著者
濱野 哲敬 山本 敦史 小林 勉 設楽 仁 一ノ瀬 剛 下山 大輔 佐々木 毅志 高岸 憲二 角田 陽平 大澤 敏久
出版者
日本肩関節学会
雑誌
肩関節 (ISSN:09104461)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.810-814, 2014 (Released:2014-11-21)
参考文献数
15
被引用文献数
1

腱板修復術後の筋萎縮・脂肪浸潤の変化について検討を行った過去の報告は,腱板修復術の手術操作そのものによる影響を考慮しておらず正確な評価がなされていない.本研究の目的は腱板修復術により腱板構成筋群の筋萎縮,脂肪浸潤が改善しうるか,術後早期と術後1年のMRIを用いて検討することである.2010年4月から2012年3月の間に肩腱板断裂の診断にて鏡視下腱板修復術を行った52例52肩を対象とした.筋萎縮の評価はThomazeauらの方法に準じて,棘上筋,棘下筋,肩甲下筋のOccupation ratioを計測し,脂肪浸潤の程度は同じスライスでGoutallier分類に準じて評価した.修復術後2週と1年でのそれぞれの評価を比較検討すると,筋萎縮は棘上筋のみで有意に改善し,この変化は中断裂以下で認められ,脂肪浸潤は棘上筋,棘下筋,肩甲下筋の全てで有意に改善し,この変化は大・広範囲断裂例で認められた.
著者
吉田 祐一 河村 直洋 角田 陽平 大西 惟貴 大谷 隼一 裴 有安 久野木 順一
出版者
一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会
雑誌
Journal of Spine Research (ISSN:18847137)
巻号頁・発行日
vol.12, no.7, pp.984-988, 2021-07-20 (Released:2021-07-20)
参考文献数
9

45歳男性,高尿酸血症に対して入院治療中に背部痛に続いて両下肢筋力低下と痙性歩行を呈した.MRIで脊髄圧迫を呈した胸椎硬膜外腫瘤性病変はCTでは石灰化を伴っており,椎間関節発生の痛風結節が疑われた.胸椎後方除圧固定術を行い,切除標本では尿酸結晶が同定された.術後,下肢筋力は改善したが重度の痙性が遺残した.脊椎痛風結節はCTで検出されやすいため,背部痛時には精査することが望ましい.
著者
青村 茂 角田 陽 中楯 浩康
出版者
首都大学東京
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

血液脳関門(BBB)は,血液から中枢神経系に取り入れる物質の選択や,血液中に有害と判断される物質が存在した場合,脳や脊髄への侵入を防ぐ脳毛細血管の機能である.頭部外傷時に頭蓋内で発生する衝撃圧力とBBB破綻のメカニズムを明らかにするため,BBBを構成する脳毛細血管内皮細胞,アストロサイト,ペリサイトを播種したin vitro BBBモデルに衝撃圧力を負荷し,BBBのバリア機能を経内皮電気抵抗値(TEER)で評価した.衝撃圧力が脳毛細血管のバリア機能を低下させ,BBBの破綻に繋がることを示した.
著者
舘野 寿丈 角田 陽 奥井 公太郎
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集C編 (ISSN:18848354)
巻号頁・発行日
vol.79, no.798, pp.203-214, 2013 (Released:2013-02-25)
参考文献数
10

This paper deals with an alignment device for micro parts, which have a size in the order of 100 micrometers, by using a board stage that is vibrated in the natural frequencies of the various vibration modes. Part alignment is important for manufacturing processes, such as the assembling of small parts and the inspection of parts. Since it is difficult to grip and handle micro objects, a simple and reliable method is required. In this paper, the design concept and guidelines to realize such a device are presented. In addition to the theoretical representation, an example stage was designed for the alignment of the micro parts. It was also analyzed by Finite Element Method (FEM) simulations. Also, the designed vibration stage was fabricated using a stainless steel thin plate. Experimental results showed that the actual vibration is similar to both the theoretical results and the simulation results. As an example of the alignment of the micro parts, some micro-seize electronics parts were tested.