著者
西田 亮介
出版者
一般社団法人 社会情報学会
雑誌
社会情報学 (ISSN:21872775)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.39-52, 2016 (Released:2016-11-22)
参考文献数
19

本稿は,2010年代の自民党の情報発信手法と戦略,ガバナンスの変容について論じている。自民党は2000年代以後,広報戦略と手法を革新し続けてきた。本稿では,(1)2000年代の自民党の広報戦略の変容(2)2013年の第23回参議院議員通常選挙における自民党のネット選挙対策部門トゥルースチームの取り組み(3)2016年の投票年齢引き下げにあたっての自民党の取り組み,という3つの事例を取り上げた。事例の分析を通じて,「標準化」と「オープン化」という特質を持つ「選挙プラットフォーム」と化した自民党の現在の姿を明らかにした。これらは,2000年代における自民党の試行錯誤と創意工夫が結実したものである。そして間接的に2010年代における野党の劣勢と混乱,情報発信手法の革新の停滞が影響し,日本の政党の情報化の取り組みのなかでは,自民党の存在感は確固としたものになっている。本稿は,情報化に適応し,変化する自民党の姿を明らかにするとともに,日本政治の情報化に伴う現状と課題を展望する。
著者
西田 亮介
出版者
東京工業大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本研究は、情報技術が発展した今日の社会、すなわち情報社会において競合関係が複雑化した政治とジャーナリズムの研究を目的としたものであった。なかでも、新しいソーシャルメディアを中心にした政治の情報発信の現状と、政策的背景、歴史的背景、発展の経緯等を検討した。本研究の検討中に、昨今の、テキストベースではなく、画像や(短編)映像をコンテンツの中核にしたinstagram等の新しいソーシャルメディア(「非テキスト型ソーシャルメディア」)の行政、政治による利活用が始まった。本研究ではそれらの利用に対する定量的分析の先鞭をつけ、成果の一部を公開するに至った。
著者
西田 亮介
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.7, pp.596-598, 2018-06-15

近年,密接になっている情報化と政治の関係について簡潔に概観する.SNSなどが身近なものになり,また選挙といった政治的選択に付随する情報収集における重要な存在になるなかで,SNSを使った政治的介入に対する懸念が高まっている.これらの主題を扱うにあたって,世界的に問題視されている近年のケンブリッジ・アナリティカ等の事例を紹介する.その後,技術的な規制は不可能ではないが,言論の自由といった民主主義国固有の前提条件を毀損しかねないという懸念やディジタル・ゲリマンダリング等の議論に言及し,近い将来の国内における懸念事項として憲法改正の国民投票運動の例を挙げた.
著者
西田 亮介 川村 貞夫
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.2012, pp."2A1-B02(1)"-"2A1-B02(3)", 2012-05-27

This paper proposes a new feedback control method for robot arms. The proposed control method needs neither kinematic calibration nor camera calibration. The effectiveness of the proposed method is demonstrated by experimental results in which a robot with 3DOF and a stereo camera set are utilized.
著者
西田 亮介
出版者
情報処理学会 ; 1960-
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.59, no.7, pp.596-598, 2018-06-15

近年,密接になっている情報化と政治の関係について簡潔に概観する.SNSなどが身近なものになり,また選挙といった政治的選択に付随する情報収集における重要な存在になるなかで,SNSを使った政治的介入に対する懸念が高まっている.これらの主題を扱うにあたって,世界的に問題視されている近年のケンブリッジ・アナリティカ等の事例を紹介する.その後,技術的な規制は不可能ではないが,言論の自由といった民主主義国固有の前提条件を毀損しかねないという懸念やディジタル・ゲリマンダリング等の議論に言及し,近い将来の国内における懸念事項として憲法改正の国民投票運動の例を挙げた.
著者
西田 亮介
出版者
一般社団法人 社会情報学会
雑誌
社会情報学 (ISSN:21872775)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.39-52, 2016

<p>本稿は,2010年代の自民党の情報発信手法と戦略,ガバナンスの変容について論じている。自民党は2000年代以後,広報戦略と手法を革新し続けてきた。本稿では,(1)2000年代の自民党の広報戦略の変容(2)2013年の第23回参議院議員通常選挙における自民党のネット選挙対策部門トゥルースチームの取り組み(3)2016年の投票年齢引き下げにあたっての自民党の取り組み,という3つの事例を取り上げた。事例の分析を通じて,「標準化」と「オープン化」という特質を持つ「選挙プラットフォーム」と化した自民党の現在の姿を明らかにした。これらは,2000年代における自民党の試行錯誤と創意工夫が結実したものである。そして間接的に2010年代における野党の劣勢と混乱,情報発信手法の革新の停滞が影響し,日本の政党の情報化の取り組みのなかでは,自民党の存在感は確固としたものになっている。本稿は,情報化に適応し,変化する自民党の姿を明らかにするとともに,日本政治の情報化に伴う現状と課題を展望する。</p>
著者
西田 亮介 川村 貞夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.168, pp.43-46, 2012-07-23

本論文では多関節構造体の新しい制御手法を提案する.提案制御法は,ロボット運動学情報のキャリブレーションやカメラのキャリブレーションを必要としない.3自由度ロボットアームとステレオカメラを用いた実験によって提案手法の有効性を確認した.加えて,人間に近いモデルとして3自由度8筋モデルを用いて,筋骨格構造を有するロボットに提案した運動制御法を適用する.
著者
相原 貴拓 西田 亮介 河村 晃宏 川村 貞夫
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp."1P2-Q02(1)"-"1P2-Q02(2)", 2014-05-24

The calibration-free visual feedback control method had been proposed in 2012 and the experimental validation of the proposed method was demonstrated by using a 3-DOF robot arm. Furthermore, the control method applicable to 6-DOF robot arms was proposed in 2013. This paper experimentally investigated the validation of the proposed method for 6-DOF robot arms. Through experimental results using a 6-DOF robot and a stereo camera set, the usefulness of the proposed method is demonstrated.
著者
西田 亮介
出版者
東京工業大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究は、公職選挙法が改正され、インターネットを用いた選挙運動が解禁された2013年の公職選挙法改正以後の情報化が進む日本におけるソーシャルメディアを用いた国会議員の情報発信に関する研究である。2013年の参院選等を中心に国会議員の情報発信のパターンとケーススタディを実施した。さらに、政党の情報発信手法、戦略、ガバナンスに関する分析に着手し、同選挙などにおける自民党のそれらの実践、またその歴史的変遷などを明らかにした。