著者
富澤 浩樹 阿部 昭博
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. 情報システムと社会環境研究報告
巻号頁・発行日
vol.2014, no.3, pp.1-8, 2014-09-03

東日本大震災関連資料を対象とした震災関連デジタルアーカイブは,震災で得た教訓を後世に伝えることを目的に各所で構築されている.しかし,取り扱っている資料は,報告書,計画書,フリーペーパーやチラシ,活動記録,広報誌,写真といったものがほとんどであるため,研究者や調査者といった強い関心と目的意識がなければ利用することが難しい状況にある.震災の記憶の風化が懸念されてもきており,一般利用者への資料の利活用を継続的に促すための包括的な取り組みが今後に向けて必要となっている.そこで本研究では,資料の利用活性化を目指し,デジタル資料と,それらを用いて作成された成果物である新資料の双方を利活用するシステムについて検討する.具体的には岩手県立図書館の震災関連資料コーナーを対象に,図書館職員との議論を踏まえた情報システム視点による分析を中心とする.
著者
堀口祐耶 市川尚 窪田諭 阿部昭博
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.715-717, 2013-03-06

近年地震などの災害により, 被災地だけでなく被災地周辺の観光地においても風評被害を受けている. 東日本大震災では,多くの観光地において風評被害の影響を受けた. しかし, 風評被害に対する活動を報告するするサイトは多く見られたが, これらの活動についてまとめているサイトや風評被害に関する研究は少ない.そこで, 筆者らは観光提供側を対象に過去に発生した観光への風評被害の事例を紹介し, 風評被害の理解を深めてもらうことを目的としたポータルサイトの研究を行ってきた. 本稿では, 新聞データベースの分析を通して, 観光風評被害事例データの分類・収集方法およびメタデータの再構築について考察を行う.
著者
堀口 祐耶 市川 尚 阿部 昭博
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告情報システムと社会環境(IS)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.7, pp.1-5, 2013-11-25

近年,地震などの災害によって,被災地周辺の観光地における風評被害が大きな問題となっているが,観光風評被害に関する状況・経過や対策に関する情報提供の研究や取り組みは遅れている.本研究の目的は,Web 上の散在する風評被害に関する事例を収集し,観光に関わる行政職員や事業者に情報提供を行うシステムの在り方を明らかにすることにある.本稿では,東日本大震災での風評被害事例の特徴分析と,その結果に基づく情報提供システムの開発について述べる.システム開発においては,事例分析結果等を踏まえ,これまで試作したシステムのメタデータ,提供機能,対象ユーザと公開方法について見直しを図った.また,有識者によるシステムの一次評価を実施し,提供情報を拡充した.By disasters such as earthquake in recent years, the harmful rumor in the tourist destinations around disaster areas has become a major problem. However, study of providing information in regard to various situation and measures of the harmful rumors in tourism is tardy. The purpose of our study is to clarify features of information system for gathering and providing of the harmful rumor cases in tourism on the Web. This paper describes characteristics analysis of harmful rumor cases caused by the Tohoku earthquake and tsunami in 2011, and development of information providing system based on the analysis results. In the system development, we reviewed previous specifications of prototype: meta-data, functions, operation policies and target users. Also through primary evaluation by tourism experts, we expanded content of the system.

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著者
阿部昭著
出版者
福武書店
巻号頁・発行日
1981
著者
佐々木 道史 曽我 和哉 市川 尚 窪田 諭 阿部 昭博
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.120, pp.23-29, 2008-11-25
被引用文献数
1

近年,学校教育現場には広く協同学習を取り入れる事例が増えているが,単に手法のみを導入してもグループ内に有意な相互作用は生起しがたい点が課題として挙げられる.本研究では,高等学校の授業において協同学習を行う際のグループ編成に着目し,相互依存関係に配慮した効果的なグループ編成を支援するための情報システムの在り方について考察する.Recently, application cases of cooperative learning on educational sites have increased. However they have been pointed out difficulty of effective interaction in learning group. In order to conduct effective cooperative learning on a class of high school, this paper describes a grand design and its prototype of support information system to organize learning groups taking interdependence relationship into consideration.
著者
米田 信之 阿部 昭博 狩野 徹 加藤 誠 大信田康統
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報システムと社会環境(IS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.25, pp.75-82, 2007-03-15
参考文献数
12
被引用文献数
2

近年,観光地では高齢者や障害者を含む,様々な人に配慮したユニバーサルデザイン(UD)の考え方が重視されつつある.我々は,2008年世界遺産登録を目指す古都平泉にてUD 観光情報システムの研究開発に取り組んでいる.本研究では,平泉町中尊寺をフィールドに,携帯電話とアクティブRFIDを用いたUD観光情報システムの開発を行った.またシステムの評価として,一般利用者を対象とした社会実験を実施した.その中で得られた知見について報告する.In recently years, in tourist sites, the notion of universal design, which gives special consideration to various types of tourists including elderly, disabled and foreign people, is becoming increasingly important. In Hiraizumi areas that are expected to be registered on the World Heritage List in 2008, we are currently conducting experimental field tests for the universally designed tourist information system. This paper describes some important points through developing a system based on the UD approach for tourism information using active RFID and executing a social experiment in the field of Tyusonji.