- 著者
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徳橋 秀一
檀原 徹
岩野 英樹
- 出版者
- 日本地質学会
- 雑誌
- 地質學雜誌 (ISSN:00167630)
- 巻号頁・発行日
- vol.106, no.8, pp.560-573, 2000-08-15
- 被引用文献数
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8
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房総半島中部に分布する安房層群上部の3累層(下位より, 天津層, 清澄層, 安野層)から, 8つの凝灰岩を選んでFT年代測定を行った.1)その結果, Am19 : 11.7±0.3Ma, Am40 : 8.5±0.5Ma, Am61 : 6.3±0.5Ma, Am78 (Oktuff) : 5.7±0.4Ma, Am94 : 5.2±0.3Ma(以上, 天津層), Ky21 (Hk tuff) : 4.5±0.2Ma(清澄層), An49 : 3.9±0.4Ma, An73 : 3.7±0.2Ma(以上, 安野層)の値を得た.これらの値は, 1990年に出されたIUGSサブコミッションの勧告に従った, 安房層群上部に属する凝灰岩についての初めての年代値である.2)今回得られた年代値とこれまでの放射年代値とを比較した場合, 従来のFT年代値よりはやや若い値を示すが, 極く最近報告されたK-Ar年代値とはよい一致を示す.3)浮遊性微化石の生層序年代値と比較した場合, 天津層中・下部と安野層の場合は比較的よい一致がみられるが, 天津層上部および清澄層の凝灰岩の場合には, FT年代値の方が有意に若い年代を示す.不一致の原因は今後の課題である.