著者
野田 篤司
出版者
公益社団法人 計測自動制御学会
雑誌
計測と制御 (ISSN:04534662)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.46-51, 2004-01-10 (Released:2009-11-26)
参考文献数
2
著者
野田 篤 利光 誠一 栗原 敏之 岩野 英樹
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.116, no.2, pp.99-113, 2010 (Released:2010-10-13)
参考文献数
82
被引用文献数
9 8

上部白亜系の和泉層群は横ずれ堆積盆を西から東へ埋積した地層と言われているが,四国の西部と東部とでは岩相や地質構造に違いがあり,堆積盆の埋積過程やテクトニクスが異なっていた可能性がある.今回,四国中央部の新居浜地域の和泉層群を調査し,北縁相の楠崎層と主部相の磯浦層・新居浜層の3つの新しい地層名を定義した.新居浜層に挟在する珪長質凝灰岩を用いたフィッション・トラック年代は79.1±2.2 Maを示した.また,新居浜層の泥岩から産出した放散虫化石群集は,前期-中期カンパニアン階のDK群集帯に対比された.これらの結果は新居浜層の堆積年代が中期カンパニアン期であり,四国西部(松山地域)に分布する同層群とほぼ同時期に堆積したことを示唆している.本地域の和泉層群の岩相や地質構造は四国西部と東部に見られる同層群の両方の特徴を持っており,その堆積盆形成・埋積プロセスの過渡期に堆積した地層であると考えられる.
著者
野田 篤
出版者
National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, Geological Survey of Japan
雑誌
地質調査研究報告 (ISSN:13464272)
巻号頁・発行日
vol.68, no.3, pp.131-140, 2017-06-05 (Released:2017-06-08)
参考文献数
22
被引用文献数
5 9

本稿は,U–Pb年代データの計算・可視化のために新しく開発したスクリプト(UPbplot.py)の使用方法と使用例及び数学的背景についての解説である.このスクリプトは,U–Pb年代値の1次元または2次元の加重平均,標準(Wetherill)及び Tera–Wasserburg コンコーディア図におけるコンコーディア年代・コンコーディア曲線とのインターセプト年代を求めるための関数を含んでおり,それらの計算結果やコンコーディア図・棒グラフ・ヒストグラムなどのグラフを出力することができる.
著者
野田 篤司
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.162, pp.73-77, 2000-06-23

小型研究衛星(μ-Lab Sat)は、2001年度の打ち上げを目指したH-IIAロケットの余剰能力を活用した50級の小型衛星である。衛星の目的とする実験は大別して以下の3つが行われる。(1)50kg級小型衛星バス実証(2)SELENE(SELenological and ENgineering Explorer)リレー衛星分離機構実証(3)遠隔検査技術先行実証本論文では、μ-Lab Satのシステム概要と共に50kg級の小型衛星を設計する上での特徴的な点を報告する。
著者
高下 裕章 野田 篤
出版者
国立研究開発法人 産業技術総合研究所 地質調査総合センター
雑誌
地質調査研究報告 (ISSN:13464272)
巻号頁・発行日
vol.71, no.1, pp.49-61, 2020-02-28 (Released:2020-03-07)
参考文献数
22

クリティカルテイパーモデルはプレート収束域に向かって先細る楔形を示すfold-and-thrust beltや付加体の断面形状と断層強度の関係を理解するためのモデルとして土質力学を基礎に考案された.この理論モデルを用いることで,地形パラメータから(1)沈み込み帯同士の比較,(2)単一沈み込み帯内での空間分布の比較,(3)単一沈み込み帯内での時間変化の比較が可能となる.ただし,本理論は日本における地質分野では利用者が少ない.これは日本語による解説がほとんどないこと,土質力学を基礎とすることによると考えられる.本解説では,クリティカルテイパーモデルについての読者の理解の助けとなることを目的として,まず土質力学におけるモール・クーロンの破壊基準から一般的なクリティカルテイパーモデルを導入し,さらに最新の論文でどのように活用されているか,その計算方法までを紹介する.
著者
野田 篤広
出版者
THE SOCIETY OF PHOTOGRAPHY AND IMAGING OF JAPAN
雑誌
日本写真学会誌 (ISSN:03695662)
巻号頁・発行日
vol.65, no.7, pp.520-523, 2002

中判フィルム対応フィルムスキャナのユーザ調査から, 高画質はもちろんのこと使いやすさが求められていることを我々は知った.解像度, 速度, ダイナミックレンジなど基本スペックで最高を目指すべく各ブロックでハードウェア, ソフトウェア技術を融合させるとともに, 使い勝手を高めるための小さな改善を多く積み上げることでユーザ満足度の高い中判フィルム対応フィルムスキャナを開発することができた.
著者
竹内 誠 河合 政岐 野田 篤 杉本 憲彦 横田 秀晴 小嶋 智 大野 研也 丹羽 正和 大場 穂高
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.110, no.11, pp.715-730, 2004 (Released:2005-02-18)
参考文献数
44
被引用文献数
3 3

飛騨外縁帯北東部の白馬岳地域にはペルム系白馬岳層が分布する. 白馬岳層は従来から言われていたようなメランジュやオリストストロームからなる付加体ではなく, 火山弧周辺の浅海で堆積した珪長質火砕岩類を主とする整然層である. 白馬岳層下部層形成時では珪長質火砕岩の堆積を主とするが, 下部層の上部形成時には玄武岩の水中噴火が生じ, バイモーダルな火山活動がみられる. 中部層形成時では, 火山活動が沈静化し頁岩や砂岩が堆積した. 上部層形成時では再びバイモーダルな火山活動が始まり, かつスランピング又は斜面崩壊によって石灰岩角礫や岩塊が珪長質凝灰角礫岩とともに堆積した.白馬岳層は角閃岩岩塊を含む蛇紋岩に衝上断層で覆われ, 蛇紋岩の構造的下位に位置する. その後NW-SE方向とNE-SW方向の高角度断層の形成に伴って, 古生界岩塊を含む蛇紋岩メランジュが形成された.