著者
本堂 毅 平田 光司 関根 勉 米村 滋人 尾内 隆之 笠 潤平 辻内 琢也 吉澤 剛 渡辺 千原 小林 傳司 鈴木 舞 纐纈 一起 水野 紀子 中島 貴子 中原 太郎
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-04-01

科学技術の専門的知識には,程度の差はあれ,様々な不確実性が避けられない.また,社会の中で科学技術の知識を用いる際にどのような科学的知識が必要かは価値判断と不可欠であるため科学自体では定まらない.このような「科学的知識の不定性」を直視し,不定性の様々な性質を踏まえた上で,より的確な判断を私たちが主体的に下すための条件を考察し,科学的知識に伴う不定性の性質・類型を明らかにするとともに,その成果を書籍にまとめた(2017年度に出版予定).
著者
河野 裕彦 木野 康志 秋山 公男 関根 勉 菅野 学
出版者
東北大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2015-04-01

トリチウム壊変が引き起こすDNAの鎖切断過程を探索するため,密度汎関数強束縛法に基づいた反応動力学シミュレーションを行った。反応時の電荷の変化を定量化するマリケン電荷と各原子のエネルギーの変化を定量化する原子分割エネルギーを使った。トリチウムがβ壊変後Heとして脱離すると,電荷再配置の後,実質的にトリチウムが引き抜かれたDNAは中性となって,ラジカル的な性質を持つ。この条件下では,糖の3'C あるいは5'Cにトリチウムがある場合,隣接するリン酸基のP-O結合が切断することがわかった。この反応は1本鎖切断で終わっており,修復が困難な2本鎖切断に至る可能性は極めて低いことがわかった。