著者
柳沼 良知 鈴木 一史 児玉 晴男
出版者
放送大学
雑誌
放送大学研究年報 (ISSN:09114505)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.91-98, 2010

カリフォルニア州では、公立学校での教科書配布に必要な、印刷や製本にかかる多額の費用を削減するため、教科書の電子化とオープンソース化の検討を行っている。また、日本国内でも、「すべての小中学生がデジタル教科書を持つ」という環境の実現を目指す民間主導のコンソーシアムが発足した。このような教科書の電子化は、電子化の方向性から、「書籍の電子化」と「アプリケーションの書籍化」に大別することができる。このため、本稿では、まず、これまでの教科書の電子化の試みを「書籍の電子化」と「アプリケーションの書籍化」に分類し、それぞれの動向について述べる。次に、教科書や映像、それらの検索機能などを組み合わせたプロトタイプシステムの開発について述べ、「書籍の電子化」と「アプリケーションの書籍化」の観点から議論する。
著者
牧野 浩志 鈴木 一史 鹿野島 秀行 山田 康右 堀口 良太
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.71, no.5, pp.I_1001-I_1009, 2015 (Released:2015-12-21)
参考文献数
7
被引用文献数
1 2

都市間高速道路のサグ部での渋滞発生要因については,上り勾配に伴う速度低下や車線利用の不均衡等が知られており,ITSを活用してそれらの是正を図る情報提供等の対策が実施されている.一方,渋滞発生前の高密度な交通流における車線変更行動と渋滞発生との因果関係に関しては,十分な知見が得られていない.本研究では,車線変更行動と減速波の発生・伝播の関係について,路側ビデオ映像に基づく時空間車両軌跡データ等を用いて分析を行った.また,サグ渋滞対策への一つのアプローチとして,車線変更行動を抑制する方策の合理性に関して示唆を得るため,臨界流下で車線変更を繰り返して先を急ぐアグレッシブドライバが,そうした行動によって短縮し得る所要時間について,ミクロ交通シミュレーションを用いて試行的に評価した.
著者
鈴木 一史
出版者
千葉大学大学院人文社会科学研究科
雑誌
千葉大学人文社会科学研究科研究プロジェクト報告書 (ISSN:18817165)
巻号頁・発行日
no.175, pp.54-90, 2008-02-28

千葉大学大学院人文社会科学研究科研究プロジェクト報告書第175集『表象/帝国/ジェンダー --聖戦から冷戦へ』
著者
児玉 晴男 鈴木 一史 柳沼 良知
出版者
日本社会情報学会
雑誌
日本社会情報学会学会誌 (ISSN:13440896)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.95-105, 2012-03

放送アーカイブの構築は,「e-Japan戦略II」で取り上げられた重要な施策である。この放送アーカイブは,放送事業者により著作・制作された放送番組が対象となっている。ここで,放送番組のコンテンツの構造は,テキストと映像(動画,静止画)からなっている。そのテキストと映像とがメディア融合されアーカイブされたコンテンツは,インターネット配信される対象としてのウェブキャストコンテンツを指向するものになろう。ところが,その取組みは,十分に履行されている状況にあるとはいえない。その要因に,著作権とプライバシーとの相関問題がある。もうひとつの課題として,倫理的な問題がある。本稿は,コンテンツのインターネット配信に関する法的・倫理的な課題への対応について,著作権法制と情報法制および放送倫理と出版倫理などを統合する観点から考察する。その考察から,わが国の社会制度に適合したコンテンツのインターネット配信に関する社会情報システムは,コンテンツ管理と権利管理が相互に連携し,権利管理を財産権の保護と制限および人格権とコンテンツの同一性の保持とを連携させることによって,効率的で合理的に機能するものとなることを導出する。そして,コンテンツのインターネット配信を促進するための,コンテンツ管理と権利管理とが相互に連携するコンテンツの著作・制作・保存の仕組みの開発事例について紹介する。