著者
松本 吏樹郎 長谷川 匡弘 市川 顕彦
出版者
大阪市立自然史博物館
雑誌
大阪市立自然史博物館研究報告 = Bulletin of the Osaka Museum of Natural History
巻号頁・発行日
vol.73, pp.1-5, 2019-03-31

大阪市南港中央公園における訪花性ハチ目昆虫のモニタリング調査の過程で,これまで日本から記録のないワタナベツチバチScolia watanabei( Matsumura)(ハチ目ツチバチ科)が発見された。本種は,大型で顕著な斑紋を持つにもかかわらずこれまで記録がないこと,また本種の分布が知られている中国,台湾を含む海外からの大量の貨物が運び込まれる港湾地区でのみ見られることから,外来種であると考えられる.本種が確認されているのはごく狭い範囲に限られているため,侵入の初期の段階にあると考えられる.
著者
横川 昌史 高田 みちよ 長谷川 匡弘
出版者
大阪市立自然史博物館
雑誌
大阪市立自然史博物館研究報告 = Bulletin of the Osaka Museum of Natural History
巻号頁・発行日
no.74, pp.75-82, 2020-03-31

オオバナミズキンバイはアメリカ合衆国南東部から南米原産のアカバナ科の水生植物で,特定 外来生物に指定されている(角野 2014).2014年に大阪府でオオバナミズキンバイが見つかり,その後, 大阪府内各地の河川や水路,ため池で生育が確認されている.2019年9月までに,高槻市・摂津市・大 阪市・東大阪市・八尾市・柏原市・藤井寺市・堺市・羽曳野市・岸和田市でオオバナミズキンバイが 見つかっており,高槻市・淀川本流・恩智川・大和川およびその支流・大阪南部のため池と地域別に 生育状況を報告した.今後も大阪府内でオオバナミズキンバイが拡がる可能性があるため,モニタリ ングを継続するとともに何らかの対策が必要だと思われた.
著者
長谷川 匡弘 石田 惣 松井 彰子 松本 吏樹郎 長田 庸平 初宿 成彦 植村 修二 和田 岳
出版者
大阪市立自然史博物館
雑誌
自然史研究 = SHIZENSHI-KENKYU, Occasional Papers from the Osaka Museum of Natural History (ISSN:00786683)
巻号頁・発行日
vol.4, no.5, pp.117-156, 2022-02-28

大阪府下から記録されている哺乳類、鳥類、両生類、爬虫類、魚類、昆虫類、その他無脊椎動物、コケ類、維管束植物について、主に明治時代以降に持ち込まれたと考えられる外来種を整理し目録を作成した。結果として哺乳類11種、鳥類12種、爬虫類3種、両生類2種、魚類45種、昆虫類・クモ類196種、その他無脊椎動物68種、コケ類3種、維管束植物種800種がリストアップされた。This list shows non-native species that are thought to have been introduced mainly after the Meiji era and were recorded in Osaka Prefecture. As a result, the following species were listed, Mammals: 11 species, birds: 12 species, reptiles: 3 species, amphibians: 2 species, fish: 45 species, insects and spiders: 196 species, other invertebrates: 68 species, mosses: 3 species, vascular plant species: 800 species.
著者
長谷川 匡俊
出版者
日本共生科学会
雑誌
共生科学 (ISSN:21851638)
巻号頁・発行日
vol.6, no.6, pp.61-68, 2015

This paper shows clearly that Buddhistic welfare activities are due to the fundamental thought of Kyosei. We had a new appreciation of a life-and-death transience according to the East Japan catastrophic disaster of 2011.3.11. The dead are not in a world now. However, we are alive with the dead. There are the three worlds of a past, the present, and future, and following one time-axis. It is important for us to recollect past quarters, to wish the welfare of quarters of the future, and to act. This is life-and-death Kyosei. The axiom of the Kyosei in Buddhism is a luck view. Four Institutes of Shitennoji temple told that Prince Shotoku founded was built based on the Fukuden thought, and became the model of growth of Buddhist welfare. The Fukuden thought is stacking good behavior in the present, and I am not that of"carrying out"and"I am allowed to carry out"a good behavior for others."Zenkon-Yado"and"O-Settai " entertainment to a pilgrim are the examples.
著者
山浦 潔 伊藤 文就 池田 修 長谷川 匡俊
出版者
一般社団法人 日本接着学会
雑誌
日本接着学会誌 (ISSN:09164812)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.92-96, 2008-03-01 (Released:2014-06-30)
参考文献数
9
被引用文献数
1

汎用的樹脂ポリエチレンテレフタレート(PET)上にインジウム-錫酸化物(ITO)を被覆した導電性透明フィルムに紫外線を照射し,PETの劣化に対するITOの影響を調べた。試料は劣化による重量減少を示し,ITOで被覆されたPETフィルムの重量減少率はPETフィルム単独の場合を上回っていた。さらに,XPSの測定結果はITOとの界面でPETフィルムが分解している事を示した。両結果とも,ITOによる分解促進を示唆する結果である。また,可視紫外光の照射によるITO及びTiO2電極の電位変化を水溶液中で測定したところ,照射によって電極電位は両者とも卑電位方向に変化した。これらの結果から上述のPETの分解がITOの光触媒的な作用(酸化)である可能性がある。この作用を考慮し,エポキシ樹脂接着剤を用いて接着したITOと樹脂フィルムに紫外光照射を行ったところ,接着強度にもITOの影響が観察された。
著者
美才治 隆 安田 恵三 荒井 智昭 鈴木 健太郎 赤谷 桂一 長谷川 匡
出版者
一般社団法人 日本画像学会
雑誌
日本画像学会誌 (ISSN:13444425)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.207-215, 2007

本稿にて「製品における環境配慮技術の実際」に関する,<br>・定着システムの省エネ技術<br>・コメットサークルをコンセプトとした循環型社会に向けての再利用,再使用技術の解説を,リコーでの実例を用いて述べる.その概要は以下の通りである.<br>1) 「IEA-DSM Program」対応から開発されたQSU技術は,キャパシタ技術との融合によるHYBRID QSU技術を経て,IH加熱を導入したカラーQSU技術へ発展している.<br>2) コメットサークルは,循環型社会を実現する姿を現したもので,品質工学,可視化,品質予測による循環技術開発により「複写機製品」,「製品梱包」,「サプライ製品」にて具現化されている.