著者
山田 一貴 西村 欣英 酒井 孝司
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 平成27年度大会(大阪)学術講演論文集 第4巻 通風・換気 編 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
pp.169-172, 2015 (Released:2017-11-15)

本研究は,集合住宅における通風性能の把握やCFD解析の予測精度向上を目的としている。本報では,建物モデルを再現した風洞実験及びCFD解析を行った。実験と解析を比較することで,解析の整合性を検討した。また,解析では乱流モデルに標準k-εモデルとDurbinモデルを用い,2つの乱流モデルの比較検討も合わせて行った。比較した結果,標準k-εモデルよりもDurbinモデルは風洞実験と類似していた。
著者
久保 隆太郎 斉藤 郁雄 酒井 孝司 石原 修
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.72, no.619, pp.33-38, 2007
参考文献数
22
被引用文献数
4 5

Many of studies aiming at grasp of the actual condition of heat-island phenomenon in recent years are the moving observations which need time correction and the fixed point observation with few measuring points. In consideration of these situations, the long-term fixed point observation which can acquire data which is high resolvable in time and spatially is performed in this study. In previous study, the measuring method of the long-term fixed point observation of the temperature and humidity observed at about 160 points in Kumamoto city was explained in full detail. While the temperature and the humidity distribution obtained from the measurement result were shown, the characteristic of temperature change of each measuring point was clarified by using the principal component analysis about temperature change etc. In this study, the feature of the climate of Kumamoto city is solved based on the observation result of summer heat day and chill day. And, in Kumamoto-city where temperature and humidity is high, the influence the strength of a wind has on temperature distribution is considered. Furthermore, the feature of moving observation of the temperature distribution and the long-term fixed point observation adopted by this study is shown. Based on each measurement result, the actual condition of the heat-island phenomenon in Kumamoto city is solved.
著者
佐藤 三矢 加藤 茂幸 弓岡 光徳 日高 正巳 小幡 太志 酒井 孝文 仁木 恵子
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
日本理学療法学術大会 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.2004, pp.E0183-E0183, 2005

【背景】<BR><BR> 痴呆患者に対し、理学療法が移動能力向上に寄与するところは大きく、維持期(慢性期)のリハビリテーションを展開している現場では、下肢筋力増強や立位バランス向上のための運動療法、屋外歩行や階段昇降などの実践的な応用歩行練習が一般的に用いられている。このような運動療法プログラムは全身運動であり、痴呆の中核症状である精神症状や知的障害を予防または改善する効果を指摘する報告は多い。また、痴呆の進行を予防する上で、寝たきりの状態にさせないことを主張している文献も多く、移動能力促進を目的とした理学療法は寝たきり防止の点についても有意義であると考えられる。<BR> このように痴呆性高齢者において、移動能力は重要な意味を持つ行為であり、移動能力向上を目的とした理学療法は、病院や老人保健施設・在宅などで今や普遍的に行われている。<BR> しかし現在、痴呆性高齢者の移動能力とQOLとの関連性について調査している報告は散見する程度である。<BR> よって今回、痴呆性高齢者を対象として「移動能力」と「QOL」を点数化し、相関について調査した。<BR><BR>【方法】<BR><BR> 対象は、介護老人保健施設に入所している痴呆性高齢者85名。本研究は、対象施設の承認を得た後、文書にて家族からの同意が得られた対象者のみに実施した。痴呆性高齢者の移動能力の評価尺度であるSouthampton Mobility Assessment (SMA)日本語版と痴呆性高齢者のQOL評価尺度であるQOL-Dを用いて、対象者の「移動能力」と「QOL」を点数化し、相関関係について調査した。<BR><BR>【結果】<BR><BR> Speamanの順位相関を用いて検索した結果、SMA日本語版とQOL-Dとの間において、有意な相関関係が認められた(r=.471,p>.001)。<BR><BR>【まとめ】<BR><BR> 今回、SMA日本語版とQOL-Dとの間において、有意な相関関係が認められた。よって、痴呆性高齢者の移動能力への理学療法介入がQOL向上につながる可能性がうかがえた。
著者
酒井 孝真 長村 篤記 井田 明男 金田 重郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.64, pp.7-12, 2012-05-18

本稿では, SSM,システムシンキング,概念データモデリングなどの問題領域モデリングにおいて利用されるモデリング手法(概念活動モデル,因果ループ図,組織間連携モデル)をメタレベルで比較する.比較手法としてはUMLクラス図の他,英語の品詞を利用する.それにより,それぞれのモデリング手法が,問題領域を表現する概念(加算名詞,非可算名詞,動作動詞,状態動詞)のサブセットを利用して,対象のある側面のみを強調していることを示す.また,同様にして,手島による概念データモデリングの「静的モデル」が概念クラス図に一致しないことを示す.
著者
小野 浩己 酒井 孝司 加治屋 亮一
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.189, pp.29-38, 2012-12-05

CFDを用いて建築室内の温熱環境解析を行う際には,壁面からの対流熱伝達量を高精度で予測できることが重要である。ところが,一般的な建築室内では壁面近傍の流れは自然対流が支配的であることが多く,広く用いられているレイノルズ平均乱流モデル(RANS)では必ずしも十分な精度が得られないことが報告されている。そこで本研究では,空間フィルタリング乱流モデル(LES)の中でも,より複雑乱流場の予測精度に優れたDynamic LESモデルに着目し,Tianらの自然対流流れ場における実測結果を用いてその精度検証を行った。また,建築分野における実用計算への応用を考え,格子解像度が低下した際の計算結果への影響についても検討を行った。その結果,Dynamic LESモデルが対流熱伝達量の予測に高い精度をもつことを明らかにした。また,格子解像度が低下した際にも,Dynamic LESモデルが他のモデルに比べて実測結果との差異が小さいことを明らかにした。
著者
金田 重郎 井田 明男 酒井 孝真
雑誌
研究報告情報システムと社会環境(IS)
巻号頁・発行日
vol.2014-IS-128, no.3, pp.1-8, 2014-05-30

サピア=ウォーフの仮説は,母語が対象世界の認識に影響する可能性を示唆している.特に,ソフトウェア開発上流工程では,自然言語 (母語) を用いるため,サピア=ウォーフの仮説の影響を受ける可能性がある.しかし,何故か,このことは,従来論じられて来なかった.そこで,本稿では,クラス図が英語の認知構造を反映していること,そして,そのことの認識なしでクラス図を理解しようとしても困難が生じる恐れがあること,を示す.ただし,著者らの従来研究では,日本では良く知られた英語 5 文型を用いてきた.5 文型は非英語圏出身者に英語を教えるためのツールであるが,現在の英国の文法書では,「所格」 を必須とする 7 文型が推奨されている.そこで,本稿では 7 文型を用いてクラス図を理解する.これによって 「もの-こと-もの」 パターンの本質も理解できる様になる.更に,クラス図では,関数従属性によるモジュラリティの確保が必要であることを論じて,7 文型の視点をも併せ,クラス図作成のためのガイドラインを提示する.このガイドラインの下で,日本語特有の 「存在文 (『ある』 型文)」 表現ではなく,関数従属性を取り出しやすい 「行為文 (『する』 型文)」 を用いて,日本語記述文を単文化すれば,日本語圏に生まれた者であっても,見通し良くクラス図を作成できる.本稿で示したクラス図への理解によって,初学者はより易しくクラス図の本質を学び得ると確信している.
著者
牟田 健二 馬場 敬之 酒井 孝司 石原 修
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.92, pp.1-9, 2004-01-25

直膨内融式スタティック型氷蓄熱槽は,ダイナミック型に比べて氷充てん率(IPF)を大きくとれるが,IPFはそれでもまだ0.65程度にとどまっている。これはこのシステムでは蓄冷材として市水(添加物を加えていない水)が用いられており,水が凝固する際の体積膨張により管群を破損する危険性があり,実際の製氷運転ではブリッジングが起こる前で製氷を停止しているためである。そこで本研究では,少量の氷点降下剤を添加した水溶液を凝固させると固一液が共存した凝固層ができる性質を利用して蓄冷材に用いることにより,従来の市水を用いる場合より氷充てん率が増加する可能性を検証した。
著者
酒井 孝司 坂本 雄三 倉渕 隆 岩本 靜男 永田 明寛 加治屋 亮一 遠藤 智行 今野 雅 大嶋 拓也 赤嶺 嘉彦 小野 浩己
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究では,複雑な事象を総合的に評価する必要がある住宅の温熱環境を対象に,非定常気流・温熱環境解析手法を用いたバーチャルハウスシミュレータの開発を行った。異なる暖房方式を採用した居室の定常・非定常温熱環境の実測を行い,検証用データベースを作成した。実測を対象に各種解析モデルを用いて解析を行い,実測と比較して精度を検討した結果,本研究で開発したシミュレータが住宅の温熱環境評価として実用的な精度を有することを示した。