著者
長谷川 匡弘 石田 惣 松井 彰子 松本 吏樹郎 長田 庸平 初宿 成彦 植村 修二 和田 岳
出版者
大阪市立自然史博物館
雑誌
自然史研究 = SHIZENSHI-KENKYU, Occasional Papers from the Osaka Museum of Natural History (ISSN:00786683)
巻号頁・発行日
vol.4, no.5, pp.117-156, 2022-02-28

大阪府下から記録されている哺乳類、鳥類、両生類、爬虫類、魚類、昆虫類、その他無脊椎動物、コケ類、維管束植物について、主に明治時代以降に持ち込まれたと考えられる外来種を整理し目録を作成した。結果として哺乳類11種、鳥類12種、爬虫類3種、両生類2種、魚類45種、昆虫類・クモ類196種、その他無脊椎動物68種、コケ類3種、維管束植物種800種がリストアップされた。This list shows non-native species that are thought to have been introduced mainly after the Meiji era and were recorded in Osaka Prefecture. As a result, the following species were listed, Mammals: 11 species, birds: 12 species, reptiles: 3 species, amphibians: 2 species, fish: 45 species, insects and spiders: 196 species, other invertebrates: 68 species, mosses: 3 species, vascular plant species: 800 species.
著者
長田 庸平 山中 浩 吉武 啓
出版者
THE LEPIDOPTEROLOGICAL SOCIETY OF JAPAN
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.11-15, 2021-04-04 (Released:2021-04-04)
参考文献数
10

第三著者の吉武が,西表島古見の海岸に打ち上げられたサキシマスオウノキ(アオイ科)の種子から多くの小蛾を羽化させた.これらの蛾は,斑紋や交尾器よりメイガ科マダラメイガ亜科のAssara seminivalisであると同定された.これまで日本からはAssara属が9種記録されていたが,本種は知られていなかったため,今回日本初記録種として報告した.
著者
長田 庸平 坂井 誠 黄 国華 広渡 俊哉
出版者
日本鱗翅学会
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.30-35, 2013-04-15

Robinson(1986)はアトモンヒロズコガMorophaga bucephalaとその近縁種であるM. vadonella,M. soror,M. cremnarchaの計4種をbucephala種群としてグルーピングした.その後,Ponomarenko & Park(1996)は韓国京畿道でアトモンヒロズコガに近縁なM. parabucephalaを新種として記載した.どの種も前翅の後方に茶色い大きな斑紋を有し,種によってその斑紋の形状がわずかであるが異なっている.交尾器の形状は上記の近縁種間で顕著に異なるが,成虫の斑紋が互いによく似ているため国内でも交尾器の形状に基づいた分類学的な情報が必要であると考えた.著者らは国内各地の「アトモンヒロズコガ」とされている標本を解剖し,交尾器を観察した.その結果,北海道から八重山までのほとんどの地域で得られた個体はM. bucephalaであることを確認したが,大分県日田市産の交尾器の形状がM. bucephalaとは顕著に異なり,朝鮮半島に分布するM. parabucephalaと同定できた.国内ではこの種を大分県日田市のみで確認したが,国外では朝鮮半島の他に中国広東省南嶺山脈でも確認した.なお,本種の雌交尾器を初めて図示した.1.Morophaga parabucephala Ponomarenko & Park,1996(新称) ニセアトモンヒロズコガ(Figs 1a, 2a, 3a-h) 前翅後縁の暗褐色斑の基部の幅が狭く,外縁が蛇行する.雄交尾器のバルバの後縁は直線状,サックスは細く,エデアグスは非常に細長い.雌交尾器の交尾口周辺の縁は中央で切れ込む.分布:九州(大分県);韓国(京畿道),中国(広東省)寄主:不明 2.Morophaga bucephala(Snellen,1884) アトモンヒロズコガ(Figs 1b, 2b, 4a-h) 前翅後縁の暗褐色斑の基部の幅が広く,基部が丸みを帯びる.雄交尾器のバルバの後縁は強く窪み,サックスはやや幅広く,エデアグスは細長い.雌交尾器の交尾口周辺の縁はより強く切れ込む.分布:北海道,本州,四国,九州;ロシア,中国,韓国,インド,ビルマ,マレーシア,スラウェシ島,ニューギニア島.寄主:カワラタケ(サルノコシカケ科)から得られた記録がある.
著者
長田 庸平
出版者
都市有害生物管理学会
雑誌
都市有害生物管理 (ISSN:21861498)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.31-34, 2021 (Released:2022-06-20)
参考文献数
22
被引用文献数
1

東洋区や台湾由来の外来種であるキマダラカメムシ(カメムシ目カメムシ科)は,近年国内では本州,四国,九州地方の広い範囲で分布拡大をしている.バラ科樹木の害虫としてだけでなく,不快害虫としての側面も持つ.この種の東京都区部における分布情報をここに示した.
著者
中塚 久美子 広渡 俊哉 池内 健 長田 庸平 金沢 至
出版者
日本鱗翅学会
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.154-167, 2013-12-25

Species diversity of dead-plant feeding moths in various forest ecosystems in Osaka Prefecture was investigated from March to November 2011. The study sites included a beech forest (Site A), an evergreen forest (Site B), a suburban forest park (Site C), a university campus (Site D) and an urban park (Site E). For the extraction of the larvae, two methods 1) hand-sorting, and 2) the Tullgren apparatus, were used. We also collected some flying adults and case-bearing larvae on the dead leaves in each site. A total of 27 species belonging to 10 families of dead-leaf feeding moths emerged: 15 species belonging to 8 families at Site A, 13 species belonging to 7 families at Site B, 10 species belonging to 9 families at Site C, 4 species belonging to 4 families at Site D, and 3 species belonging to 2 families at Site E. Dead-plant feeding habits were newly confirmed by rearing the larvae of Opogona thiadelpha, Hypsopygia kawabei, Endotricha minialis, E. consocia and Bradina angustalis pryeri. The results indicate that further assessments of the characteristics of each dead-leaf feeding moth enables us to apply them as an indicator for the assessment of various forest ecosystems.
著者
長田 庸平
出版者
日本鱗翅学会
雑誌
やどりが (ISSN:0513417X)
巻号頁・発行日
no.235, pp.2-5, 2013-01-10