姿勢を保持させ,10日間実施した.〔結果〕トレーニング群に立位重心動揺値の有意な減少が認められた.〔結語〕これらの結果より生理的に感覚機能が低下する後期高齢者においても,立位姿勢バランスの安定化に対して足底知覚課題が有効的に作用することが示唆された.
著者
藤田 浩之 藤本 昌央 佐藤 剛介 森岡 周
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.36 Suppl. No.2 (第44回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.A3P1132, 2009 (Released:2009-04-25)

【目的】立位姿勢制御において体性感覚の影響は様々な研究で明らかにされてきたが、特に立位を保持する上で足底からの求心性感覚は重要な情報源である.先行研究において若齢成人(Morioka 2004)、脳卒中患者(Morioka 2003)を対象に足底部の知覚能力の向上が立位姿勢バランスを安定させることが報告されている.また、加齢に伴い足底部の二点識別覚が低下することも明らかにされている(森岡 2005).しかしながら、75歳の超高齢者においても足底部の知覚能力の向上が可能であること、そしてその能力の向上が立位姿勢バランスの安定化につながるかについては明らかにされていない.そこで今回は、老人保健施設に入所している後期高齢者を対象に無作為化比較試験を用いて、足底部知覚能力の向上が立位姿勢バランスを安定させるかを明らかにする.【方法】老人保健施設に入所し、意識障害、認知機能に問題がなく、静止立位が可能な75歳以上の後期高齢者17名が調査に参加した.すべての参加者に対して実験の説明後、参加の同意を得た.参加者をトレーニング群8名とコントロール群9名に振り分けた.トレーニング群に対しては足底部における硬度弁別課題を介入した.5段階の硬度の異なるスポンジマット(30×30cm)を用い、立位にて足底で硬度を弁別する課題を行った.5種類のスポンジマットをランダムに2回ずつ用いて計10回のランダム表を作成し、それに従い課題を10日間実施した.このエラー数を求めた.コントロール群は10秒間、一定の硬度のスポンジマット上に立位を保持する課題を10日間実施した.調査開始時と終了時において閉眼立位にて重心動揺測定(アニマ社G-6100)およびFunctional Reach Test(以下FRT)を実施した.重心動揺の項目値には総軌跡長を使用した.エラー数の変化の検定には反復測定一元配置分散分析を用いた.開始時と終了時の総軌跡長とFRT値の比較にはt-testを用いた.有意水準は5%未満とした.【結果】トレーニング群のエラー数は試行を重ねるごとに有意な減少を認めた(p<0.05). 開始前と終了時の総軌跡長およびFRT値は、トレーニング群において終了時の総軌跡長に有意な減少、FRT値において有意な増加が認められた(p<0.05).一方、コントロール群において有意差は認められなかった.【考察】今回の調査において後期高齢者においても足底部の知覚向上により静的な立位姿勢バランスの安定化ならびに随意的な重心移動距離の増大がみられ、本方法によるトレーニング効果が認められることが判明した.【まとめ】今回用いた足底部の知覚課題が、若齢成人や脳卒中患者だけでなく、後期高齢者に対しても有効かつ簡便な立位姿勢バランストレーニングとして用いることが可能であることを強く示唆している.
著者
寺谷 美雪 神白 和正 比留間 潔 奥山 美樹 藤田 浩 香西 康司 浅香 祐幸 前田 かおり 國友 由紀子 山本 恵美 高田 裕子 五十嵐 朋子 鳥海 彩子 矢澤 百合香 森口 真理子 藤本 昌子 二木 由里
出版者
一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
雑誌
日本輸血細胞治療学会誌 (ISSN:18813011)
巻号頁・発行日
vol.56, no.6, pp.679-686, 2010 (Released:2011-01-13)
参考文献数
5
被引用文献数
1 1

【背景・目的】赤血球濃厚液(RCC),血小板濃厚液(PC),新鮮凍結血漿(FFP)などの輸血用血液製剤(輸血用血液)は献血者の人体の一部であり,とりわけ有効利用が求められるが,一定量が有効期限切れで廃棄されているのが現状である.廃棄血を減少させるため有効期限内で別の患者に転用する努力が行われているが,一病院の中では限界がある.そこで,われわれは病院間で輸血用血液を転用し,有効利用する方法(病院間有効利用)を検討し,実施したので報告する. 【方法】東京都が運営する7病院が本研究に参加した.まず,7病院において有効期限切れが原因で廃棄となる輸血用血液の量を調査した(平成17年1~7月).その後,平成19年9~12月の間に各病院で有効期限切れが切迫している輸血用血液の情報をインターネットメールで毎日,定時に発信し,使用できる病院があれば,その病院に搬送し輸血に用いた.搬送にあたっては血液製剤搬送用温度安定剤を用い,温度を管理しながら搬送した.搬送後の品質を管理するため,温度と外観,搬送時間などを評価し記録に残した. 【結果】平成19年9~12月の間に,RCC 18本,PC 1本,FFP 4本の輸血用血液が病院間で有効利用された.その期間のRCCの廃棄率は1.06%で,H19年度の病院間有効利用を行わなかった期間の廃棄率1.78%と比較し明らかに低かった. 【結論】輸血用血液の廃棄量を減少させるために期限切れの前に他の病院で利用することは有効であり,今後,多くの病院間で試みる意義があると思われた.
著者
VU Phong Hai 西田 修身 藤田 浩嗣 原野 亘 板倉 弘樹 福田 泰弘
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
関西支部講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2002, no.77, pp."5-1"-"5-2", 2002

Blending pyrolitic oil (or Waste Plastic Disposal, called WPD for short) produced from household and industrial plastic wastes with bitumen, which is 70% (v) of orimulsion, reduces the viscosity of the oil. The experimental results indicated that, the WPD mixing ratio of 20% (v) reduces the bitumen's viscosity from more than 500 cSt to 20 cSt at 50℃. The blended oil has been applied to a small size high-speed single-acting 4 stroke diesel engine (14 kW, 2200rpm) without preheating the oil. The engine test with non-preheated blended bitumen has proved the possibility of WPD-blended bitumen as a fuel for diesel engines. In order to improve the engine performance the far-infrared filter has been tested. The engine test result has shown the good effect of the filter on the engine performance.